猫を飼うとネズミ対策になるって本当?実態やそのほかのネズミ対策について解説
公開日:2023.4.28 更新日:2024.4.18
ネズミの天敵といば「猫」のイメージが強いですよね。
実際に昔は農村部におけるネズミ対策として猫が飼われていました。しかし、現代でもその効果は本当にあるのか疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は猫がネズミ対策になり得るかどうかや、ネズミ対策に役立つアイテムについて解説していきます。
ネズミの天敵といば「猫」のイメージが強いですよね。
実際に昔は農村部におけるネズミ対策として猫が飼われていました。しかし、現代でもその効果は本当にあるのか疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は猫がネズミ対策になり得るかどうかや、ネズミ対策に役立つアイテムについて解説していきます。
ネズミ対策に猫が効果的であるという話があります。
猫は愛玩動物としての一面がある一方で、優れた狩猟能力を持った動物であることから、日本を含む様々な国々でネズミを退治してくれる存在として猫が重宝されていた歴史が残っています。
実際に猫を飼っていて、”おみやげ”として飼い猫がネズミや小鳥、虫などを捕まえてきたという経験をされた方も多いでしょう。
ただし、猫によってはネズミを退治してくれる個体とそうでない個体が存在します。
その違いは猫の遺伝子や生活環境からきています。
元々猫を始めとする生き物は、生きていくために必要なことを親から子へと伝えられてきました。猫であれば親猫が子猫に獲物を効率的に狩るための方法を教えます。
しかし、狩りをしなくてもいい環境にいる猫ですと、親猫が狩りの仕方を教えることはありません。
ペットショップなどで売られている猫の多くは室内飼いに向いている個体が多く、親猫から狩りを教わっていない場合がほとんどです。
また、現代では室内飼いの猫が多く、そういった猫ですとそもそもネズミに遭遇したことや耐性がないことから、ネズミを見かけても怖がって追いかけない猫も多いです。
家の中に猫の気配があるだけで、ネズミが警戒をしてやってこないといったケースもありますが、危険性のない猫だと判断されるとネズミが家に棲みついてしまうことも。
そのため、ねずみ対策として猫を飼うのは得策ではありません。
けれども個体によっては狩りをしてくれる場合もあります。
狩りを行う個体とそうでない個体の見分け方として昔から行われてきた方法があります。
それは猫の首の後ろをつまんで持ち上げること。
持ち上げた際に後ろ足がダランと下がり、上がらない猫ですと狩りが不得意な傾向があります。
その一方で後ろ足がキュッと上に上がる場合は狩りが得意とされています。
その猫が狩りに向いているかどうか知りたい時は一度試してみるといいでしょう。
先ほど、猫の狩猟能力には個体差があるため、ネズミ対策には不向きであると説明しましたが、それ以外にも、猫にネズミ対策を行わせるには危険が伴います。
猫にネズミ対策をさせる危険性は以下の通り。
・猫が病気になる可能性がある
不衛生な場所を徘徊しているネズミは、その体や体内全体に病原菌をまとっているような状態です。そのネズミを猫が捕食してしまうとウィルスに感染してしまう恐れがあります。
また、猫から人への感染リスクも避けられません。
もし猫がネズミを食べてしまった場合は、その後の体調の変化に注意してください。できればすぐに獣医に診てもらうと安心です。
・ダニやノミの被害に遭う可能性がある
ネズミの体には病原菌以外にも、無数のダニやノミが生息しています。
猫がネズミを狩ろうとして体に触れると、そのダニやノミが猫に移ってきます。そうなると、様々な病気を引き起こす原因となります。
大事な愛猫を危険にさらさないためにもネズミには近づけさせないようにするのが無難です。
また、猫から部屋の中のカーペットや衣類、ベッドなどにダニやノミが運びこまれ、人間がその影響を受けることにもなりかねません。
・捕獲したネズミを処理する必要がある
猫は空腹でなくても狩りを行う習性があるので、ネズミを捕獲したあとに食べずにその場に死骸を放置することがあります。
その場合は、猫が見ていない間にすぐに処理を行いましょう。
ネズミは死骸であっても病原菌やダニ・ノミだらけなので、絶対に素手で触らないようにしてください。
まずは殺虫剤を死骸に振りかけて、新聞紙等にしっか包み、ゴミ袋に入れて処分します。
基本的には可燃ごみとして捨てることが可能ですが、自治体によってはゴミ出しの区分が異なる場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。
以上の理由からネズミ対策は猫に頼らずに自分で行った方が無難です。
最近ではネットやホームセンターなどで、ネズミ対策グッズは簡単に入手できます。こうしたアイテムを使用した方が費用対効果が高いので、積極的に活用してみましょう。
・粘着シート
ネズミ駆除専用に作られた粘着シートです。専門業者でも使用しているところもあり、強力な効果が期待できます。
ネズミが出現した場所や侵入経路になりそうな場所に置いておき、後はそのままにしておくだけで、粘着シートの上を通ったネズミを捕えてくれます。
ただし、前提として生きたまま捕まえることを目的としているため、その後の殺処分は自身で行う必要があります。
・捕獲器
エサを囮にして捕獲するもので、「バネ式の罠」と「箱式の罠」の2種類があります。
箱式だと生け捕りが可能ですが、バネ式で捕まえたネズミは死んでいるケースがほとんどです。
粘着シートよりも体の大きいネズミまで捕獲することができますが、賢いネズミだと引っかからないことがあります。
・殺鼠剤(ネズミ用の毒エサ)
固形のものや粉状のもの、速効性のあるものや遅効性のものなど、種類は様々です。
使い方はとても簡単で、台所やごみ置き場といったネズミの餌場になりそうな箇所に殺鼠剤を置いておき、お腹をすかせたネズミが殺鼠剤を食べるのを待つのみ。
ただし、中にはスーパーラットと呼ばれる毒エサを食べてさせても効き目がない個体も存在します。
また、殺鼠剤を使用する際はお子様やペットが誤食しないように注意が必要です。
そのほか、殺鼠剤で駆除した後もネズミの死骸はそのままなので、その処分がとても面倒に思われるかもしれません
・超音波装置
畑などで活用されることの多い野生動物専用の超音波装置も個人で購入することができます。
人間にとっては何ともない音でも、ネズミに対して不快感をもたらして、自宅に寄り付かないようにしてくれます。
ただし、超音波がネズミ以外の動物にも影響する可能性もあるため、ペットを飼っているご家庭であれば、使用前に説明書や注意書きを十分に確認してください。
使用する場合も、ペットの近くに装置を置かないようにし、ペットの体調にはこまめに気を配るようにしながら試してみてください。
こうしたアイテムを使うことで猫以上のネズミ対策が期待できます。
ただ、個人でしっかり対策をしようとすると、対策アイテムを買い揃えるなど何かと面倒なことが多いほか、ネズミの個体数が多いと個人では手に負えないこともあります。
また、前述した通りネズミの駆除後は死骸の処理及び消毒作業などが必要になりますが、屋根裏や床下でのそういった作業は個人では難しいです。
そんな時に頼りになるのがネズミ駆除業者です。
ネズミ対策の知識と経験があるプロフェッショナルが担当してくれるので、ネズミが潜んでいた場所の後始末までしっかり行ってくれます。
使用する薬剤も業者でしか手に入らないものを使ってくれるので、徹底的な駆除や予防が期待ができます。
さらに業者では作業が終わってからも定期点検やネズミの被害が再発した際の無償駆除など、さまざまなアフターサービスを実施しています。
こういった点からネズミ対策は猫やアイテムを駆使するよりも業者に頼むのが得策といえます。
ただ業者の数が多くてどこに頼んだらいいかわからない方もいらっしゃるでしょう。業者選びのポイントは次の通りです。
・自宅が出張エリアに対応しているか確認する
良さそうな業者であったとしても、出張可能な地域に自宅が含まれていなければ意味がありません。
自宅が対応していたとしても、業者のある営業所から自宅までの距離が遠い場合は出張費用が高くなります。
・業者の実績を調べておく
業者選びにおいて重視しなければならないのが作業実績です。業者のホームページにはこれまでの作業実績や施工事例が掲載されていますので、参考として見ておくといいでしょう。
・インターネットの口コミを確認しておく
一般的に優良業者と呼ばれているところは依頼された方から高い評価を受けていることがほとんど。
実際に依頼された方の口コミは業者のホームページや口コミサイトに掲載されています。
・スタッフの対応を見ておく
依頼者や近隣にお住まいの方に対して丁寧な対応を心掛けているところほど、自宅や近所のことを考えて作業を行ってくれます。
また優良業者であればネズミの被害に関する些細な質問にも答えてくれます。
・アフターサービスの内容を確認する
業者によって用意されているアフターサービスの内容は様々です。
作業後のトラブルを防ぐためにも、依頼を検討されている業者がどんなアフターサービスを実施しているか事前に確認しておきましょう。
ネズミ対策を専門業者に依頼する際に気になるのが費用です。
坪ごとのネズミ対策の費用相場は以下になります。
5坪:30,000~70,000円
10坪:50,000~100,000円
20坪:80,000~150,000円
ただし、上記の費用相場はあくまでも目安で、被害状況や業者の訪問回数に応じて費用は変動します。
こうした費用を少しでも安く抑える方法としておすすめなのが、相見積もりを取ることです。
ネズミ対策にかかる費用は被害状況により変動するため、複数社から現地調査を行ってもらい、そのうえで見積もりを出して初めて作業にかかる費用相場がみえてきます。
少なくとも3社以上から無料見積を実施してもらうと比較がしやすいのでおすすめです。
また、業者によってはオンライン申し込み限定価格や期間限定割引などお得な割引キャンペーンを実施している場合もあります。
ご自宅の周辺でこうしたキャンペーンを実施している業者があるか調べてみましょう。
その他、自治体によってはネズミ駆除を行う費用の一部を補助してくれる制度も用意されています。
例えば東京都中央区ではネズミ駆除にかかる費用の3分の2を補助してくれる制度があります。
お住まいの自治体でそういった制度があれば活用しましょう。