電線に木の枝がかかってしまったらどうする?危険性や対処法について解説
公開日:2025.2.20
電線に木の枝が触れている状態は、漏電や火災などの危険があるため早急に対処する必要があります。しかし、「どうしたらいいのかわからない」という方も少なくありません。
ここでは、電線に木の枝が触れている時の対処法や伐採の費用相場などについて解説します。
電線に木の枝が触れている状態は、漏電や火災などの危険があるため早急に対処する必要があります。しかし、「どうしたらいいのかわからない」という方も少なくありません。
ここでは、電線に木の枝が触れている時の対処法や伐採の費用相場などについて解説します。
自宅の敷地内に植えた庭木などが生長し、木の枝が電線にかかってしまっているのを発見した際はどうしたら良いでしょうか?
普段、庭木の剪定などを自分で行っている方だと、電線にかかっている木の枝を高いところに届く剪定バサミなどで切ってしまおうとするかもしれませんが、こうした行為は絶対にNGです。
街中のいたるところで見かける電線ですが、この中には高圧電流が流れているため、電線のそばで作業したり、電線に触れた木の枝を伐採したりしようとする行為は大変危険なのです。
また、誤って電線を傷つけてしまった場合には付近の住宅などで停電が起こる恐れもあり、近隣住宅に迷惑がかかる可能性もあります。
このような事態を避けるためにも、木の枝が電線にかかっているのを発見した場合は、電線を管理する電力会社へ連絡し、しかるべき対応を取ってもらうのが大切です。
電力会社の連絡先は、自宅の場合は電気料金の領収書を見れば記載があるはずですので、そちらの相談窓口に連絡しましょう。
連絡後、電力会社から作業員が派遣され、どういった対処が必要かを検討したうえで電線に保護カバーを取り付けたり木を伐採したりするなどの適切な作業を行ってもらえます。
樹木は時間と共に生長するため、少し見ない間に電線などに枝が触れてしまうことがあります。
また、風が吹くことでしなる特性があるため、勢いがついて電線に引っかかるケースもあるでしょう。
このようにして電線に木の枝が触れた状態だと、以下に挙げるような危険があるため、早急な対処が必要となります。
・停電になる
木の枝や幹が電線に擦れ続けることで電線がすり切れ、周囲の住宅で停電が起きる可能性があります。
・火災が発生する
木の枝が電線に擦れて電線のカバーが破損することで、高圧電流が漏電して木の枝が燃える恐れがあります。
さらに樹木やその周辺の木々、住宅などに火が燃え移って火災が広がるといった可能性もあるため、大変危険です。
・感電のリスクもある
電線に触れたものに触ると感電のリスクがあり、最悪の場合は命を落とすことにも繋がります。電線から発生した火災の場合は、水をかけて消化するのも感電の恐れがあるため危険性が高いのです。
このような自体を避けるためにも、自宅の敷地内の庭木などが電線に触れるような可能性がないかを確認したうえで、こまめに剪定や植え替えなどのお手入れをすることが大切と言えます。
木の枝が電線にかかっているのを発見した際は、電力会社へ連絡する必要があります。
自宅の敷地内の場合は電気の領収書の連絡先、もしくは電柱に書いてある電話番号に連絡するのが良いでしょう。
電力会社や通信会社のスタッフが状況を確認した後、伐採が必要と判断された場合はプロの伐採業者に業務委託され、後日伐採の作業が行われます。
また、他人の敷地内や道路脇の電線に木の枝が触れているのを発見した場合も、火事などの危険があるので安全のために電力会社への連絡をすべきです。
敷地内の樹木が電線にかかっていた場合、基本的にはその伐採費用は所有者の自己負担となります。
枝が電線に軽くかかっているだけ、もしくはかかりそうという段階であれば、電力会社に連絡した段階でスタッフが取り除いてくれることもあり、大きな負担にはならないケースもあります。
一方で、枝が電線に複雑に絡んでいる、重機の入れないような環境で作業をする必要がある場合などは「特殊伐採」と呼ばれる作業が必要となり、費用も高額になってしまいます。
そのため、生長することで電線にかかりそうな樹木がある場合は、早めに伐採や剪定をしておくと金銭的な負担を抑えることができるでしょう。
電力会社に連絡した後、樹木の所有者側でプロの伐採業者に依頼するように頼まれた場合は、こちらで伐採の可能な業者に連絡して作業を行ってもらう必要があります。
電線には高圧電流の流れているものや電話線などがあるため、対象の電線の種類を電力会社に確認したうえで、業者が作業可能か確認すると良いでしょう。
電線に触れた木の枝を伐採する作業は危険を伴うため、プロの業者であっても大変な労力がかかります。
そのため、通常の伐採作業ではなく高度な技術を要する「特殊伐採」が行われるケースもあります。
プロの伐採業者に伐採作業を行ってもらう場合の費用相場は以下の通りです。
・高さ3メートル未満の樹木:約5,000円~
・高さ5メートルほどの樹木:約15,000円~
重機が必要な場合や危険な高所作業を伴う場合はオプションとして追加料金がかかります。
さらに、重機が入れない特殊な環境や、電線にかかった樹木の伐採といった危険が伴う環境下での作業は「特殊伐採」という扱いになり、作業の難易度に合わせて料金が加算されていきます。
命の危険がある中での作業ですので、金額的にも高額な料金になりやすい点には注意が必要です。
電線にかかった樹木を伐採する際には高額な費用がかかります。
そのような事態にならないためにも、日ごろから樹木のお手入れをしてあげることが大切です。
木の枝が電線にかかるのを予防するための対策には、以下の方法が挙げられます。
・剪定などをこまめに行う
樹木は日々生長して樹高が伸びていくため、電線にかかる可能性のある樹木の場合は他の樹木よりもこまめに剪定を行いましょう。
一定の高さで剪定を繰り返すことで樹木の生長も緩やかになり、電線にかかりにくくなります。
・電線と距離を離すように短く切る
こまめな剪定作業が難しい場合、電線に近い側面の枝を通常より短く切ってしまうのも有効です。
それでも樹木は自然に生長してすぐに枝が伸びるため、定期的に確認するようにしましょう。
・定期的なお手入れが難しい場合は伐採する
自分での選定作業や、毎回業者に費用を支払って剪定作業を行うのが難しい場合は、伐採も検討する必要があります。
放置した樹木が電線にかかってしまうと、特殊伐採などの作業で高額な費用が発生する恐れがあるため、そのような事態になる前に選定や伐採などの対策を講じるのが肝心と言えるでしょう。