害獣による被害や規模はどのくらい?
公開日:2021.11.1 更新日:2024.4.1害獣被害の実態、農林水産省28年度統計によると被害総額は136億7800万円!農林水産省によると平成28年害獣による農作物の被害総額はなんと136億7800万円、被害面積は56,000ヘクタール、被害量は45万5000tです。害獣の中でも被害額が最も多いのがシカによる被害で56億3400万円、次いでイノシシで50億7200万円です。なんとシカとイノシシだけで全体の被害額の約74%を占めています。
害獣被害の実態、農林水産省28年度統計によると被害総額は136億7800万円!農林水産省によると平成28年害獣による農作物の被害総額はなんと136億7800万円、被害面積は56,000ヘクタール、被害量は45万5000tです。害獣の中でも被害額が最も多いのがシカによる被害で56億3400万円、次いでイノシシで50億7200万円です。なんとシカとイノシシだけで全体の被害額の約74%を占めています。
ネズミによる農作物の被害は平成28年度で約6400万円となっており全体の被害金額から見るとわずか0.5%です。ですが、ネズミの被害は農作物だけではありませんので早急に駆除すべき必要があります。
ネズミの被害で最たるものはイエダニの被害です。ネズミにはイエダニが付着しており血を吸っているのですが、ネズミが何らかの原因で死ぬと血を求めて人を噛み始めてしまいます。イエダニの被害を防ぐ上でもネズミは駆除しておかなくてはいけません。
ネズミの被害で次に紹介するのが電気コードや家具などをかじる事です。ネズミは習性として色々なものをかじります。家の家具や基礎の木をかじられると破損するだけで済みますが、電気コードをかじられた場合は深刻です。ネズミがかじった部分にホコリが付着して場合によっては火災の原因にもなりますので駆除の必要があります。
ネズミの被害で最後に紹介するのが菌の媒介です。ネズミやネズミの糞には様々な菌が含まれています。中でも厄介なのが食中毒の原因にもなるサルモネラ菌です。菌が含まれた糞は床下や天井裏にあるのですが、ネズミが走ることにより空気中に舞い上がり食べ物や食器に付着します。場合によっては直接吸い込んでしまうことも。
今回紹介した以外にもネズミは人間に様々な被害をもたらしますので、見つけたら早めに駆除しましょう。
ハクビシンの被害なのですが農作物以外にも人間やペットにとって様々な被害があります。
ハクビシンは野生の害獣ですので毛の中にノミやダニなどが寄生しています。屋根裏などに入り込み住みついたハクビシンからノミやダニは家の中に侵入して人間やペットに噛みつきます。例えば家猫なのにノミがいると言った場合はハクビシンを疑って下さい。
また、ハクビシンは寝床の周りで尿や糞をしますので、それが腐ることによっていろいろな菌やコバエが発生します。これらはアレルゲン物質ですので、喘息や皮膚炎をお持ちの方は症状がひどくなることがあります。住宅に侵入したハクビシンは巣を作る際に断熱材を食い荒らす被害も報告されています。またハクビシンの尿が原因で天井部分にシミが出来ることもあります。
ハクビシンの被害で多いのが騒音です。ハクビシンは猫並みにすばしっこく動き体重もありますので、夜中にガタガタと音を立てます。ニャーニャーというような鳴き声も意外と大きく夜は響きますので、とてもゆっくりと寝ていられる状態ではありません。
ハクビシンは家族で生活していますので、音はかなり大きくなってしまいます。ハクビシンは毎日の生活を脅かす害獣ですので、気づいたら専門業者に駆除を依頼しましょう。
アライグマの被害と聞くと「日本にアライグマなんているの?」と驚かれる方が多いのですが、実際は私たちの近くにけっこういます。
また、アライグマはそのかわいい見た目と違い、深刻な被害を我々人間にもたらします。農作物の被害もさることながらアライグマの被害で一番深刻なのが狂犬病です。狂犬病とは風邪のような初期症状から最終的には昏睡、死亡してしまう致死率100%の病気です。飼い犬などは予防接種をしているので問題ないのですが、野生のアライグマは予防接種をしていませんので噛まれたり引っかかれたりすることで感染してしまいます。
アライグマの被害として次に紹介するのが、回虫です。アライグマの小腸には回虫という虫が寄生しています。その回虫が何らかの原因で人間の中に入ってくると脳の神経障害を引き起こすことがあります。
アライグマの被害は上記の狂犬病、回虫以外にもさまざまあります。その一つがマダニによる感染症です。近年日本でもマダニに噛まれたことによる感染症での被害が頻繁に報告されています。現在マダニのワクチンはありませんので大変危険ですね。アライグマにはそのマダニが寄生していることが多いのです。アライグマを介して家の中に侵入したマダニが人に噛みつくことがあります。
イタチの被害で最たるものは尿や糞による悪臭なのですが、それ以外にもたくさんあるので紹介していきます。
現在西日本でのイタチ被害の主な種類はチョウセンイタチという種類です。このチョウセンイタチは日本生態学会が定めた侵略的外来種ワースト100にも選ばれている厄介な害獣です。チョウセンイタチの具体的な被害としては先ほど紹介した悪臭の他に騒音、食害、ノミやダニなどの媒介、農作物を荒らすことが挙げられます。
その中でも被害が深刻なのが悪臭と騒音、食害の3つです。イタチの排泄物は時間経過とともに卵が腐ったような臭いを放ちます。
さらにイタチは夜行性なので深夜寝静まった時に天井裏を数匹で走り回ります。臭くてうるさい部屋で寝ることは難しいですよね。そのため睡眠障害やノイローゼになる方もいらっしゃいます。
イタチの被害の食害で有名なのが、生ゴミを荒らす事ですが、実はもっと深刻な問題があります。それはニワトリやチャボなどの家畜やペットの食害です。
家畜がいるご家庭は少数だと思いますが、ペットを飼っているご家庭は多数いらっしゃると思います。大型犬などは襲われる心配がほぼありませんが、子猫やハムスター、インコくらいの大きさならイタチは襲う事があります。
イノシシの被害はなんと言っても農作物なのですが、突然襲われると命を落とすこともあります。
農林水産省が調査し発表した「平成28年度野生鳥獣による農作物被害の推移」によるとイノシシの被害にあった面積は8万2000ha、被害金額50億7200万円となっており害獣被害全体のなんと37.1%を占めています。さらに年々イノシシによる被害面積が減少している割に被害金額は少なくなっていません。それだけ一つの場所あたりの被害が大きくなっているという事になります。
イノシシは雑食ですので畑にあるもの以外にも人間が残した残飯や生ゴミも漁って食べます。さらにイノシシ被害の困ったところは食べ物を探して地面の下まで掘り返すので、畑自体が駄目になってしまう点です。
イノシシの被害は農作物以外にも人に及ぶことがあります。突然人と出くわしたイノシシはパニック状態になり、言葉通り猪突猛進してきます。イノシシのオスは普通サイズで2~3メートル、大きいものでしたら4メートルにもなります。それが突進してくるわけですから、ケガで済めば軽いほうで、場合によっては命を落とす方もいらっしゃいます。さらにイノシシには鋭い牙もありますので、噛まれる被害も報告されています。
タヌキの被害は他の害獣と混同しやすく駆除し難いのが特徴です。そこで今回は具体的なタヌキの被害内容と他の害獣被害と見分けるポイントを紹介します。
まず具体的なタヌキの被害ですが農林水産省による28年度調査によりますと被害面積300ha、1億5200万円となっています。被害作物としてはリンゴ、ミカン、柿、トウモロコシなどが中心なのですが、タヌキは雑食の為、家庭ごみやドッグフードなどもネットや柵をしていないと食べられることがあります。
タヌキの被害と似たものとして挙げられる害獣がハクビシンとアライグマです。タヌキによる被害かどうかを見分けるポイントをトウモロコシで紹介します。タヌキはトウモロコシを食べる際に根元から折ります。その際に土が付いた部分は一切食べません。アライグマもタヌキと同様に根元から折るのですが、彼らは手が使えるので上手に皮をむいてきれいに食べます。
タヌキの被害とハクビシンの被害の違いですが、ハクビシンはトウモロコシを折らずにそのまま食べます。つまり、根元から折られたトウモロコシの食べカスが散乱していたらタヌキ被害の可能性が高いです。
タヌキの被害は食害以外にも臭いなどがあります。タヌキは一ヵ所に糞を積み重ねる習性がありますので、時間と共に悪臭を放ちます。何度除去しても柵などを設置しない限り同じ場所で糞をされてしまいます。
シカの被害は農作物だけでも平成28年度で被害面積42万8千ha、被害金額56億3600万円となっており、なんと日本における害獣被害の41.2%を占めています。
さらに深刻なのがシカによる森林被害です。土砂崩れを防止する目的でヒノキや杉を植林しても育つ前にシカが食べてしまうのです。その被害は林野庁によると平成28年度害獣による森林被害の78%となっています。林や森の木々は育つ過程で落ち葉を落とすのですが、シカに食べられた林は落ち葉も無くなり土自体の環境が悪くなり新たな木々や植物が育ちにくくなります。
現在多くの国立公園もシカの被害に悩まされていますが対策が追い付いていないのが実状です。このまま放置しておくと日本の森はシカの被害により草木が生えなくなってしまいます。
シカの被害は観光地でも問題となっています。シカで有名なのが広島県の宮島と奈良県の奈良公園ですが、どちらもシカが民家に侵入して、食物や生ゴミを荒らすなどのトラブルが報告されています。繁殖期や人との接触で混乱しているシカは向かってくることもあります。シカの速度は最大で60km/hもありますので、突進してきたら避けようがありません。そのため接触被害も報告されています。