「芝生なのになぜかキノコが生えている……」という場面に遭遇した方も少なくはないでしょう。ある日突然芝生に生えてくるキノコ、そもそもなぜキノコが生えるのか、どうやって対策をすればいいのか気になるところですよね。
キノコの存在は芝生の庭の外観を損なうものなので、できるだけ対策しておくことをおすすめします。そこで、今回は芝生にキノコが生える理由や対策・予防方法について解説していきますので、参考にしてみてください。
なぜ芝生にキノコが生える？放置すると芝生に悪影響も
まず覚えておきたいのが、キノコは植物でも動物でもなく「菌類」とよばれる存在です。文字どおり「菌」によって増える存在のため、種がなくとも生えることがあります。つまり、芝生にキノコが生えたということは、土の中にキノコの元となる菌がたくさん存在していると考えられるでしょう。
さらに、菌類は高い湿度の環境を好む傾向にあります。そのため、梅雨などにより雨が長期で降る環境のときは、土の中の湿度が高まりやすくなり菌の活動が活発になるので注意が必要です。芝生に生えるキノコを対策したいのであれば、菌を増やすきっかけを作らないようにしておきたいところ。
また、キノコが発生しやすい芝生は「土の環境が悪くなっている」というサインでもあります。そのまま改善せず放置すると、芝生が変色したり、枯れたりするので気をつけなければなりません。
芝生で発生することがあるキノコの種類
ここで、芝生に生えることのあるキノコの種類をいくつかご紹介します。なかには毒を持つ種類もいるので、芝生でキノコを見かけたら安易に近づいたり食べようとしたりせず、あらかじめ種類を確認してから対応をするようにしてください。
・ヒメホコリタケ
ボールのような傘に細かいトゲトゲが生えているキノコです。生長すると傘から穴が空き、胞子を飛ばして繁殖します。
・キコガサタケ
茎が細長くて三角の傘を持つ種類のキノコです。色は白～茶褐色で、まれにプランターから生えることもあります。
・シバフタケ
薄い茶色をしたシメジような形をしたものがシバフタケです。大きくなると、胞子を飛ばすために傘が横に広がります。
・ドクベニタケ
鮮やかな赤色やオレンジ色をした目立つキノコです。毒を持ち、食べると嘔吐や下痢などの症状が出るおそれがあるので近づかないようにしましょう。
キノコを駆除したいなら殺菌剤が効果的
もしキノコを見かけたら、なるべく早く摘み取るようにしましょう。キノコはある程度成長をした段階で胞子を飛ばし、別の場所へ菌が繁殖していきます。そうなると、芝生がキノコだらけになってしまうかもしれません。ただ、先ほども伝えたとおり、キノコのなかには毒を持つ種類もいます。万が一のことを考えて、庭に生えたキノコの種類を特定し、適切な方法で摘み取るようにしてください。
また、キノコの数が多すぎて困っている場合は、殺菌剤による駆除が有効です。キノコ駆除で有効な殺菌剤の種類はおもに2つあります。
【殺菌剤の種類】
・芝生用の水和剤
・芝生用の乳剤
それぞれ特徴や期待できる細かい効果が異なりますが、いずれもキノコ対策として利用が可能です。植物の病気の予防ができる、野菜や果物と相性が良いといったものもあるので、自身の状況と相性の良いものを選ぶとよいでしょう。
今後芝生にキノコが生えないように予防しよう
キノコをうまく駆除できたら、それだけで終わらせずに今後の予防をしておくことも大切です。キノコが生えるということは、土の中の菌が多くて湿度が高くなりやすい環境である可能性が高いため、何かしらの処置をおこなわないとまたキノコに悩まされてしまうでしょう。そこで、キノコ予防としておすすめのグッズを3点ご紹介します。
1.サッチ取り用の熊手
枯れた芝生(サッチ)はキノコの菌のエサとなります。熊手を使って効率よくサッチを処分するとよいでしょう。
2.サッチ分解剤
土に分解されなかったサッチの分解をうながすものです。自然に存在する菌を撒くだけなので、安全性が高くなっています。
3.エアレーション用シューズ
長いトゲの付いたスパイクで歩くことにより、芝生に空気を送り込んでキノコの繁殖を対策します。芝生を歩くだけでキノコ対策ができるので、腰などに負担がかかりにくいのでおすすめです。
