「水拭きをしたはずなのに、またガラスに水垢が付いてる……」という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。水垢が付いていると、ガラスや鏡の見た目が悪くなってしまいます。ただ、なかなか水垢が落ちないからと雑巾などでゴシゴシと強くこするのだけはやめましょう。正しい方法と道具でガラスを掃除しないと、水垢がうまく落ちないままガラスを傷つけるだけの結果に終わってしまうからです。
そこでこの記事では、なかなか落ちないガラスの水垢を落とす方法について解説していきます。また、水垢が発生する原因や予防についても解説しているので、参考にしてうまく対策できれば、水垢に悩むことは少なくなるでしょう。
ガラスに水垢がついてしまう原因
頑固な水垢に対してとくに気になることといえば、「なぜ水垢が再び出るのか」でしょう。じつは、水道水に含まれる「ある物質」のせいで頑固な水垢が発生してしまうのです。
その物質とは、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分。基本的に水は蒸発すると水分が抜けることで気体となりますが、ミネラル成分は蒸発せずその場で残り続けます。これが溜まっていくことで水垢となるのです。ミネラルは金属元素の一種のため、水垢は汚れというよりも金属の塊がくっついているイメージといえるでしょう。
また、じつは水垢は地域によっても発生しやすさが異なってきます。なぜかといいますと、各都道府県にある水道局が利用している「水源地によって変わってくる」からなのです。たとえば、地下水の場合はミネラル成分が多く含まれているため、それをもとに作られた地域の水道水は、高いミネラル成分により水垢がつきやすくなります。
お掃除の心強い味方!クエン酸で水垢掃除が簡単に
ミネラルが残っている頑固な水垢をきれいに除去するための道具が、一般家庭に置いてあることも多い「クエン酸」です。これをもとにクエン酸スプレーを作り、水垢を除去していきます。
用意するものは「クエン酸」「スプレーボトル」の2つになります。クエン酸はスーパーやドラッグストアにあり、スプレーボトルは100円ショップなどで購入可能です。作り方はとても簡単で、小さじ半分程度のクエン酸を約100mlの水で溶かしボトルに入れることで完成です。これを水垢がある箇所に吹きかけることで、水垢の主成分であるカルシウムが溶けるため、あとは軽くこするだけで水垢がキレイに落ちます。
また、クエン酸はほかの場面で使うことができ、トイレの汚れ除去や布製品の消臭などに活用することも可能。ただし、「大理石に使用しない」「塩素系の物質と混ぜない」などの注意点があるため、取り扱いには慎重になるようにしてください。
ほかにもあります、水垢を落とす方法
クエン酸が用意できないという場合は、ほかの手段を使って水垢を掃除するのもよいでしょう。ここでは、「新聞紙」や「お酢」を使った方法についてご紹介していきます。
・新聞紙
新聞紙に印刷されているインクには、ガラスの水垢をふき取る効果があるといわれています。方法は新聞紙を水で濡らして水垢をふき、そのあとに乾いた新聞紙を取り出し、同じ個所をもう一度ふき取るだけです。こうすることでインクが水垢を吸収してくれるうえに、ガラス面にインクの成分が残るため水垢の予防までできてしまいます。
・お酢
粉状のクエン酸の代用品として、お酢を使うことでも水垢を除去することができます。基本的にはクエン酸スプレーと同じ要領で準備しますが、作る際はお酢と水を1:1の割合で入れていきましょう。なお、調味料の成分がべたつくため「調味酢」で水垢を除去するのはおすすめできません。
水垢を予防するためにできること
簡単にできるとはいえ、水垢ができるたびに酢酸スプレーで除去することに面倒だと感じる方もいることでしょう。そこで、水垢掃除を減らすためにしておきたい予防方法について解説します。
水垢を予防するためにはこまめな掃除がポイント。とくに洗面台やお風呂場の鏡は、ミネラルを含む石鹸が付着しやすいため水垢ができやすいのです。洗面台やお風呂場を使用したあとは、鏡についた石鹸汚れや水滴をふき取るクセをつけておきましょう。
さらに、曇り止めといった撥水剤といった薬剤を使用するのも予防になります。薬剤でガラスの表面をコーティングすることで、水滴がかかっても水垢が溜まりにくくなります。
このように、多少の工夫であの頑固な水垢を対策することが可能なのです。また、水垢がどうしても落ちない場合は水垢ではなく「酸焼け」とよばれる症状かもしれません。取れない水滴や酸焼けは業者に依頼して取ってもらいましょう。