もしもねずみのふんに触ってしまったら?ふんに潜む病原菌や触った時の対応について解説
公開日:2024.2.19 更新日:2024.4.22
家で見つかったねずみのふんを触ってしまったら、どうすればよいのでしょうか。ねずみは病原菌を持っていると言われますから、どうしても心配になりますよね。
この記事では、ねずみのふんを触ってしまった時の対応について解説していきます。
家で見つかったねずみのふんを触ってしまったら、どうすればよいのでしょうか。ねずみは病原菌を持っていると言われますから、どうしても心配になりますよね。
この記事では、ねずみのふんを触ってしまった時の対応について解説していきます。
ねずみのふんには病原菌が潜んでいることをご存じでしょうか。
ねずみ自体がたくさんのばい菌を媒介することで有名ですが、そのふんには当然病原体が潜んでおり、人間が触ることで病気にかかる危険性があります。
ねずみのふんから感染する以下の病気について説明していきます。
①レプトスピラ菌
レプトスピラ菌は、ドブネズミの排泄物により汚染された土や水に含まれる病原菌のことです。このレプトスピラ菌に感染することで、レプトスピラ症を発症してしまいます。
症状は多岐にわたり、悪寒や頭痛、発熱、黄疸、筋肉痛などがあります。重症化すると肝臓や腎臓などの臓器に障害を引き起こすことがあります。
ドブネズミは湿った場所を好みます。家に侵入した場合、台所などの水回りに生息することがよくあります。キッチンに棲みついたドブネズミの排泄物が飲食物に混入し、それを口から摂取することで感染するケースも報告されています。
家庭内にドブネズミが進入し、レプトスピラ菌をまき散らすとペットに感染させてしまうこともあり、急激な症状の後に死亡してしまいます。
②サルモネラ菌
サルモネラ菌は普段からよく聞く菌ですが、ねずみの排泄物に多く含まれています。ねずみの排泄物から人の手や食べ物に付着して、口の中に入ることで感染します。
症状は腹痛や嘔吐、下痢が多く、乳幼児や高齢者は重症化しやすいといわれており、なかには髄膜炎を発症する場合や死亡するケースもあります。
③ハンタウイルス感染症
ハンタウイルスというウイルスによって引き起こされる感染症で、ウイルスを保有したねずみのふんや尿に触れたり、それが含まれたほこりを吸い込んだり、直接ねずみに噛まれたりすることで感染が広がります。
主な症状には発熱、筋肉痛、関節痛などがあります。重症化すると肺症候群や腎症候群を引き起こすことがあります。
このようにねずみのふんには、たくさんの病原体が存在しているので、直接素手で触れないというのが鉄則です。
もし万が一触れてしまった場合は、速やかに水と石けんで手を洗いましょう。ねずみのふんの中には病原体が存在する可能性がありますが、すぐに感染するわけではありません。
さらに、除菌ができるシートやアルコールを使って拭き取ると安心です。
ただし、免疫力の低いお年寄りや乳幼児、持病のある方はねずみのふんを触ったあとに体調が悪くなる可能性もあります。体調に異変があったらすぐに医療機関に相談してください。
先ほどご紹介したウィルスのほかにも、ねずみの身体にはダニが寄生しているため、イエダニやダニの一種であるツツガムシなどにより発症する病気もあります。
アナフィラキシーショックは何度かねずみやハムスターに噛まれることで起きることがあります。
わりと早い段階で体調に異変が起きるために分かりやすいと思いますが、数日経ってから体調に違和感を覚えることもあります。
すべてが心停止を起こすわけではありませんが、症状が治まってから再燃することもあるので、しばらく様子を見ることが必要です。
特に、自分から体調を伝えられない乳幼児は注意深く見守り、すぐに医療機関をを受診するようにしてください。
■ねずみのふんはどこで見かける?
ねずみの種類によってふんの形状や色も少し違ってきますが、キッチンやゴミ捨て場、排水管のまわりなどあらゆるところに見られます。
ねずみの習性は夜行性であり、人の気配がないところが好きなので、暗い食料庫などをすみかとすることも多いので、自宅に食料庫がある場合はこの場所にふんを見つけることも多いでしょう。
■ねずみのふんを掃除する場合に必要なもの
①手袋(直接ふんを触らないために必要)
②マスク(ふんを吸い込むことがないように)
③殺菌剤(ふんの落ちていた箇所を拭き取る)
この際掃除機でふんを吸い込むことはしないようにしましょう。
掃除機を使用すると、掃除機の中が病原菌で汚染されたり、細かい糞や病原菌などが部屋の中に飛び散ってしまったりといった恐れがあります。
ねずみのふんの掃除方法の詳細はこちらの記事を参考にしてみてください。
関連記事:家でねずみのふんを見つけたらどうすべき?処理やねずみ駆除の方法を解説
ねずみのふんが家にあるということは、ねずみが住みついているということです。
そのため駆除する必要がありますが、ねずみの駆除は素人には難しいのが現実です。
市販の駆除アイテムを使っての対策は少しは効果がありますが、ねずみの場合は徹底的に駆除しないとすぐに増えてしまいます。
素人ができる駆除の方法はいたちごっこになりやすいと思っておいた方がよさそうです。
さらに、ねずみの場合は病原体を持っているので、駆除の際に体調を壊してしまう可能性もあります。
■ねずみ駆除は専門業者に依頼した方が安心
ねずみの駆除は専門業者に依頼する方が、確実に駆除へとつなげてくれます。駆除作業とセットでふんの後始末もしてくれることがほとんどなので、ねずみそのものに悩まされることもなくなるでしょう。
専事門業者が駆除を行う場合は、特殊な機械を使用した屋根裏空間の殺菌処理を行ってくれるところもありますし、殺菌消毒材の散布や、ねずみに寄生しているダニやノミ駆除剤の散布まで行ってくれるところもあります。
■気になる方は室内対策も依頼しよう
ねずみは広範囲に動き回るので、屋根裏部屋や食品庫のようなすみかとなる場所以外にも侵入している可能性があります。気になる方は同時に室内対策も依頼するといいでしょう。
どのような対策をしてくれるのかは業者によって違うので比較してみることが必要です。
ねずみの駆除やふんの掃除をしてもらいたいときには、複数の事業者をあらかじめピックアップして、見積もりを出してもらうようにしましょう。
同じ作業を依頼しても事業者によって費用には大きな差があるからです。1社で決めてしまうと適正な価格を知ることもできません。
■ぼったくりのような業者には依頼しない
ねずみの駆除やふんの掃除の費用は、家の広さや被害規模によるため、現地調査を行わないと全く予想が付かないものです。
そのため、いくつかの事業者に見積もりを出すことでだいたいの価格を知ることができます。なかには、ぼったくりのような価格を提示してくる事業者もあるので注意しましょう。
■最低料金で済むことはあまりないと思っておいた方がいい
専門事業者を探すときはインターネットを利用することがほとんどかと思いますが、料金表では「〇〇円から」というような書き方しかしていないことがほとんどかと思われます。
前述の通り、家の広さやねずみ被害の大きさによって、ふんの始末や駆除の料金は大きく異なります。
やはり、戸建て住宅の費用が一番高額となっています。その理由は広さもありますが、屋根裏の断熱材が食い荒らされているようなことがあるからです。
修繕費用や清掃費用が高く付いてしまうので、想像以上の費用になることもあります。