探偵に人探しを断られることはある?
探偵に人探しを相談しても、依頼内容や状況によっては断られることがあります。ただし、断られたからといって、すべての探偵に依頼できないとは限りません。
まずは、探偵が人探しを断ることがある理由と、断られた場合の考え方について確認しておきましょう。
探偵でもすべての人探しを引き受けられるわけではない
人探しに対応している探偵事務所であっても、すべての依頼を引き受けられるわけではありません。
相談を受けた探偵事務所は、対象者との関係や人探しの目的、対象者について分かっている情報などを確認したうえで、調査を受けられるか判断します。
たとえば、依頼目的や調査内容に問題がある場合や、対象者を特定するための情報が不足している場合などは、依頼を断られることがあります。また、調査の難易度や対応地域、探偵事務所の調査体制などが理由で引き受けられないケースも考えられるでしょう。
そのため、探偵に人探しを断られた場合は、まず「なぜ断られたのか」を確認することが大切です。
1社に断られても別の探偵に相談できる場合がある
1社の探偵に人探しを断られたからといって、必ずしもほかの探偵にも依頼できないとは限りません。
たとえば、対応地域や調査体制など探偵事務所側の事情が理由であれば、別の探偵事務所では対応できる可能性があります。また、情報不足が理由の場合は、対象者に関する手がかりを整理してから改めて相談する方法も考えられます。
一方、依頼目的や調査内容そのものに問題がある場合は、探偵事務所を変えても引き受けてもらえない可能性があります。
探偵に人探しを断られる主な理由
探偵に人探しを断られる理由は、依頼目的に問題があるケースだけではありません。対象者に関する情報が少なかったり、探偵事務所の対応範囲を超えていたりすることもあります。
ここでは、人探しの依頼を断られる主な理由について詳しく解説します。
調査結果が犯罪や違法行為に使われるおそれがある
調査結果が犯罪や違法行為に使われることが分かっている場合、探偵はその調査を行うことができません。
探偵業法では、契約を締結する際、依頼者から調査結果を犯罪行為や違法な差別的取扱い、その他の違法行為に使用しない旨を示す書面の交付を受ける必要があります。
たとえば、探し出した相手に危害を加える目的や、ストーカー行為につながるおそれがある場合などは、依頼を断られることがあります。
特に、交際相手や元交際相手などの所在を調べる依頼では、依頼者が説明する関係性だけで判断することはできません。対象者が依頼者から逃れるために連絡を絶っている可能性なども考えられるため、対象者との関係や調査目的を慎重に確認したうえで、依頼を断る探偵事務所もあります。
また、DVやストーカー行為などから逃れている方の所在が加害者側へ伝われば、対象者に危険が及ぶおそれがあります。そのため、こうした目的に利用される可能性があると判断された場合も、調査を受けてもらえないことがあります。
そのため、相談時には対象者との関係や人探しをする理由、見つかった後にどうしたいのかなどを確認されます。
参照元:探偵業について:警察庁
違法な差別的取扱いにつながるおそれがある
調査内容だけでなく、調査結果を何のために利用するのかも重要です。たとえば、出身地や家族・親族に関する情報などを調べ、その結果を就職や結婚などにおける不当な差別的取扱いに利用することが分かっている場合、探偵はその調査を行うことができません。
単に「相手について詳しく知りたい」という理由だけではなく、何のために人を探しているのかが、依頼を受けられるか判断するうえで重要になります。
人探しをする目的や対象者との関係を確認できない
人探しの目的や対象者との関係を十分に確認できないことも、依頼を断られる理由のひとつです。
人探しでは、調査によって対象者の所在や勤務先など、プライバシーに関わる情報が判明する場合があります。そのため、探偵事務所では依頼者と対象者の関係や、調査を行う目的を確認したうえで受任するか判断するのが一般的です。
「理由は言えないが住所を知りたい」など、調査目的を十分に確認できない場合には、依頼を断られることがあります。
人探しの手がかりとなる情報が少ない
依頼目的に問題がなくても、対象者を特定するための情報が少なすぎると、人探しを断られる場合があります。
人探しでは、氏名や生年月日、過去の住所、勤務先、出身校、写真、最後に会った時期など、依頼者が持っている情報が調査の手がかりになります。
たとえば、数十年前に会った相手で下の名前しか分からない場合などは、対象者を特定するのが難しくなるでしょう。
このようなケースは依頼目的そのものに問題があるわけではないため、手がかりとなる情報を整理・追加できれば、改めて相談できる可能性があります。
探偵事務所の対応範囲を超えている
人探しに対応している探偵事務所でも、調査地域や必要な人員、案件の難易度などによっては依頼を引き受けられないことがあります。
探偵事務所によって、対応できる地域や調査体制、得意とする調査は異なります。そのため、ある探偵事務所では対応が難しい案件でも、別の探偵事務所なら相談できる場合があります。
予算と必要な調査内容が合わない
希望する予算と、必要になる調査内容が合わないことを理由に依頼を受けてもらえない場合もあります。
人探しにかかる費用は、対象者について分かっている情報や調査地域、必要な人員、調査期間などによって異なります。手がかりが少なく長期間の調査が必要になるケースでは、その分費用がかかる可能性もあるでしょう。
そのため、依頼者が希望する予算内では必要な調査を行うことが難しいと判断され、依頼を断られる場合があります。
ただし、料金や調査方法は探偵事務所によって異なります。予算が理由で断られた場合は、必要な調査内容や費用を確認したうえで、ほかの探偵事務所へ相談することも選択肢のひとつです。
探偵に人探しを断られたときにできること
探偵に人探しを断られた場合は、すぐに別の探偵へ依頼するのではなく、まず断られた理由を確認することが大切です。そのうえで、理由に応じた対応を検討しましょう。
ここでは、人探しを断られた後にできることを順番に解説します。
断られた理由を確認する
まずは、可能な範囲で探偵事務所に断られた理由を確認しましょう。
「対象者を特定できる情報が不足している」「対応地域から外れている」「現在の調査体制では対応が難しい」など、理由によって次に取るべき行動が変わります。
理由が分かれば、情報を集め直すべきなのか、別の探偵を探すべきなのかを判断しやすくなります。
ただし、探偵事務所によっては、依頼を断った具体的な理由を説明してもらえないこともあります。その場合は無理に理由を聞き出そうとせず、現在持っている情報や依頼目的を整理したうえで、次の対応を検討しましょう。
人探しの手がかりになる情報を整理する
情報不足を指摘された場合は、対象者について分かっていることを改めて整理しましょう。
人探しの手がかりになる情報として、次のようなものが挙げられます。
- 氏名・旧姓
- 生年月日・年齢
- 過去の住所
- 出身校
- 過去の勤務先
- 電話番号・メールアドレス
- SNSのアカウント
- 顔が分かる写真
- 最後に会った時期や場所
- 共通の友人・知人
ただし、情報は数だけでなく正確性も重要です。記憶が曖昧な情報については、確実に分かっている内容と区別し、「○年ごろだったと思う」「正確な住所は分からない」など、どの程度確かな情報なのかもあわせて探偵へ伝えましょう。
卒業アルバムや年賀状、過去のメールなどが残っていれば、忘れていた情報を確認できることもあります。
人探しに対応している別の探偵へ相談する
探偵事務所の対応地域や調査体制などを理由に断られた場合は、人探しに対応している別の探偵へ相談する方法があります。
その際は、最初の探偵に相談した際の状況や断られた理由も伝えておくと、対応できる案件か判断してもらいやすくなります。
また、依頼先を探す際は、人探しに対応しているかだけでなく、探偵業の届出を行っているか、契約前に料金や調査内容について十分な説明があるかなども確認しましょう。
状況によっては探偵以外の相談先を検討する
人を探す理由によっては、探偵以外へ相談したほうが適切な場合もあります。
たとえば、家族が突然いなくなり、事件や事故に巻き込まれた可能性がある場合や、生命や身体に危険が及んでいる可能性がある場合は、探偵への依頼よりも警察への相談を優先しましょう。
連絡が取れない状態なのか、緊急性があるのかによって適切な対応は異なります。人探しを断られた後は、別の探偵を探すことだけにこだわらず、探す目的や状況に合った方法を選ぶことが重要です。
人探しをするときに注意したいこと
探偵に依頼する場合でも自分で探す場合でも、人探しでは対象者のプライバシーや意思に配慮することが大切です。
「どうしても見つけたい」という気持ちが強くても、相手が連絡や再会を望んでいるとは限りません。人探しを続ける際は、次の点に注意しましょう。
相手のプライバシーに配慮する
人探しをする際は、対象者の個人情報をむやみに公開しないよう注意が必要です。
たとえば、SNSやインターネット掲示板などに、対象者の氏名や顔写真、過去の住所、勤務先などを掲載して広く情報提供を求めると、本人のプライバシーを侵害するおそれがあります。
自分で情報を集める場合でも、必要以上に個人情報を公開しないようにし、対象者のプライバシーに配慮しながら探しましょう。
相手が連絡や再会を望んでいない可能性も考える
対象者の所在が分かったとしても、必ず連絡を取ったり再会したりできるとは限りません。
長期間連絡を取っていない友人や知人、交際していた相手などの場合、現在は連絡を望んでいない可能性もあります。
そのため、相手の所在が分かった後も、自分の希望だけで接触を進めるのではなく、相手の意思を尊重することが大切です。
相手が拒否している場合は繰り返し連絡しない
連絡を取ることができても、相手から拒否された場合は、その意思を尊重しましょう。
返事がないからといって何度もメッセージを送ったり、別のSNSアカウントから接触を試みたりすると、相手に不安や負担を与える可能性があります。
また、相手の意思を確認できていない状態で、自宅や勤務先を突然訪れるのも避けましょう。
人探しの目的は対象者によってさまざまですが、相手を見つけることと、その後に関係を築けることは別の問題です。
人探しで所在が分かっても必ず情報を教えてもらえるとは限らない
探偵による調査で対象者が見つかった場合でも、判明した住所や勤務先などの情報が、そのまま依頼者へ伝えられるとは限りません。
依頼目的や対象者の事情、探偵事務所の方針などによっては、対象者の意思を確認したうえで連絡を取り次ぐなど、別の対応が取られる場合もあります。
そのため、探偵へ依頼する際は、対象者が見つかった場合にどのような形で報告を受けられるのか、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
人探しは、対象者を発見することだけがゴールではありません。相手の意思やプライバシーにも配慮しながら、その後の対応を考えることが重要です。
人探しを断られたら、まず理由を確認して次の対応を考えよう
探偵に人探しを断られたからといって、必ずしも人探しそのものを諦める必要はありません。
情報不足や対応地域、調査体制などが理由であれば、対象者について分かっている情報を整理したうえで、別の探偵事務所へ相談できる場合があります。一方、調査結果が犯罪や違法行為に使われることが分かっている場合などは、探偵を変えても調査を依頼することはできません。
まずは、なぜ人探しを断られたのかを確認し、その理由に応じて情報を集め直す、別の探偵へ相談するなど、適切な対応を検討しましょう。
また、対象者が見つかったとしても、必ず連絡や再会ができるとは限りません。人探しを続ける際は、相手の意思やプライバシーにも配慮することが大切です。