本文へ移動

仏像を売りたい!買取相場などについてくわしく解説します

公開日:2021.11.1 更新日:2024.4.10
仏像を売りたい!買取相場などについてくわしく解説します

仏像を買取に出す前には相場や特徴などを調べておくことが必須です。この骨董品の価値は非常に分かりにくいことでも知られています。銘が入っていないことも多々あり、詳しい方でないと何も分からないことも。例えば100㎝くらいの大きな石仏像が10万円程度かと思えば、木で彫られた20㎝くらいの仏像が500万円以上することもあります。そこで今回は、仏像ごとの特徴や役割、買取相場などを紹介していきますので、参考にして下さい。

おすすめ事業者へのお電話はこちらからPR

バイセル

1. 仏像の特徴を紹介します

仏像の主な特徴はさまざまな素材や大きさ・種類があることです!!

木材でできた仏像の写真

この骨董品の特徴として最初に紹介するのは、素材の豊富さです。近年ではコンクリートで作られることが一般的ですが、昔からある仏像の素材としては、金、銀、青銅、木材、石があります。さらに木材の中には白木や松、白檀、檜、杉、楠、柘植、榧(かや)など多くの種類が存在しています。

デザインされている仏像の種類も大きく分けて如来、菩薩、明王、天の4つ。ここからさらに大日如来や阿弥陀如来、文殊菩薩や地蔵菩薩、不動明王、愛染明王、弁財天や帝釈天など多数の仏様がいますので、種類で言えば骨董品一位ではないでしょうか。

古くからその地域に根差して暮らしてきたご家庭には、必ずと言っていいほど仏像があります。特に日本は神仏習合ですので、神棚の横に仏像を祀っているご家庭も珍しくはありません。結婚した世帯の玄関先に、お祝いとして地域の地蔵を全て集めるといった風習があった地域も存在します。

そこで問題となってくるのが骨董品としての価値です。金や銀の仏像でしたら、国際的な相場がありますので、地金としての価格が分かりますが、木製や青銅製だと素材そのものの価値が分かりませんね。特に他の骨董品と違い銘のない作品も多いので、買取に際し鑑定してもらう場合は必ず複数の方に依頼して下さい。

2. 仏像の役割とは?

仏像の役割は種類によって全く違いますので個別に紹介していきます

寺院に設置されている仏像の写真

抽象的な役割としては、信仰を通して安らかな心を維持することです。宗教的な役割としては、極楽浄土に行くためにお祈りするためです。政治的な役割としては、人民の信仰心を集めることにより、秩序ある統治を行うことです。

特に3つ目の政治的な役割はキリスト教や他の宗教でもみられ、多くの時の権力者が支配するために仏像を利用してきた歴史があります。一方で政治とは一線を画した権力を保持している時代もあり、白河天皇は思い通りにならないものとして「鴨川の水」「双六の賽」「山法師」を上げています。

具体的な仏像の役割は種類によって異なります。真実を表す如来、如来の代行として人々を救ってくれる菩薩、煩悩を消してくれる明王、仏の世界を守護する天。それぞれに役割があり、仏像という形で現世に存在しています(あくまでも宗教的にです)。

多くの方が知っているであろう仏像は、鎌倉の大仏(阿弥陀如来坐像)と東大寺の大仏(廬舎那仏坐像)だと思います。昔は今ほど化学も医療も発展していませんでしたので、疫病が流行したり不作が続くと仏像に祈りを捧げていました。

ここまで大きくないにしても、田舎では交通事故や水害があった場所にお地蔵さんが置いてある地域が多いです。現在の仏像の役割として最も適切なのは、日々の感謝の対象という事ではないでしょうか。

3. 仏像の買取相場はいくら?

仏像の買取相場は仏師・状態・年代によって違いますので個別にご紹介

費用相場のイメージ写真

実際に取引された価格で最も高額とされているのが、1200年代に運慶によって制作された大日如来像で、その価格はなんと約14億円でした。

国内では運慶と同じように有名なのが円空です。円空は生涯で12万体以上も制作したことでも有名で、素朴さの中に優しさと厳しさを併せ持つ仏像が特徴です。円空の作品は贋作が多いことでも有名ですが、本物であれば8万円が相場となります。代表作になると500万円以上する作品もあります。

ここからは一般的な仏像の買取相場を紹介します。作者不詳の木彫り仏像でしたら、7,000円~8,000円が相場です。中国の唐の時代に作られた仏像の買取相場は15,000円~20,000円、観音像は8,000円~9,000円、如来像は5,000円~6,000円です。金メッキや純金の仏像は、使用されている金の量で相場価格は異なります。

上記で紹介した以外にも明時代の古銅仏像の相場は200,000円、古銅釈迦如来坐像は160,000円となっています。仏像は非常に贋作が多いので、買取してもらう際は信頼できる業者に依頼しましょう。

ごく一部ですが、押し買いしてくる業者も存在しますのでご注意下さい。また仏像の真贋は専門家でも意見が分かれることがあります。必ず複数の鑑定士に鑑定を依頼して下さい。

4. 仏像に関する豆知識

仏像に関する知ったら自慢したくなる豆知識を分かりやすく紹介します

鎌倉の阿弥陀如来像の写真

この骨董の豆知識として最初に紹介するのはポーズです。見比べてみるとよくわかるのですが、仏像の手にはさまざまな形や向きがありますね。手のひらが前や上を向いていたり、OKポーズのものや壺のようなものを乗せている仏像もあります。

一見適当なデザインのように感じますが、実はきちんとした意味があります。東大寺にある毘盧遮那仏の右手は前を向いています。これは施無畏印というポーズで、畏れなくてもいいよという意味があります。一方の左手は上を向いています。これは与願印といって、願い事を叶えてあげるというポーズです。

その他にも鎌倉の大仏である阿弥陀如来がとっているポーズは定印といって瞑想していますという意味があります。ちなみにOKポーズは説法印、そのままの形で手前に倒していたら私に任せなさい、という意味を持つ摂取不捨印です。

ここでの豆知識として次に紹介するのは千手観音菩薩の手の数です。実際に手が1000本ある仏像もいくつか存在するのですが、多くは42本です。2本の腕は身体の前で合掌していますので残りが40本。千手観音は一本の手で25の世界を救済できるとされているので、25✕40で1000本ということになります。

仏像は種類が多くとっつきにくい印象がありますが、種類をひとつ決めて、見ていくと楽しみや発見があります。

5. 仏像買取の情報まとめ

仏像の買取に関連するさまざまな情報のまとめとポイントのおさらい

鎌倉の阿弥陀如来像の手元の写真

この骨董品に関連する情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。

まず有名な仏師の仏像は贋作が非常に多いので、購入する際は注意が必要です。特にインターネットオークションで、相場よりも明らかに安い金額の場合はほぼ疑うべきでしょう。

買取を依頼する際には必ず複数の業者(鑑定士)に査定を依頼して、納得してから売却して下さい。

おすすめ事業者へのお電話はこちらからPR

バイセル

骨董品・絵画の買取の新着記事

おすすめ記事