雨が降ったとき、家にかかる負担を抑えるために必要不可欠とな設備なのが、「雨樋(あまどい)」です。雨樋は雨水を効率よく排水してくれる役割があります。そんな重要な役割を持った雨樋ですが、雨水を排水していくという役割と構造上、落ち葉や風で飛んできたゴミなどが溜まりやすく、詰まりが起きてしまいうまく排水機能が働かなくなることもあるのです。
そのため、詰まりなどのトラブルにより雨樋が壊れないよう注意しなければなりません。そこで今回は、雨樋が詰まる方法やその解決方法についてご紹介していきます。雨樋の状態が気になる方は、ぜひこの記事を確認してみてください。
そもそも雨樋とは？雨樋が大切な理由
雨樋(あまどい)とは屋根の軒下付近に設置される、屋根に降った雨水を受け止めて効率よく排水する機能をもった設備のことをいいます。雨樋の構造は、大きく分けて3つです。
受け皿の形になっており、屋根から落ちる雨水を受け止める「軒樋(のきどい)」、軒樋からつたってきた雨水を集める「集水器(しゅうすいき)」、集水器に溜まった雨水を地上まで運ぶ「竪樋(たてどい)」という構造になっているのです。
この3つで構成されている雨樋が詰まりや破損によって機能しなくなると、うまく排水できずに雨水が屋根から直接地面に落ちてしまいます。そうなると、雨水が落ちる衝撃により泥ハネが発生して外壁が濡れることで腐食やカビ、シロアリ発生など被害が広がり修繕に多くの費用がかかることも。だからこそ、雨樋が壊れないようにメンテナンスしてあげることが重要になるのです。
雨樋はなぜ壊れてしまうの？その原因
ここでは、雨樋にトラブルが起きる原因について解説するので、予防や対策の参考にしてみてください。
･風で飛んだ落ち葉やゴミなどが詰まる
雨樋のトラブルでとくに多いとされているのが、風に飛ばされてくる落ち葉やゴミ、土や枝などが集水器に詰まることによるトラブルです。集水器にこれらのものが詰まってしまうと竪樋に雨水が流れにくくなり、雨樋の役割を果たせなくなってしまいます。
・強風や積雪のダメージ
雨樋に使われている材質は、塩化ビニールやプラスチックが多いです。そのため強風や積雪でゆがんでしまうことも。とくに台風や大雪が発生したあとは雨どいの状態に気をつけておきましょう。
・虫や小動物の仕業
竪樋は狭くて薄暗いため、虫や小動物が隠れやすい環境です。そのため、竪樋の中で巣を作られることや、小動物が死ぬことで死骸が詰まりの原因になります。また、カラスやハトが巣材を入れることも珍しくありません。
雨樋の詰まりは掃除で解決！雨樋掃除の方法
ここで、軒樋・集水器・竪樋それぞれの掃除方法をご紹介します。
・軒樋
軒樋は雨水を集水器まで運べるように緩やかな斜面になっています。その一部分でも詰まりが起きると不具合が起きるので丁寧に掃除をおこないましょう。まず、「屋根」に梯子をかけ、軒樋の通り道のゴミを取り除ける範囲まで近づきましょう。そこから手や道具を使ってゴミを取り除きます。
・集水器
集水器も軒樋と同じ手順でゴミを取り除きます。また、軒樋や集水器を掃除し終えたら、雨樋に異常がないか確認するために水を流してみるとよいでしょう。
・竪樋
竪樋では、長いパイプを掃除するための道具を必要とします。竪樋を貫通するほど丈夫で長い針金の先端に、丸めたタオルをくくりつけたものを用意し、パイプの中の汚れをふき取ってみましょう。異物があればそのまま出口まで押し出して、針金の先端が竪樋から出てきたら、そこから針金をすべて引き抜きます。
雨樋の詰まりを予防するにはどうしたらいい？
雨樋にゴミが落ちたら、詰まりが起きてしまうまえにこまめな掃除が必要です。しかし、雨樋の掃除は高所作業が必要で、手間もかかるのでできれば避けたいところでしょう。そんなときは、これからご紹介する2種の予防グッズを使用するのをおすすめします。
1つ目が落ち葉よけのネットです。軒樋の上に、軒樋と同じ太さに丸めたネットを置くだけで大きな落ち葉やゴミを防ぐことができます。簡単に取り付けることができるので、軒樋のゴミに悩んでいる方は試してみましょう。ただ、網目より小さい砂やホコリは防ぐことができないので、それを取り除くための掃除は必要になります。
2つ目は落ち葉よけシートです。ネットと同じ方法で取り付けをおこないますが、シートの表面が凸凹しているため引っかかりやすく、ネットよりもゴミが入りにくくなっています。これらを設置しておくと、雨樋の掃除頻度をうまく減らすことができるでしょう。
