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トコジラミの駆除は自分でもできる?自宅での対処方法について解説

公開日:2023.10.3 更新日:2024.4.22
トコジラミの駆除は自分でもできる?自宅での対処方法について解説

トコジラミは、寝ている間などに血を吸われて激しいかゆみを引き起こす害虫です。トコジラミは完全に駆除するのが難しいと言われていますが、自分で駆除はできるのでしょうか。

今回はトコジラミの発生原因や駆除方法についてご紹介します。

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1.トコジラミとはどんな虫?

刺されると数日後に激しいかゆみを発症させる!さらに繁殖力が高く、厄介な害虫

トコジラミの写真

トコジラミは家の中で繁殖する害虫で、別名として南京虫やトコムシとも呼ばれています。
人や動物の血を吸ってエサとしていて、トコジラミに刺された箇所は赤くなり、激しい痒みに襲われます。

「シラミ」と名付けられていますが、カメムシの仲間で丸く平べったい形をしており、体長5~8ミリメートルほどの大きさです。
ベッドや布団で被害を受けることが多いので、トコジラミやトコムシと呼ばれるようになりました。

戦後の日本ではどこにでもいた厄介な害虫でしたが、殺虫剤の効果で1980年代にはほとんど姿を消していました。
ところが、2000年頃から再び被害が報告されるようになり、最近では多くの自治体がトコジラミの対策をホームページで公開しているほどです。

トコジラミの被害が再拡大しているのは、海外旅行やインバウンドの増加の影響が考えられます。

■トコジラミの脅威はその繁殖力!
トコジラミの寿命は1年ほどですが、雌は毎日5~6個の卵を産み、その数は生涯で300〜500個にものぼるといわれています。さらに卵は1週間ほどでふ化し、1ヶ月ほどで成虫になります。
ホテルや旅館に泊まった際に、トコジラミを付けて持ち帰ってしまい、数ヶ月で数十匹、1年で数え切れないほどの大繁殖を招いてしまう、ということもあり得ることです。

2.トコジラミが家の中で発生する原因とは?

トコジラミの好む場所も紹介

荷造りを行っているスーツケースの写真

トコジラミを家で見かけたとき、その発生源の多くは外出先から持ち帰ってしまったことによります。
トコジラミは国内外を問わず、宿泊施設で繁殖しているケースが多く、宿泊先で衣服やカバンなどにトコジラミの卵や幼虫、成虫が紛れて、そのまま知らず知らずのうちに家の中に持って帰ってきてしまうことがあります。

最初はわずか数匹でも、トコジラミの繁殖力は大変強いので、気づいた時は部屋のあちこちに生息していた、ということもあるでしょう。

■トコジラミは家のどこに潜んでいる?
トコジラミは夜行性で日中は目立たないところに隠れています。
人が寝ている間に血を吸うので、布団やベッドの近くの暗くて暖かい所に潜んでいる場合が多いです。

また、平たい体型をしているので、狭いところに潜り込むのも得意です。
布団の中や縫い目・壁とベッドの隙間・畳やカーペットの縁・本棚や本の間・段ボールなど、部屋のあらゆるところに隠れることができます。
そして、夜になって部屋が暗くなるとすきまから出てきて、寝ている人の血を吸います。

■トコジラミはの見つけ方
トコジラミが家にいるかもしれない!と思ったら、まずはベッドの周りや布団を敷く場所、布団をたたんでしまっておく押し入れなどを入念に探してみてください。
トコジラミはあまり長い距離を自分では移動しないので、吸血しやすいように昼間も寝床のそばに潜んでいる場合が多いです。

次に、フンを探してみましょう。血を吸ったトコジラミは赤黒いフンをします。フンの周辺に潜んでいることが多いため、2ミリ前後の赤黒いシミのような点々を見つけたら、その辺りを探してみましょう。

こういったトコジラミの形跡を見かけたら、できる限り早めの対処が必要になります。

3.トコジラミによる被害とは?

健康被害のほか経済的な負担も大きい

トコジラミに刺された腕の写真

トコジラミは人が寝ている間に、パジャマなどで覆われていない手足や首などを刺して吸血します。刺されたところは赤い斑点が残り、強い痒みが生じる場合が多いです。

痒みの感じ方は人によって異なり、初めて刺された人は痒みを感じない場合もあるようです。
また、すぐに痒くなる人もいれば、3日くらい経って痒くなったり、我慢できないほど激しい痒みに襲われたりする人もいます。

今のところ、トコジラミに咬まれても、ダニ媒介感染症のような病気を引き起こすという証拠はありません。
しかし、痒さのあまり不眠症になる人や、リンパ節が腫れたり熱が出たりすることもあります。

何度も刺されているうちに、痒みを感じなくなる人もいるようです。

■健康被害以外にも注意
トコジラミによる被害は、健康被害だけではありません。
よくあるのは、宿泊施設や病院などでトコジラミが発生した場合、駆除が済むまで部屋が使えなくなってしまい、経済的な損失が出ることです。

自宅でも、自分で駆除を試みても、なかなかうまく駆除できずに、再繁殖してしまうこともあります。
こうなると、手間と労力がかかるばかりで、精神的な負担も大きくなります。

完全に駆除をするのが難しいトコジラミですが、駆除と再発を繰り返すことがないように、しっかりと対策を取ることが重要です。

4.自分でトコジラミを駆除するには

目視できる範囲のトコジラミは自分でも駆除可能!ただし、スーパートコジラミに注意!

殺虫剤をスプレーしている写真

自宅にトコジラミが発生してしまった場合、自分で駆除はできるものでしょうか。

残念ながら、完全に駆除するのは難しいというのが答えです。
前述の通り、トコジラミの雌は毎日5~6個の卵を産みますが、この卵は約1ミリほどの小ささで、肉眼では非常に見つかりにくいです。さらに壁の裏、コンセント板の裏、壁の隙間などに産み落とされてしまうと発見は困難でしょう。幼虫はわずか1〜2ミリ程度なので、これも見つけるのが難しいです。
一旦家の中で繁殖してしまうと、駆除の難易度はそれだけ高くなります。

そのため、自分でできるのはあくまで応急処置と考え、1匹残らずトコジラミを退治するには、専門の駆除事業者に依頼するのが一番です。

とりあえず見える範囲のトコジラミを自分で駆除するとすれば、次のような方法があります。

・掃除機で吸引する
目に見えているトコジラミの成虫、幼虫、卵、死骸は、掃除機を使って吸い取りましょう。
ただし、掃除機の吸引ではトコジラミは死なないため、吸引後のゴミパックはビニール袋に入れて、しっかりと口をむすんで処分してください。

・加熱して駆除する
トコジラミの成虫や卵は熱に弱いので、衣類や洗える寝具は洗濯の後、高温の乾燥機にかけることで駆除できます。
マットレスなど洗濯機に入らないものは、スチームアイロンやスチームクリーナーを当てると効果があります。

・殺虫剤を使う
他の害虫と同様に殺虫剤を使って駆除することができます。
スプレータイプの殺虫剤を直接吹き付けて駆除したり、残効性がある薬剤ならトコジラミが通りそうなところにあらかじめ噴霧しておいたりすることで退治が可能です。

殺虫剤を使う時の注意点ですが、一般的な殺虫剤のピレスロイド系では効かない場合があります。メトキサジアゾンかプロポクスルなどの有効成分の入った、トコジラミ駆除用の殺虫剤を選びましょう。

煙を出して駆除するタイプの殺虫剤もありますが、おすすめはできません。トコジラミが潜んでいる狭い隙間には薬効成分が届きにくく、薬を感知したトコジラミが他の部屋に逃げて、かえって生息範囲が広まってしまうことにもなりかねません。

■急増している「スーパートコジラミ」には要注意!
最近世界的に拡散している「スーパートコジラミ」には特に注意が必要です。
スーパートコジラミとは、一般的に使用される殺虫剤に対して高い耐性を持ったトコジラミを指します。市場に出回っている多くの殺虫剤はピレスロイド系であり、これらの成分に対して耐性を持つために死に至らないトコジラミをスーパートコジラミと称しています。
日本内でもこのタイプのトコジラミの増加が報告されています。

スーパートコジラミは、殺虫成分を体内で無害化する能力を持った非常に扱いにくい害虫であるため、自分での駆除は困難を極めます。
加えて、外見だけではそのトコジラミが普通のタイプなのかスーパートコジラミなのかの区別はできません。
そのため、「自宅内でトコジラミを見つけた」「トコジラミによる症状が出た」といった場合は、できる限り早く専門の駆除事業者に対応を依頼することをおすすめします。

5.完全にトコジラミを駆除するには専門事業者に依頼しよう

業者の選びのポイント

トコジラミを薬剤で駆除している専門事業者の写真

最近では、多くの自治体がホームページでトコジラミの被害について注意を喚起するようになりました。
その中には「完全な駆除をするためには、プロ(駆除業者)に依頼しましょう!」「駆除が困難な場合が多いので、専門の駆除業者に相談しましょう」のような記述もあります。
それほどに、トコジラミは自分ひとりで駆除するには難しい害虫だといえます。

自分で駆除をしてみてうまくいかず、途方に暮れたり無力感に苛まれたりするよりも、最初から業者に依頼するのもいい方法ではないでしょうか。

では、トコジラミの駆除を業者に依頼する場合、どんな点に注意すればいいでしょう。

・事前に調査をしてくれるか
実際に家まで来て、現地調査をした上で見積もりを出してくれる業者を選びましょう。予定している作業内容をわかりやすく説明してくれるかもポイントです。

・トコジラミの駆除実績が豊富
害虫も種類がいろいろあるので、トコジラミの駆除実績が多い業者を選びましょう。他の害虫での口コミの評判が良くても、トコジラミの実績が少ないと安心できません。

・アフターフォローはどうなっているか
駆除後にもしトコジラミが再発生した場合の保証など、アフターフォローがしっかりしている業者を選びましょう。

ここまで、トコジラミを自分で駆除する方法を見てきました。
自分では手に負えないと感じたら、早めに業者に依頼することをおすすめします。

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