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「害獣駆除（がいじゅうくじょ）」とは、住宅や農地、建物などに侵入して被害を与える動物（＝害獣）を、追い出したり捕獲したりして被害を防ぐ作業のことです。単に捕まえるだけでなく、再侵入を防ぐ対策や衛生処理までを含めた一連の対応が求められます。

■ 害獣駆除の対象となる主な動物
・ハクビシン
・アライグマ
・イタチ
・コウモリ
・ネズミ
・ヌートリア など

これらの動物は、屋根裏や床下などに侵入して糞尿被害・騒音被害・悪臭・病原菌の拡散などを引き起こすため、適切な対応が必要です。

害獣駆除は一見「自分でできそう」と思われがちですが、法的な規制や実務的なリスクを正しく理解していないと、法律違反や健康被害につながる可能性があります。
以下に、なぜ自力での駆除が難しいのか、具体的な理由を詳しくご紹介します。

1. 【法律で保護されている動物が多い】
日本では、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律（通称：鳥獣保護管理法）」により、多くの野生動物が保護されています。この法律は、2002年に旧「鳥獣保護法」が改正・統合されて成立したものです。
この法律では、無許可での捕獲・殺処分・巣の破壊などが禁止されており、違反すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることがあります。

例：許可が必要な動物（一部）
・ハクビシン
・アライグマ
・イタチ（※メスは保護対象）
・コウモリ（アブラコウモリなど）
・タヌキ
・ムササビ
・テン　など

なお、アライグマやヌートリアなどの外来種に該当する動物は、鳥獣保護管理法だけでなく「外来生物法」による規制も受けています。
捕獲・飼育・輸送などすべてにおいて厳しいルールが設けられており、個人が勝手に対処することはできません。

※ 自治体からの「有害鳥獣捕獲許可」を得ない限り、駆除行為は原則として違法です。

■関連記事
害獣駆除にかかわる法律とは？罰則の内容や対象となる動物について

2. 【捕獲・処分方法にも法的ルールがある】
許可を得た場合でも、罠の設置方法・使用期間・捕獲後の扱いなどに細かい規定が設けられています。

・許可された期間内に作業を行うこと
・動物が苦しまず死亡しないよう配慮する（動物愛護管理法の観点）
・捕獲後の処分方法にも指導がある（放獣禁止、安楽死の方法など）

これらを遵守しない場合、法令違反とみなされ処罰の対象になることもあります。

3. 【衛生・安全リスクが非常に高い】
法的リスクに加えて、実務面でも自力駆除は危険が伴います。

・糞尿による感染症（レプトスピラ症、サルモネラ症など）
・ノミやダニの繁殖による二次被害
・天井裏での作業による転落事故
・害獣に噛まれたり引っかかれたりするリスク
・感電・火災など、配線への被害が発覚せず残ることも

これらの危険に対応するためには、防護服・専門工具・安全知識が必要となります。

4. 【再発防止が非常に難しい】
仮に害獣を追い出せたとしても、侵入口の封鎖やにおいの除去、防ダニ・除菌処理まで徹底しないと、再び同じ場所に侵入される可能性が高くなります。

・天井裏のわずかな隙間（直径3cm程度）も再侵入の原因に
・糞や体臭のにおいが残っていると仲間を呼び寄せることも

専門業者は赤外線カメラやスモークテストなどを使って、徹底した侵入口チェックと封鎖作業を行うため、自力駆除との大きな差が出ます。


このように法律違反や健康被害、再侵入のリスクを避けるためにも、専門の害獣駆除業者に依頼するのが安全かつ確実です。業者は都道府県の許可を受けたうえで、法令に則った駆除作業を行っています。

1.現地調査・被害状況の確認
フンの量、足跡、侵入口の位置などを確認します。

2.害獣の種類の特定
種類によって対処法や法律が異なるため、特定が重要です。

3.追い出し・捕獲作業
忌避剤や罠を用いて害獣を追い出し、必要に応じて捕獲します。

4.侵入口の封鎖（再発防止）
屋根裏や床下などの侵入口を塞ぎ、再び入れないようにします。

5.清掃・消毒・除菌作業
糞尿や死骸の清掃を行い、病原菌やダニの繁殖を防ぎます。

害獣駆除は一度きりの作業ではなく、再発防止・衛生管理・法律遵守など多面的な対応が求められるため、信頼できる業者選びが重要です。失敗しないために確認すべきポイントは以下になります。

1. 【自治体からの許可を受けているか確認】
害獣の駆除・捕獲には「鳥獣保護管理法」に基づく許可が必要です。業者が適切な手続きをしているかどうか、以下の点をチェックしましょう。

・「狩猟免許」「有害鳥獣捕獲許可」を取得しているか
・自治体や保健所からの登録業者かどうか
・法令に従った駆除手順を説明してくれるか

※ 許可の有無は公式サイトや見積もり時の説明で確認できます。

2. 【現地調査を無料・丁寧に実施してくれるか】
現地調査は、被害の程度・害獣の種類・侵入口の数などを把握するうえで非常に重要です。調査時の対応を見れば、業者の姿勢や技術力も判断できます。

・調査時に天井裏・床下・屋根の状況までしっかり見てくれるか
・調査報告書や写真付きで説明してくれるか
・どこに、なぜ害獣がいるのか論理的に説明できるか

※ 単に「駆除できます」とだけ言って料金を提示する業者には注意！

3. 【再発防止策まで対応してくれるか】
優良な駆除業者は、害獣を追い出すだけでなく「再侵入させないための対策」まで実施してくれます。

・侵入口の封鎖（板金・パンチングメタル・コーキングなど）
・糞尿や汚染箇所の清掃、消毒、消臭
・防ダニや防菌処理、害虫駆除の併用
・屋根や外壁の破損があれば補修の提案もしてくれるか

※こうした再発防止策がないと、数週間～数か月で再び被害が発生することも。

4. 【料金体系が明確で、見積もりに納得感があるか】
見積もりの内訳が細かく書かれているか、不明点を丁寧に説明してくれるかは、信頼できる業者の重要な指標です。

・基本料金の内訳（調査、駆除、封鎖作業など）
・作業範囲や追加料金の発生条件（高所作業、夜間対応など）
・契約前に「総額」が明示されているかどうか

※見積書に「一式」としか書かれていない場合は、後から追加請求の可能性も。

5. 【保証・アフターフォローがあるか】
駆除後の保証期間や、万が一再発した際の対応も事前に確認しておくと安心です。

・「○か月以内の再発なら無料対応」など保証期間があるか
・保証対象の範囲や条件（侵入口を完全に塞いだ場合に限るなど）
・保証書の発行があるか

※保証付きの業者は、作業内容に自信がある証ともいえます。

6. 【口コミ・実績・対応姿勢を確認】
ネット上の口コミやレビュー、実績紹介ページを見ることで、信頼度をある程度判断できます。

・対応の早さや丁寧さに関する評価
・作業員の清潔感や礼儀正しさ
・説明がわかりやすかったかどうか
・明らかな“高額請求”のトラブルが書かれていないか

※Googleレビューや地域情報サイト、SNSのコメントも参考になります。

7. 【地域密着型か、全国対応型かを見極める】
・地元の業者は即日対応や、細やかな対応が期待できることが多い
・全国展開している大手業者は保証やサービスが安定している傾向

それぞれのメリットを比較し、自分の状況に合った業者を選びましょう。