1.空き巣に狙われているかもしれない前兆とは?
空き巣の前兆は、玄関まわりや敷地内の小さな異変として現れることがあります。普段との違いに気づけるよう、見慣れない物や印がないか確認することが大切です。
見慣れない落書きや小石が置かれている
空き巣の前兆に気づくためには、玄関まわりに普段とは違う点がないか確認することが大切です。表札やポスト、インターホン付近などに見覚えのない文字や記号、シールが付いている場合は、何らかの目的で残された可能性があります。
玄関前や門扉のそばに、不自然に小石や草などが置かれていないかも確認したいポイントです。人の出入りを確かめるための目印として使われる手口が紹介されることもあります。
ただし、落書きや小石などがあるだけで空き巣の前兆とは断定できません。風や人の通行、設備点検など、別の理由で残されていることも考えられます。同じ場所に見覚えのない印や物が繰り返し現れる、不審な人物を何度も見かけるなど、複数の異変が重なっている場合は特に注意が必要です。
記号やシールが何を意味するといわれているのかについては、次の章で詳しく説明します。
2.空き巣の前兆として見られるマーキングの意味
マーキングには、住人の属性や留守の時間帯などを示す目的で使われると紹介されている記号があります。ただし、意味が統一されているわけではないため、見つけた印だけで判断しないことが重要です。
玄関やポストに書かれる記号が留守状況や家族構成を示す
マーキングとは、訪問先で得た情報を記録・共有する目的などで、玄関まわりに記号や文字、シールなどを残す行為です。表札やポスト、インターホンの側面、メーターボックス周辺など、住人が普段あまり確認しない場所に付けられることがあります。
マーキングの例として、次のような記号が紹介されています。
このほか、数字で留守にしている時間帯を表したり、シールの色などで情報を区別したりする手口が紹介されることもあります。
ただし、これらの文字や数字、シールの意味が、空き巣の間で共通のルールとして使われていると断定できる公的な根拠はありません。記号の意味だけで「空き巣に狙われている」と判断するのではなく、普段との違いやほかの不審な点も含めて確認することが重要です。
また、マンションやアパートでは、設備点検や工事などで印が付けられている可能性もあります。見覚えのない文字や記号、シールを発見した場合は、消す前に写真を撮って状態を記録し、管理会社や家族に心当たりがないか確認すると判断しやすくなります。
3.空き巣の前兆になりやすい不審な行動
空き巣の下見では、住人が在宅している時間帯や住宅周辺の状況を確認するため、不審な訪問や連絡が行われることがあります。普段とは違う出来事が繰り返されていないか確認することが大切です。
インターホンを鳴らして在宅状況を確認する
空き巣の下見では、インターホンを鳴らして在宅状況を確認することがあります。住人が応答すればセールスや配達などを装い、応答がなければ留守かどうかを判断する材料にされる可能性があります。
突然の訪問がすべて空き巣の下見とは限りませんが、同じ人物が何度も訪れる、用件を尋ねても曖昧な回答しかしないなど、不自然な点が重なる場合は注意が必要です。特定の曜日や時間帯に不審な訪問が繰り返される場合は、在宅状況を確認されている可能性も考えて防犯対策を見直したほうが安全です。
インターホンに録画機能がある場合は、訪問者の映像や訪問日時を残しておくと状況を確認しやすくなります。不審に感じる訪問者が来ても、玄関ドアを開けて直接対応する必要はありません。
電話を使って留守の時間帯を確認する
電話を使って留守の時間帯を確認する手口にも注意が必要です。非通知や知らない番号から電話をかけ、住人が応答するかどうかを確認したり、アンケートや調査などを装って家族構成や生活時間を聞き出そうとしたりすることがあります。
知らない番号から電話がかかってきただけで、空き巣の下見と判断することはできません。ただし、特定の曜日や時間帯に無言電話が繰り返されるなど、不自然な着信が続く場合は着信履歴を残しておくとよいでしょう。相手が誰か分からない電話では、家族構成や外出予定、留守にする時間など、自宅の在宅状況が分かる情報を伝えないことが大切です。
固定電話を利用している場合は、非通知着信を拒否する機能や迷惑電話対策サービスを利用する方法もあります。不審な電話が続く場合は、着信日時や相手が話した内容を記録しておくと、警察などへ相談する際にも状況を説明しやすくなります。
自宅周辺を何度も確認する人物がいる
空き巣が住宅周辺を下見する場合、住人の出入りや玄関・窓の位置、周囲からの見え方などを確認することがあります。そのため、自宅周辺を何度も確認する人物を見かけたときは、行動にも目を向けておきたいところです。
スーツや作業着、ジョギングウェアなど、服装だけを見て不審者かどうかを判断することはできません。同じ人物が自宅周辺を何度も往復している、玄関や窓を長時間見ている、敷地内をのぞき込んでいるなど、不自然な行動が繰り返されているかどうかが判断するポイントです。
不審な人物を見かけても、自分から近づいたり追いかけたりするのは危険です。安全な場所から日時や服装、人物の特徴などを記録し、防犯カメラに映像が残っていれば保存しておくとよいでしょう。車で何度も周辺を確認している場合は、無理のない範囲で車種やナンバーも記録しておくと、警察へ相談するときの情報として役立ちます。
4.空き巣の前兆に気づいたときの防犯対策
見覚えのないマーキングや不審な訪問など、空き巣の前兆と思われる異変に気づいた場合は、そのままにせず早めに対応することが大切です。状況に応じて記録や情報共有を行い、自宅の防犯対策も見直します。
マーキングは写真を撮ってから消去する
見覚えのないマーキングを発見した場合は、消す前に写真を撮り、日時や場所が分かるように記録を残しておきます。文字や記号、シールなどに心当たりがなければ、そのまま残しておく必要はありません。不審な印は記録を残してから消去しておくと、同じ場所に再び現れたときや警察へ相談するときに状況を説明しやすくなります。
マンションやアパートでは、管理会社や設備点検などによって印が付けられている可能性もあります。心当たりがない場合は、消去する前に管理会社へ確認すると判断しやすいでしょう。
近隣の住宅でも同じような記号やシール、不審な訪問などが確認されている場合は、近隣住民や管理会社へ情報を共有する方法もあります。複数の住宅で似た異変が起きていれば、自宅だけの問題ではない可能性に気づきやすくなります。
不審な人物を見かけたら記録を残して警察へ相談する
不審な人物を見かけても、自分から近づいたり追いかけたりするのは危険です。安全な場所から日時や服装、人物の特徴、どのような行動をしていたかなどを記録しておきます。防犯カメラや録画機能付きインターホンに映像が残っている場合は、削除せず保存しておくとよいでしょう。
車で何度も住宅周辺を確認しているなど不自然な行動が見られる場合は、安全を確保したうえで車種やナンバーを記録しておくと、警察へ状況を伝える際の情報になります。不審な訪問や徘徊が繰り返されている場合は、記録した情報を整理したうえで最寄りの警察署や交番へ相談する方法があります。
不審な人物が敷地内へ侵入している、玄関や窓をこじ開けようとしているなど、被害が差し迫っている状況では対応が異なります。自分で相手を確認しに行くのではなく、安全を確保して110番通報することが重要です。
玄関や窓の防犯対策を見直す
空き巣の前兆と思われる異変に気づいたら、玄関や窓の防犯対策にも弱点がないか確認しておきたいところです。玄関や窓の施錠を徹底するだけでなく、現在使っている鍵の種類や補助錠の有無、防犯カメラやセンサーライトの設置状況なども見直します。
特に古いシリンダーを使っている、玄関に鍵が1つしかないといった住宅では、鍵交換や補助錠の追加も選択肢になります。窓には補助錠や防犯フィルムを取り入れるなど、侵入に時間がかかる環境を整えることが防犯につながります。
現在の鍵の防犯性能が分からない場合や、自宅の玄関に取り付けられる鍵を判断できない場合は、鍵屋に現地を確認してもらう方法があります。ドアや錠前の種類によって取り付けられる製品は異なるため、防犯性だけで製品を選ぶと適合しないことがあります。鍵交換を検討するときは、必要な作業や費用について見積もりを確認したうえで依頼することが大切です。
5.空き巣の前兆を発見したら玄関の鍵の見直しをしよう
空き巣の前兆と思われる異変に気づいた場合は、玄関や窓の施錠状態とあわせて、現在使っている鍵の防犯性能も確認しておきたいところです。古い鍵を使っている場合は、防犯性の高い鍵への交換が必要か検討します。
現在の鍵の防犯性能を確認する
空き巣の前兆に気づいたときは、現在の鍵の防犯性能も確認しておきたいところです。古いシリンダーの中には、ピッキングなどの不正解錠に対する防犯性能が低いものもあります。長期間交換しておらず鍵の種類が分からない場合は、鍵屋に確認してもらう方法があります。
古い鍵を使用している、玄関に鍵が1つしかないなど防犯面に不安がある場合は、防犯性の高い鍵への交換や補助錠の追加を検討するタイミングです。ディンプルシリンダーなどピッキングに強い鍵へ交換したり、ワンドア・ツーロックにしたりすると、不正解錠に時間がかかる玄関にできます。
ただし、防犯性の高いシリンダーであっても、すべての玄関ドアに取り付けられるわけではありません。錠前のメーカーや型番、ドアの厚さなどによって適合する製品が異なります。型番を確認せずに購入すると取り付けられないこともあるため、自分で判断できない場合は鍵屋へ相談すると安心です。
見積もりや保証内容を比較して鍵屋を選ぶ
鍵交換を依頼する際は、見積もりや保証内容を確認して鍵屋を比較することが大切です。鍵本体の価格だけでなく、作業費や出張費などを含めた総額と、追加料金が発生する条件まで確認しておきます。
費用トラブルを避けるためには、作業を始める前に必要な作業内容と料金の総額を書面などで確認しておくことが重要です。十分な説明がないまま作業を始めようとする、必要性が分からない交換や追加作業を勧めるといった鍵屋への依頼は慎重に判断したほうがよいでしょう。時間に余裕があれば、複数の鍵屋から見積もりを取ると費用や作業内容を比較できます。
鍵交換の施工実績や問い合わせ時の説明に加えて、製品保証や施工保証の有無も判断材料になります。交換直後に鍵が回りにくい、施錠しにくいといった不具合が生じることもあるため、施工後の対応範囲や保証期間まで確認しておくと安心です。
鍵交換以外の防犯対策も相談する
玄関の防犯対策は、鍵を新しくするだけで十分とは限りません。鍵屋によっては、鍵交換以外の防犯対策として補助錠の追加やサムターン回しへの対策など、玄関ドアの状態に合わせた方法を相談できます。
例えば、ピッキングに強い鍵へ交換しても、ドアと枠のすき間からデッドボルトを攻撃できる状態では別の侵入手口に狙われるおそれがあります。玄関付近にガラスがある住宅では、ガラスを破って内側のサムターンを操作される手口への対策も必要です。どの対策が必要か分からない場合は、鍵だけでなく玄関ドア全体を確認してもらい、自宅の弱点に合った防犯対策を相談すると判断しやすくなります。
空き巣の前兆と思われる異変があり、現在の鍵にも不安がある場合は、鍵屋へ現地確認や見積もりを予約する方法があります。鍵の種類や玄関ドアの状態を確認してもらったうえで、必要な交換や防犯対策、費用に納得できるかを確認してから依頼するとよいでしょう。