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遺品整理はやばい業者が多い?トラブル事例と対策を解説

公開日:2025.8.25
遺品整理はやばい業者が多い?トラブル事例と対策を解説

遺品整理は故人の大切な思い出を扱う繊細な作業ですが、業界の制度整備はまだ十分とはいえず、無許可や不誠実な対応によるトラブルが少なくありません。国民生活センターには遺品整理サービスに関する契約トラブルが毎年寄せられており、2013~2017年度は年間73~105件の範囲で推移しています。
さらに、不用品回収サービス全体では相談件数が2018年度の1,354件から2021年度には2,231件へと増加しており(2022年度は9月末時点で857件)、許可を持たない事業者によるトラブルが繰り返し注意喚起されています。

本記事では、悪質な「やばい」遺品整理業者の特徴や実際の事例、法令上の確認ポイント、相談窓口について、一次情報をもとにわかりやすく解説します。

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1.増加するやばい遺品整理業者は何者?

無許可営業の業者

高額請求をする悪徳業者のイラスト

遺品整理の現場で問題視される「やばい業者」とは、必要な許可を持たずに営業する無許可業者を指します。家庭から出るごみである「一般廃棄物」の収集・運搬を業として行うには、市町村長の許可である「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です(廃棄物処理法7条)。この許可がないまま回収や処分を請け負うと、不法投棄や料金トラブルに発展する危険が高まります。

さらに、広告を出していても必ずしも許可業者とは限らないことから、国民生活センターでも注意が呼びかけられています。加えて、遺品の買取を行う場合には「古物営業」の許可が必要で、身分確認や帳簿管理といった義務も課されています。

2.やばい遺品整理業者によるトラブル事例

よくあるトラブルの実例

散らかり放題の部屋の写真

トラブル事例1.見積もり時にはなかった料金の値上げ
見積もり時に安価な金額を提示しておきながら、実際の作業に入ると追加料金を称して高額を請求される事例があります。特に、オプション作業や処分費用などの曖昧な項目が後から出てくるケースは注意が必要です。契約前に作業範囲や処分方法をしっかり確認し、書面で残すことで防げるトラブルです。

トラブル事例2.極端に低いクオリティの低い遺品整理サービス
極端に安い価格で作業を請け負う業者の中には、手順や人員を省き、遺品が雑に扱われる事例があります。例えば、作業当日に残置を指示したにもかかわらずラジカセやDVDプレーヤー、ゲーム機、布団、辞書まで運び出され、2トントラック3往復分の搬出後も戻らなかったと訴える相談が報告されています。写真や手紙などの形見を守るため、作業工程・養生の方法・写真記録の有無を事前に確認します。

トラブル事例3.相場よりかなり安い価格での買取
貴金属や骨董品などの買取が含まれる場合、本来の相場より大幅に安い見積もりを提示されることがあります。訪問購入(出張買取)では、断ってもしつこく居座られ、貴金属を不当に安く買い取られたという相談も寄せられており、訪問購入に関する相談件数は2022年度に7,760件(前年度比約12%増)と報告されています。高価な遺品を売却する際は、複数業者から査定を受け、古物商許可の表示を確認します。

トラブル事例4.物の破損や乱雑な作業
養生を怠る、必要な人員を確保しないなどの理由で、搬出時に家具や壁を傷つけてしまうケースがあります。実際に、遺品搬出の際に床を傷つけられたり、残す予定の遺品を損壊されたりした相談が寄せられており、見積後に当日の請求が約2倍(14.1万円見積→32万円請求)に膨らんだ例も報告されています。特に大型家具や家電の搬出では、着手前に養生の範囲や方法を確認し、必要に応じて写真で記録を残します。

トラブル事例5.引き取った遺品やゴミの不法投棄
不適切な処分を行う業者に依頼すると、回収した遺品やゴミが不法投棄されるおそれがあります。岐阜市の資料では不用品回収業者による不法投棄事例が示され、家電4品目の不法投棄は2008年に622件と報告されています。埼玉県川越署が使用済み家電の無許可回収・不法投棄で廃棄物処理法違反容疑で逮捕した事例も公表されているため、搬入先施設名・所在地の提示や一般廃棄物収集運搬業の許可の有無を必ず確認しましょう。なお、家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)は家電リサイクル法の対象で、(収集運搬料を除く)リサイクル料金の目安は冷蔵庫(小)3,740~5,599円、(大)4,730~6,149円などです。相場を外れた“格安処分”の勧誘には注意してください。

トラブル事例6.契約に伴う強引な営業
見積りだけのつもりで相談したのに、その場で契約を迫られるなど、強引な営業に遭う事例があります。見積もりの場で「今日決めれば安くなる」と急かされ、324,000円で契約し内金24,000円を支払ったものの作業が始まらなかったという相談も報告されています。即決せず、複数社の見積りを比較検討する時間を確保しましょう。

トラブル事例7.遺品の紛失・盗難
作業の管理体制が不十分な業者に依頼すると、遺品の紛失や盗難のリスクが高まります。実際に、残置を指示した物が持ち去られたり誤って処分されたりしたという相談が報告されています。訪問購入(出張買取)の現場では、断っても居座られ、目を離した隙に貴金属が持ち去られるケースについて自治体の消費生活センターが注意喚起しています。現金や貴金属、重要書類などは事前に分別し、引き渡し品はリスト化・撮影で記録しておきましょう。

3.やばい遺品整理業者の特徴

注意すべき業者の見分け方

悪巧みをする男性のイラスト

①提示価格が相場よりも極端に安い
相場を大きく下回る見積もりを提示されると魅力的に映りますが、後から高額な追加料金を請求される場合があります。実際に作業が始まってみると、当初の見積りに含まれていない廃棄費や人件費を求めてくるケースは少なくありません。相場を把握するためにも複数社から見積もりを取ることがリスク回避になります。

②問い合わせ対応が不誠実
電話やメールで質問をしても、明確な回答が返ってこない、あるいは態度がぶっきらぼうなど、不誠実な対応を取る業者もやばい可能性が高いです。依頼者に信頼感を与えようとしない業者は、作業面でもクレーム対応やアフターサービスに問題が出ることが多いです。最初のコミュニケーション段階で違和感を覚えたら、慎重に検討しましょう。

③過去に行政指導・処分を受けている
行政や自治体から再三の警告や処分歴のある業者は、法令違反を繰り返している可能性があります。こうした情報はホームページや公告などで一部公開されることもあるため、事前にチェックすることは大切です。安心して作業を任せられるかどうかは、法令遵守の実績を含めた総合的な判断が求められます。

④見積もり費用がかかる
多くの優良業者は無料で見積もりを実施し、契約するかを慎重に検討できるよう配慮しています。見積もりだけで料金を請求する業者は、顧客に対するサービス精神が欠けている場合が多いです。信頼関係を構築する上でも、見積もりが無料の業者を選ぶことが望ましいでしょう。

⑤書面を残さない
契約書や見積もり書を渡さない業者は、口頭でのやり取りだけに頼るため後から証拠が残らず、トラブルになりやすいです。書面がないと、料金や作業内容、補償範囲などを確認・証明するのも困難になります。業者側から契約書を提示されない場合は、こちらから積極的に要求し、応じないようであれば依頼を再考することが賢明です。

⑥サイトの情報が不明瞭
企業情報や所在地、許可内容がはっきりと書かれていないサイトは、あえて情報公開を避けている疑いがあります。実際に依頼しようとしても連絡がつかない、所在地が虚偽だったという事例も報告されています。ホームページや口コミでの評価を丹念に調べ、疑念がないかを確かめることが必要です。

4.やばい遺品整理業者の被害に遭ったらすべきこと

相談・通報の流れ

消費者庁と書かれた看板の写真

・消費者センターへ相談
トラブルに遭ったら、全国共通の「消費者ホットライン188(いやや)」に電話して、最寄りの窓口へ相談しましょう。オペレーターが地域の消費生活センター等に取り次ぎ、事業者との交渉方法や契約の取消・返金交渉の可否、証拠収集のコツなど実務的な助言を受けることができます。

相談時は以下の資料を準備しておくと、より具体的なアドバイスを受けられます。
■契約書・見積書・領収書・振込明細
■許可証や名刺の写真
■やり取りの記録(メール・SMS・LINE・通話録音)
■当日の作業写真・動画
■相手の車両ナンバーや担当者名

また、状況を時系列で整理し(見積額と請求額、支払いの有無、相手の発言など)、希望する解決策(過剰請求分の返金、損害賠償の相談など)を明確に伝えることで、迅速な対応が期待できます。

・警察に連絡する
盗難・脅迫・居座り(不退去)・器物損壊など犯罪の疑いがある場合は、110番に通報してください。現場での対立は避け、安全確保を最優先に行動しましょう。相手の身元情報・発言内容・車両ナンバー等は冷静に記録しておくことが重要です。

緊急性が低い相談や今後の対応方針について確認したい場合は、「警察相談専用電話#9110」をご利用ください(都道府県警により受付時間や運用方法が異なります)。

相談時は以下の情報を整理して伝えると、被害届や相談受理の手続きが円滑に進みます。
■被害の発生日時・場所
■被害額や被害品
■相手の特徴
■保存している証拠(写真・動画・録音・書面)

5.優良な遺品整理業者の共通点

信頼できる業者の特徴

遺品整理士のイラスト

①遺品整理士が在籍する業者
遺品整理士の資格は、遺品の整理に関する専門知識やモラルを身につけている証です。遺品の扱いを丁寧に行うだけでなく、法律面でも適切なアドバイスをくれることが多いです。資格者が在籍している業者は、質の高いサービスを提供する傾向があります。

②「一般廃棄物収集運搬業」の許可業者
一般廃棄物収集運搬業の許可を持っている業者は、法的に認められた形でゴミや不要品を処理できます。適正に廃棄物を扱うため、不法投棄や違法行為が起こりにくい点も安心材料です。自治体のホームページなどで許可業者の一覧が公開されている場合もあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

③口コミ評価が多く、高い業者
インターネット上の口コミや評判をチェックすると、利用者の生の声が確認できます。評価が高く、さらにレビューの数が多い業者は、それだけ多くの依頼をこなしている信頼の証にもなります。ただし、ステマなどに注意しながら、複数のサイトで多角的に確かめることが大切です。

④接客態度・対応がよい
初期問い合わせの段階から丁寧に受け答えをしてくれる業者は、実際の作業でもきめ細やかな対応を期待できます。依頼者の質問に誠実に答え、安心感を与えてくれるスタッフがそろっているかどうかは重要な判断材料です。窓口対応がしっかりしていれば、トラブルの際にも真摯に対応してもらいやすいでしょう。

⑤料金が明確な見積もり書を発行する業者
料金体系が明確に示された見積もり書を提示してくれる業者は、その後の追加請求リスクが低いのが特徴です。作業内容と費用の内訳を細かく説明できる業者は、信頼性も高いと考えられます。契約段階で不明瞭な点をしっかり確認し、書面で交わすことで安心して依頼ができるでしょう。

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6.まとめ|やばい遺品整理業者を避けるために

正しい情報収集と冷静な判断が重要

遺品整理業者のイメージ写真

やばい遺品整理業者と優良業者を見極めるためには、事前の情報収集と慎重な判断が欠かせません。確かな許可や資格を持つ業者を選ぶことで、大切な遺品の整理をトラブルなく進められるでしょう。

遺品整理は思っている以上に繊細かつ専門性の高い作業であり、業者選びを誤ると多くのリスクが伴います。悪質業者による追加料金や不法投棄、盗難などの被害は深刻ですが、事前に正しい見極め方を知っていれば回避できるケースも多いです。優良業者を選ぶために必要な情報をしっかりと収集し、焦らずに判断することが大切です。

監修

ゴミ屋敷片付け・汚部屋清掃 ゴミ屋敷バスター七福神

創業14年、ゴミ屋敷片付け・汚部屋清掃の専門業者。年間実績20,000件以上を誇る。長年の経験で培われた独自のノウハウと、専門教育を受けた熟練スタッフによる丁寧かつ迅速な作業が強み。

手が付けられないほどのゴミ屋敷も、豊富なスタッフ数と車両数を駆使し、最短1日でのスピード解決を実現。プライバシーに配慮した秘密厳守の対応で、ご近所に知られる心配もない。

単にゴミを片付けるだけでなく、不用品の買取・処分、プロによる徹底的なハウスクリーニング、遺品整理まで、幅広いサービスをワンストップで提供。お客様一人ひとりに最適なプランを提案し、快適な生活空間を取り戻すまで、心を込めてサポートする。
<資格・著書・受賞歴など>

遺品整理士
生前整理士
事故現場特殊清掃士
空き家管理士
相続診断士
酒類販売業免許
家電リサイクル券 システム 取扱店
古物商許可:第542791100800 号
宅地建物 取引業許可:愛知県知事(1) 第24958 号
解体工事業番号:愛知県知事(登-30) 第937号
一般廃棄物収集運搬業許可
産業廃棄物収集運搬許可
(愛知県 東京都 神奈川県 千葉県 埼玉県 栃木県 静岡県 岐阜県)

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