日本の中でもっとも危険な昆虫は?と聞かれて「スズメバチ」と答える方も多いのではないでしょうか。確かにスズメバチは毎年死亡被害が出ているほど危険な昆虫です。そのため、被害に遭う確率を減らすためにも「スズメバチの天敵」について知っておくとよいでしょう。
そこで、今回はスズメバチの天敵はどんなものか、天敵を利用した駆除方法があるのか、といった事柄をご紹介していきます。スズメバチを見かけやすい地域にお住まいの方はぜひ参考にしてみてください。
スズメバチの危険性を知っておこう
スズメバチが危険な昆虫であることはご存知の方も多いとは思いますが、どのくらい危険なのか、具体的なイメージが湧きにくい方もいらっしゃるのではないでしょうか。以下にスズメバチの危険性をまとめましたので、参考にしてみてください。
【スズメバチの危険性】
・攻撃性が高い
・毒性が高く、刺されると強い痛みが走る
・巣に近づいただけで攻撃してくる
・仲間を呼んで襲ってくる
・蜂にしては大型の最大4cmサイズ
・数万匹いる巨大な巣を作る場合も
スズメバチは蜂のなかでも高い攻撃性を持っており、とくに夏~秋の時期に活発に活動をします。この時期はスズメバチの数がどんどん増えていく時期で、エサも多く必要となるため気性が荒くなるのです。また、スズメバチの毒は刺されるほど毒が回るのが早くなるといわれており、最悪の場合「アナフィラキシーショック」という症状が発生して死に至るおそれがあります。
スズメバチの天敵になる生き物とは
ここまでご紹介した通りスズメバチはとても危険な昆虫ですが、意外にもスズメバチの天敵は多くいます。
【スズメバチの天敵】
・クマ
・肉食昆虫(カマキリやオニヤンマなど)
・寄生虫(スズメバチネジレバネ)
・鳥(ハチクマ、ニワトリ)
このなかでもスズメバチにとって特に厄介な天敵はクマです。クマといえばハチミツを食べるというイメージを持ちやすいですが、じつは蜂の成虫や巣も食べてしまいます。さらにクマの皮膚は厚くて毒針が通りにくいので、スズメバチは警戒するのです。
このような厄介な天敵がいるということもあり、蜂はクマに似た色である「黒色」を見ると攻撃的になるといわれています。そのため服や髪の毛などの黒色を身にまとっている人間も、天敵としてスズメバチが認識することも。蜂を見かけやすいシーズンではなるべくスズメバチに黒色を見せないように注意することが大切です。
スズメバチの天敵で駆除をする方法はある?
結論からいいますと、スズメバチの天敵を使った駆除は難しいです。一応ニワトリもスズメバチを捕食することがあるため天敵なのですが、別のエサを与えているとスズメバチを捕食しようとしない可能性があるため駆除には期待できないでしょう。
そのため、スズメバチを根本的に駆除するなら、スズメバチ駆除のプロに相談するのが一番です。スズメバチ駆除業者は蜂に関する専門知識が豊富であり、依頼者に被害が及ぶことなくしっかりとスズメバチを駆除してくれます。もちろんある程度の費用はかかりますが、無理に個人で駆除しようとしてスズメバチに刺されたり、失敗して道具が無駄になるよりは安心できるでしょう。
スズメバチは危険性高いため駆除料金もほかの蜂と比べて少し高めです。また、巣や個体数が多くなるほど費用も高額になりやすいので、なるべく巣が小さいうちに駆除するようにしてください。
万が一スズメバチと遭遇してしまったときは
夏~秋はスズメバチにとって多くのエサを求めて動き回るシーズンです。特に夏はレジャーや旅行に行く方が多いシーズンで、旅行先でスズメバチに偶然出会ってしまうことも十分考えられるでしょう。そのときは、スズメバチを刺激しないように細心の注意を払う必要があります。以下の3点はスズメバチにとって「逆効果」となるので注意するようにしてください。
【目の前のスズメバチにしてはいけないこと】
・追い払おうとする
・巣を見てしまう
・背を向けて一気に逃げ出す
これらの行動をしてしまうと、スズメバチの攻撃性を刺激することになり襲いかかってくる可能性が高くなります。また、スズメバチから離れるときは慎重に後ずさることが大切。スズメバチは見た目よりも視界が狭く、真下を見ることが難しいです。そのため、ゆっくりと姿勢を低くしていくことで、なるべく刺激させることなくスズメバチから離れられます。