風が吹くと家の壁が鳴る原因とは?業者に調査依頼するべきケースを解説
公開日:2025.4.1
風が吹くと家の壁から「バタバタ」「ミシミシ」といった音が聞こえて困っていませんか。壁から音が鳴る原因は築年数や家の素材、周囲の環境によって異なります。
本記事では、風が吹くと家の壁が鳴る主な原因や、対処法について解説します。
風が吹くと家の壁から「バタバタ」「ミシミシ」といった音が聞こえて困っていませんか。壁から音が鳴る原因は築年数や家の素材、周囲の環境によって異なります。
本記事では、風が吹くと家の壁が鳴る主な原因や、対処法について解説します。
強い風が吹くと家の壁が「バタバタ」と鳴る場合、外壁施工の不備が原因として考えられます。
一般的な外壁施工の場合、外壁材の裏側に空気の通り道である通気層を設けます。通気層は雨水を排水したり、雨が浸水した外壁材を乾燥させたりするので、外壁材を長持ちさせるためにも重要な役割を持ってます。
この通気層と断熱材の間には、湿気を通しながら水を通さない性質を持つ透湿防水シートが張られています。
しかし、シートの張りが不十分であったり固定金具が緩くなったりすると、強い風が吹いた日にシートがはためいて「バタバタ」と音が鳴る場合があります。
その他の要因として、外壁施工自体に問題があり、風が通ることを本来想定していない箇所から風が入り込むことで音が鳴るといったケースも考えられるでしょう。
いずれにしても外壁施工の不備となるため、施工会社などに家の壁が「バタバタ」と音が鳴っている状況を説明し、再発防止策を施してもらうべき案件だといえます。
風が吹くと家の壁が「ミシミシ」と軋むような音が鳴る場合、考えられるのは木材が気温や湿度によって膨張または伸縮しているケースです。
この現象は家鳴りと呼ばれ、特に木造住宅で多く見られますが、家鳴りが起きても住宅に構造上の欠陥があるとは言いきれません。
新築してからまだ年数が経過していない木造住宅では、建築材料として使われている木材が周囲の環境(気温や湿度など)になじむまで膨張や伸縮を繰り返すことがあります。そのため、「ミシミシ」といった音が聞こえることがあるのです。
さらに、気温や湿度によって形が変わる建築材料には木材だけでなく、コンクリートも含まれます。
そのため、家鳴りは木造住宅だけなく、コンクリート住宅であっても発生することがあり、必ずしも欠陥住宅を意味するわけではありません。
ただし、築年数が経っている住宅で家鳴りが頻発するのであれば、他の要因も考えられるので注意しましょう。
建築材料として使われた木材が経年劣化したり腐食していたりすると、その木材が家の重さに耐えきれず特定の箇所へ荷重がかかってしまい、家鳴りが発生することがあります。
この場合は緊急性が高く、住宅のどこで音が鳴っているかを確認してから対処する必要があるため、施行会社や専門業者へ調査を依頼するようにしてください。
風が吹くと家の壁が鳴る要因が分かった場合、具体的にどのような対処法があるのでしょうか。
外壁施工の不備であれば施工会社へ対処してもらう必要がありますが、時々壁が鳴る程度の軽微な現象であれば、日々の生活の中で予防できる方法があるのでいくつかご紹介します。
まず、空気の通り道の点検についてです。
外壁の中には「通気層」が設けられており、この通気層を通る空気の流れによって、壁内に湿気がこもるのを防ぎ、結露しにくくすることで壁自体の耐久性を高めています。
通気層に空気を取り込むためには、外壁の隙間を通じて空気が流れることが必要です。そのため、外壁の隙間にゴミが詰まったり、隙間を塞ぐような大きな物を置いたりしないようにしましょう。
特に台風が過ぎた後や、風が強かった日の翌日には、外壁の隙間にゴミが付着していないか目で見て確認するようにしてください。
続いて、部屋の中と外壁の気温差を小さくする点についてです。
部屋の中と外壁の温度に差がありすぎると、家の建築材料に含まれる木材やコンクリートの膨張や収縮が激しくなり、家鳴りがより発生しやすくなります。
例えば、外気温が低い日であれば、部屋の中を暖めているエアコンやストーブを少し弱めにするなどして室温を調整してみましょう。
ただし、暖房を弱くし過ぎて部屋の中が寒くなり体調を崩しては意味がありませんので、あまり無理しないようにしてください。
家鳴りは、湿度や気温の変化によって建築材料へ影響が出たもの、もしくは外壁施工の不備によるものなど、いくつかの原因が考えられます。
しかし「なぜ家鳴りがするのか?」という原因を明確にしたいと思っても、家鳴りに関する詳しい知識を持っていない人にとっては、原因を特定することは難しいでしょう。
そのようなときは専門業者による診断を受けるのがおすすめです。専門業者による診断では家鳴りの原因の特定、そして改善方法の提案まで行ってくれます。
家鳴りしている場所や日時などを記録しておくと、診断の際に役立つでしょう。家鳴りの診断をする専門業者であっても、情報ゼロの状況から調べるより手掛かりがあるほうがスムーズに診断が進みます。
家鳴りの記録を取る際は、以下の内容を一例として記録しておくのがおすすめです。
・家鳴りが発生した日時(細かいほどGood)
・音の種類(ミシッ、バキッなど)
・家鳴りが発生した場所(壁や天井など)
・家鳴りが発生したときの周囲の環境(天気、気温、湿度、風の強さなど)
記録はメモに手書きするのも良いですが、手持ちのスマホなどで動画を撮るのもおすすめです。動画であれば、家鳴りの診断に重要な音の種類を口で説明するよりも正確に伝えられます。
発生日時や周囲の環境を手書きで記録したものと動画を組み合わせれば、専門業者の診断もより正確になるでしょう。
風が吹くと家の壁が鳴る場合は、原因を特定するためにその状況を詳しく記録し、専門業者による診断を受けてみてください。