1.カトリック教会の葬儀の特徴
カトリックでの葬儀の主な特徴は亡くなる前から始まることです
この宗派の葬儀の特徴として最初に紹介するのは、危篤の状態から儀式がスタートすることです。
大切な方が危篤になると、親族が神父に連絡し自宅や病院に来ていただきます。安らかに旅立ってくれるよう全員で祈りを捧げ、塗油という儀式を行います。
この塗油という儀式もカトリックならではで、司教や神父によって選ばれたオリーブ油を額と体の一ヵ所に塗る行為です。これにより故人の罪が消え、天国へと旅立つとされています。
新約聖書のヤコブの手紙の中で、イエス・キリストが病人に油を塗って悪霊を追い出したという記述が起源となっている儀式です。
カトリックの葬儀の特徴として次に紹介するのは聖体拝領です。聖体拝領とはパンとワインを捧げることで、カトリックにおいては重要な儀式とされています。ここで言うパンとはイエス・キリストの肉、ワインはイエス・キリストの血です。
つまり、死者に対しそれらを提供することで、イエス・キリストと交わりを持つという意味があります。ちなみに告別式では遺族が提供したパンとワインを参列者全員で食す儀式もあります。
カトリックの葬儀の特徴として最後に紹介するのは、白装束が無いことです。これはプロテスタントとも共通していますが、キリスト教においては白装束がありません。よって故人の愛用していた服装で納棺することが可能となっています。
2.カトリック教会の葬儀の流れ
カトリックの葬儀の流れについて初めての方でも分かるように解説します
前項で紹介したように、危篤になった時点で、神父に連絡をして病院や自宅に来てもらいます。いよいよという時になると、額や体に油を塗る「終油の秘跡」を行います。
その後、パンとワイン(ぶどう酒)を捧げる聖体拝領を行い、息を引き取ったことを確認してから臨終の祈りを捧げます。
葬儀社に依頼する場合は、この時点で連絡を取りましょう。
看護師による「清拭」と化粧を済ませ納棺となります。ちなみに化粧ですが、看護師が行なってくれることもありますし、ご遺族が行うことも可能です。
斎場(もしくは教会)に到着後は棺の中に花を敷き詰めます。カトリックの葬儀では、仏式で言うところの通夜はありません。その代わり通夜の集いを行います。
これは正式な儀式ではなく、親族や友人・知人、神父と一緒に聖歌を歌ったり聖書を朗読しながら故人との思い出を語るという意味が込められています。
通夜の集いの翌日が葬儀です。入堂聖歌からスタートし、開式の辞、神父による聖書の朗読と説教、感謝の典礼へと続きます。
次は故人とお別れをする告別式です。葬儀と同じように入堂聖歌から始まり、聖歌斉唱、弔電などの紹介、献花、遺族の挨拶と続きます。参列者全員が祭壇の前にいき、献花、黙とうをすれば出棺となります。
カトリックを含むキリスト教の基本は土葬ですが、日本では火葬にされるのが一般的ですから埋葬の儀式についての情報は省略させて頂きます。
3.カトリック教会の葬儀作法
カトリックの葬儀作法やマナーについて分かりやすく紹介していきます
まず最初に紹介するのは、供花(くげ)についてです。
仏式の葬儀に参列すると祭壇の左右に「親族一同」や「〇〇会社」などと書かれた花が飾ってあります。これは故人を偲んで贈る供花という行為です。参列できない代わりに花を贈るといった風習もあります。
ですがこの行為、カトリックではNGとなっていますのでご注意下さい。
次に紹介するのは遺影についてです。仏式では当たり前のように祭壇の中央に飾られている遺影ですが、カトリックの葬儀では遺影を使うことはありません。
ただし、日本国内に限っては参列者などに配慮して遺影を飾るケースが多いようです。葬儀を依頼する教会によっては断られることもありますから、事前に確認しておきましょう。
3つ目の作法は香典についてです。仏式では御仏前や御霊前などと書いた袋にお金を入れて渡します。しかし、カトリック教会の葬儀の場合はそのような制度は一切ありません。
その代わりに献金という名目で渡すことが一般的です。ごく一部ですが、御ミサ料と書いて差し出すこともあります。
カトリックの葬儀に関するマナーで最後に紹介するのは、挨拶についてです。
日本では葬儀の際に「お淋しいですね」とか「この度はご愁傷様でした」などと相手を気遣う言葉をかけることが一般的です。
しかし、キリスト教における死とは永遠の魂を得ることとされていますから、お悔やみの言葉をかけてはいけません。注意するようにしましょう!
4.カトリック教会の葬儀にかかる費用相場はいくら?
カトリックの葬儀は40万円~、国内相場としては100万円+献金
この宗派の葬儀も仏式や神式と同様に、規模が大きくなるほど必要になる費用も高額になります。
カトリックの葬儀相場は家族葬で40万円+献金、一日葬で20万円+献金となっています。100名前後が参列する一般の葬儀形式でしたら、100万円+献金が相場です。
ここで気になるのが献金の金額。献金とは仏式で言うところのお布施のことで、神父や聖歌隊、オルガン奏者などにお渡しするお礼です。教会とのつながりも関係していますので一概には言えませんが、20万円~30万円が相場となります。
つまり100名前後が参列するカトリックの葬儀費用は、120万円~130万円ということになります。もちろんお花の数を増やしたり、楽隊などを呼ぶと追加の費用が発生します。
さらに、葬儀に際してはお心づけ(チップ)を忘れないようにして下さい。葬儀をサポートしてくれている方に、3千円程度を紙に包んでお渡ししましょう。
国内でのカトリック信者数は徐々に増えてはいるものの、仏式と比較すると少ないのが現実です。そのため依頼する葬儀社によっては追加費用を請求されることがあります。
カトリックでの葬儀を希望される方は、終活の一部として事前に葬儀社や教会を選定しておくことをおすすめします。
5.葬儀を終えたあとの整理、何から始めるべき?
思い出の品を丁寧に仕分けることから始めましょう
葬儀が終わると、すぐに遺品整理の必要に迫られることも少なくありません。
しかし実際には、何を残して、何を処分すべきかの判断に迷う場面も多く、ご遺族の心身に大きな負担がかかる作業です。
整理すべきものは、日用品から思い出の品、書類、衣類、家具、家電まで幅広く、量が多い場合や作業に慣れていない場合は、数週間~数か月かかるケースもあります。
無理に一人で進めようとすると、体力面だけでなく精神面でも疲弊してしまうことがあります。
そんなときは、専門の遺品整理業者に相談するのも一つの方法です。プロの手を借りることで、仕分けから搬出・処分までを効率的に進められ、時間的・心理的な負担を軽減できます。
気持ちの整理がつきづらい時期だからこそ、ゆとりを持って進められる体制を整えてみてはいかがでしょうか。