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自由葬とは?無宗教の葬儀のやり方などを詳しくご紹介します!

公開日:2023.7.19 更新日:2023.12.27
自由葬とは?無宗教の葬儀のやり方などを詳しくご紹介します!

自由葬とは無宗教葬とも呼ばれ既存の宗教にとらわれないことです。
諸外国では考えられないことですが、現在の国内では宗教に無関心な方が増加しています。そんな方々の間で人気となっているのが自由葬です。無宗教葬とも呼ばれている自由葬では僧侶や神主などの宗教者は一切登場しません。
ただし、その一方で「自由葬にしたから」では周囲の理解が得られない現実も…。

そこで今回は自由葬の特徴やメリット・デメリット、費用の相場について分かりやすく紹介します。葬儀を営む際の参考にしてみて下さい。

1.自由葬の特徴とは?

自由葬の特徴は宗教者が出席しないことと式の回数に縛りが無いことです

この葬儀の特徴として最初に紹介するのは、式の回数についてです。
一般的な葬儀でしたら仏式・神式に関わらず通夜を行い翌日に葬儀式と告別式を行いますね。一日葬でも葬儀式と告別式の2回は行います。

しかし、自由葬の場合は通夜式か告別式の1回のみが定番です。また、通常の葬儀のように通夜と告別式を行っても問題ありません。つまり全てが自由という訳です。

当然服装も自由です。特別の指定がなければ喪服で参列することが通例ですが、故人やご遺族が指定していれば、その服装で参列することになります。

自由葬の特徴として次に紹介するのは、僧侶、神主、牧師、神父が参加しないことです。
ですので、戒名も付くことはありません。式の流れとしては結婚式と酷似しています。司会者の指示のもと、全員で黙祷し献花台へとお花を供えます。友人代表挨拶や喪主の方が挨拶し、お経を読むことなく終了します。

この葬儀の特徴として最後に紹介するのは、ビデオ上映などが行われていることです。
映像を観ながら集まった方々でエピソードなどを話し、故人を偲びます。

また、開催費用が若干お安くなることも特徴の一つ。葬儀というのはお坊さんを増やすごとに追加のお布施が必要ですが、先ほども紹介したように自由葬ではお坊さんを呼びませんから、これらの負担なく執り行うことができます。

2.自由葬のメリット

自由葬のメリットは故人が遺した想いを伝えることができることです

この葬儀のメリットとして最初に紹介するのは、故人の遺志です。
お亡くなりになった方が宗教に対し嫌悪感を抱いていた場合、普通の葬儀を行うと故人の遺志を無視する結果となってしまいます。かと言って葬儀を行わない直葬でしたら、親しくしてくれた方々とのお別れができません。
その点、自由葬は無宗教ですから、故人の気持ちも大切にしつつ周りの方々への配慮も可能です。

自由葬のメリットとして次に紹介するのは、誰でも参加できることです。
例えば信仰心の厚いカトリック教徒とイスラム教徒の友人をお招きする場合、宗教色が出てしまうとお互い参列しづらい状況となってしまいます。しかし自由葬でしたら無宗教葬ですから、個人の宗教観やイデオロギーに関係なく参列して頂けます。

その他のメリットとしては火葬の当日にしっかりとお別れできることです。
一般的な葬儀では葬儀式、告別式、出棺という流れです。経験がある方ならお分かりかと思いますが、火葬当日はあまりに忙しくお別れどころではありません。火葬の前日の夜に自由葬を行っていれば、当日の火葬予約時間に間に合うよう出棺するまで故人と共にゆったり過ごすことができます。

自由葬のメリットとして最後に紹介するのは、お布施を払わなくてもいいことです。
無宗教の方にとってお布施ほど無駄なものはありませんから、それを出さなくてもいいのは大きなメリットです。

3.自由葬のデメリット

自由葬のデメリットは戒名がつかないことと、周囲からの理解が難しいこと

この葬儀のデメリットとして最初に紹介するのは、戒名がつかないことです。
生前戒名を授かっていれば何の問題もありませんが、戒名が無いことでお寺のお墓に納骨できなかったり法要を断られるケースもあります。また、先祖代々の仏壇がある場合は位牌を飾ることも困難です。

自由葬のデメリットとして次に紹介するのは、周囲の反応です。
人付き合いの希薄な都内でしたらあまり関係ないかも知れません。ですが古くからその土地に住んでいる場合は全く状況が異なります。檀家でなくても、亡くなった時に地域のお坊さんを呼んで仏式の葬儀を行うことが慣例になっている地域がほとんど。その中で無宗教葬を行うというのは、かなりハードルが高いことです。

また、周囲だけでなく身内である親戚の理解も必要となります。「少し変わった家」くらいの反応なら問題ありませんが、下手をするとその地域に住めなくなることもあります。

この葬儀のデメリットとして最後に紹介するのは、喪主も含めたご親族の負担が大きくなることです。
普通の葬儀でしたら参列者も流れが分かっていますから、何も言わなくても自主的に動いてくれます。しかし自由葬に出席した経験のある方は少ないのが現実です。参列者の方々に戸惑いがあると式の進行の妨げになることも。
そのような事態にならないように、喪主自ら率先して誘導したり、式の流れや自由葬を選んだ意味などを説明していく必要があります。

4.自由葬の相場はいくら?

自由葬の費用相場は式の内容や参加者人数によって大きく異なります

この葬儀にかかる費用の相場として最初に紹介するのは、基本料金についてです。
葬儀を全く行わない直葬でもご遺体の安置や搬送、棺、骨壺などで10万円~20万円となっています。
それを踏まえた上での自由葬の費用としては、20名~30名を招待した場合は55万円、100名程度で100万円が相場となっています。この料金には会場代、食事代(立食)が含まれています。

本格的なコース料理を提供し、音楽や映像などをプロに依頼した自由葬でしたら、80名~100名様招待で100万円~150万円が相場です。

規模が大きくなればなるほど結婚披露宴と同じくらいの費用がかかります。自由葬NGなホテルもありますから、事前に確認しておきましょう。

自宅で自由葬を行う場合はかなり費用を抑えることができます。ただし、大音量で音楽を流すと迷惑になることもありますので、ご近所様の理解が必要です。

この葬儀に関する費用は、どこに依頼するかにもよって変わります。葬儀社と葬儀仲介業者がありますが、複数社から見積もりを取り今回紹介した相場前後の料金を提示してくれる業者を選ぶことをおすすめします。

それと自由葬で大切なのがエンディングプランナーの存在です。経験豊富なエンディングプランナーが在籍している業者でしたら、納得がいく葬儀になる確率が高くなります。

5.まとめ

自由葬に関するさまざまな情報のまとめと重要ポイントのおさらい

この葬儀に関連する情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。

まず、自由葬とは無宗教で行う葬儀のことです。そのため葬儀に宗教者が出席することはありません。故人の想いを尊重した葬儀を行える事は大きなメリットですが、それには親戚を含む周囲の理解が必要ですので、勝手に自由葬にしないように。

自由葬にする時は相場の金額程度でエンディングプランナーのいる業者を選ぶことが大切です。

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