雨樋の雪対策は必要!主な対策方法や業者の選び方について
公開日:2022.12.27 更新日:2024.4.18
屋根の雪対策は真剣に考えるにも関わらず、雨樋の雪対策はおろそかになっている家庭は少なくありません。
雨樋はその形状から雪が溜まりやすく、そのままにしておくとさまざまな悪影響を及ぼすことになります。
今回は、雨樋の雪対策のやり方について解説していきます。
屋根の雪対策は真剣に考えるにも関わらず、雨樋の雪対策はおろそかになっている家庭は少なくありません。
雨樋はその形状から雪が溜まりやすく、そのままにしておくとさまざまな悪影響を及ぼすことになります。
今回は、雨樋の雪対策のやり方について解説していきます。
住宅の雨樋に雪対策が必要な理由としては、雨樋が雪の重みに耐えられないことが挙げられます。
雨樋に雪が積もっていると、以下のように雨樋の破損につながります。
・雪の重みで雨樋が歪む
・積雪によって、老朽化した雨樋が破損した
・雪の重みで金具が破損し、傾斜がズレた
屋根に雪が積もっていると、こうした症状で雨樋が破損する危険性があるので、北海道や東北地方など積雪量が多いところでは特に注意が必要です。
また、南関東や関西、九州地方など本格的な冬場であっても、それほど雪が降らない地域でも油断は禁物です。
こうした地域では近年の猛暑化の影響により雪対策よりも、「どのように夏場を快適に過ごすか」を前提に住宅が作られています。
これといった積雪対策がされていないことから、こうした地域の住宅の雨樋が積雪による重みに耐えられずに破損してしまうリスクが高いです。
また、住宅に太陽光発電システムを設置されている家庭では、パネルに積もった雪が滑り、それが落下して雨樋が破損してしまうということも起こります。
こうしたことから、年間の積雪量にかかわらず、雨樋の積雪対策をしておく必要があります。
雨樋が積雪によって破損しないようにするには、手前である屋根の雪対策をしたり、雨樋をきちんと掃除したりする必要があります。
主な雨樋の雪対策は次の通り。
・屋根に融雪ネットを取り付ける
雨樋の手前にある屋根に直接取り付けるネットで、積雪による影響を軽減できます。
取り付けには屋根を傷つけることのない独自の雪止め金具を使用し、屋根上への後付けのため屋根材をはがす作業も不要です。
また、取り外し作業も簡単で、故障しても簡単に取り替えることができます。
このように雨樋および屋根の雪対策として便利な融雪ネットですが、デメリットもあります。
それは屋根での作業が必要なこと。屋根に設置するにあたっては、屋根に登らなければならないので作業にある程度慣れていることが求められます。
環境によっては滑りやすくなっているため、作業中に誤って転倒してしまうリスクもあります。
・雨樋を点検しておく
この他、定期的な雨樋の点検も必要です。大雪が降った日の翌日以降は、雨樋に雪が積もっている可能性があります。
雨樋を点検してみて、積もっていたら取り除いておきます。
・雨樋を補修しておく
雨樋が老朽化していると破損しやすくなります。業者に頼んで部分的に補修してもらう、もしくは修理してもらうようにしましょう。
以上のように、年間の降雪量が少ない地域であっても雪害が発生する可能性は否定できないため、なるべく雨樋の雪対策しておくことをおすすめします。
ただ積雪対策は専門知識や経験を必要とすることから、DIYでの作業は難しいでしょう。
そのため、雨樋修理業者に依頼することが望ましいです。
ここでは、雨樋修理業者に依頼する際にみておきたいポイントをご紹介します。
・自宅が出張エリアに対応しているか確認する
業者に依頼するにあたって一番重要なのが出張エリア。どんなに評価の高い業者を見つけたとしても、お住まいの地域が業者の対応範囲外であれば意味がありません。
また、自宅から距離が近い業者のほうがすぐに駆けつけてくれるうえ、依頼した際にかかる出張費用も安く抑えることができます。
・過去の施工事例やお客様の声を確認する
業者のホームページには過去の施工事例が掲載されていますので、参考として目を通しておくと良いでしょう。
また、口コミサイトでは実際に工事を依頼された方の感想が紹介されています。
・損害保険の加入の有無を確認する
きちんとした雨樋修理業者では、万が一作業の途中で屋内外にあった物が破損したときのために損害保険に加入しています。
加入しているかどうか気になる方は、連絡して確認しておくと良いでしょう。
・アフターサービスの内容を確認する
せっかく雨樋の雪対策をしても、後から施工不良が発覚することもあります。そうしたもしものトラブルのために、業者では無償修理などのアフターサービスを実施しています。
具体的なサービス内容や保証期間は各業者によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
・こちらの要望に合わせてくれるか確認する
自宅周辺環境の都合により、積雪対策に制約がつくこともあります。
担当スタッフが自宅に訪問した際に、こちらの都合に合わせてもらえるか確認しておきましょう。
数ある雨樋修理の専門業者の中には、残念ながら悪徳業者とよばれる業者も存在します。
そういった業者の被害に遭わないためにも、以下のポイントにご注意ください。
・飛び込みで営業してくる業者とはその場で契約しない
まれに飛び込み営業をしてきて、不安を煽り、積雪対策の申し込みを迫る業者があります。
アポイントもなく訪問してくる業者は、悪徳業者である可能性が高いです。
・安さを強調する業者を選ばない
業者によっては、やたら安さを売りにしていることがあります。
安さを強調するところでは、必要な作業やアフターサービスが含まれていない可能性があります。
業者選びでの料金設定の確認は大切ですが、安さだけをアピールしてくる業者には注意しましょう。
雨樋の積雪対策をしてもらうにあたって、気になるのが費用です。雨樋の補修・修理を依頼した際の具体的な費用相場は以下の通りです。
・雨樋の一部補修:10,000~30,000円
・雨樋の修理:150,000~700,000円
・屋根の雪止めの設置(30平方メートルあたり)
瓦屋根:200,000~400,000円
スレート屋根:70,000~100,000円
ただし、上記による費用は目安であり、リフォーム工事を行う雨樋の状態によって値段が上下することもあります。
このように雨樋の雪対策のためのリフォーム費用はある程度かかりますが、少しでも安く抑える方法があります。
それは、複数社の見積もりを見比べること。
見積もりには作業ごとの内容とそれにかかる費用が詳しく記載されていますので、追加料金を請求される心配がありません。
地域の相場を知るためにも、最低3社以上から見積もりをとることをおすすめします。
また、大雪の影響で雨樋が損傷してしまった場合には、火災保険を適用することも可能です。
雪による被害で住宅に損害を及ぼしたものに関しては、適応条件が満たされていれば火災保険の補償対象となります。
ただし、経年劣化など他の影響で雨樋が損傷したと見なされると、火災保険が利用できないことがあります。
火災保険を利用される場合は、雨樋修理業者に相談して、破損原因を調査してもらうことをおすすめします。