本文へ移動

マグネットタンブラーシリンダー錠とはどんな鍵?メリットや鍵の取り付け方法などを解説

公開日:2021.10.29 更新日:2024.4.3
マグネットタンブラーシリンダー錠とはどんな鍵?メリットや鍵の取り付け方法などを解説

マグネットタンブラーシリンダー錠は、鍵とシリンダーを使用する施錠方式では最高ランクの防犯性能があります。
従来のシリンダーの問題点は何らかの方法でタンブラー内のピンを操作されることにありました。しかしこのシリンダーは磁力を利用することでそれを不可能にしています。

この記事ではマグネットタンブラーシリンダー錠のメリットや特徴、取り付けに必要な価格などを紹介します。ぜひ鍵選びの参考にして下さい。

おすすめ事業者へのお電話はこちらからPR

カギのトラブル救急車

1. マグネットタンブラーシリンダー錠は主にどんな用途がある?最適な場所は?

マグネットタンブラーシリンダー錠の用途や取り付けに最適な場所を紹介します

住宅の鍵を解錠している写真

このシリンダーを取り付ける上で最適な場所は玄関や店舗の入り口など重要な部分です。ただしログ(記録)が残るわけではありませんので、オフィスや事務所には向いていません。

このシリンダー以外の種類は内部にピンが出ています。それを鍵の山の部分や穴の凸凹で押し上げることで解錠することが出来るのですが、泥棒はそのピンを操作することで不正に鍵を開けていました。その点このシリンダーは、タンブラー内にピンが露出していないので安心です。

また鍵自体の山や凹凸が摩耗することがありませんので、複数の方が利用するコインロッカーでも多く用いられています。

防犯性能が高くピッキングもされないという事で発売当初は注目を集めていたのですが、取り付け費用の高さと磁力のパターンがS極とN極の二通りしかないという事で、現在では販売を中止しているメーカーも多いようです。

この鍵を使用する上で注意することといえば、鍵の紛失です。先ほどピッキングは不可能であることを説明しましたが、逆に言えば専用の鍵以外では開けることが困難であるという事です。そのため、鍵の専門業者に依頼しても開けることが出来ない場合もありますし、仮に開けることが出来ても、高額な費用を請求される恐れがあります。

2. 鍵の種類をマグネットタンブラーシリンダー錠に交換するメリット

鍵の種類をマグネットタンブラーシリンダー錠にするメリットはピッキングされないこと

鍵のかかったドアをこじ開けている写真

この鍵穴の最大のメリットは繰り返すようですが、ピッキングされないことです。

警察庁のデータによると平成29年度のマンション(4階建て以上)における侵入窃盗の被害件数が3,247件、その約半数が玄関から侵入しています。つまり鍵が関係しているのが約1,620件です。

もちろん泥棒の手口はサムターン回しやこじ破りなどもあるのですが、その中には当然ピッキングも含まれています。中のものを盗まれるだけならまだしも、侵入中の泥棒と鉢合わせする危険性もあります。そのようなリスクを少しでも少なくするためには防犯性能の高いシリンダーにすべきです。

またマグネットシリンダーは簡単にコピーを作製することが出来ませんので、そういった意味でも侵入犯罪を抑止することが出来ます。

また鍵さえ持っておけば向きは関係なく、簡単に解錠出来るのでお年を召された方にもぴったりです。

この鍵穴の弱点を強いてあげるとすれば、摩耗に気付かないことです。例えばギザギザの鍵でしたら、山がすり減っているのは分かりますし、ディンプルキーでも穴の形が崩れてくると、見た目で判断できます。スマートキーやリモコンキーは電池の減少をランプで教えてくれます。ですが、この鍵だけは磁石なので見た目では判断できませんし、お知らせランプもありません。そのため、ある日突然開かなくなったという事態に陥ることがあります。しかしそれを差し引いてもメリットの方が優っています。

3. 鍵の種類をマグネットタンブラーシリンダー錠に交換する方法

鍵の種類をマグネットタンブラーシリンダー錠にする方法と注意点を紹介します

マグネットタンブラーシリンダー錠を修理している写真

この鍵穴の取り付け方法を紹介していきますが、最初に必要工具から説明します。

この作業に必要な工具は交換でしたら、プラスドライバーとマイナスドライバー、鍵穴用のグリス(潤滑剤)です。ダブルロックのためなどで新規に取り付ける場合はホールソーと各種ドライバー、電動ドリル、ノミ、ヤスリです。

それらが用意出来たら、いよいよ作業開始です。まず新規で取り付ける方法を簡単に説明します。新しい鍵穴を購入したら説明書に寸法が書いてありますので、その数字通りに扉に鉛筆などで印をつけます。

次にホールソーを使用して穴を開けましょう。それが終わればドリルでラッチを取り付ける穴を開け金具が入る部分をノミで削ります。その時点で一度鍵穴をあててみて問題ないようでしたら、ヤスリで綺麗に仕上げましょう。あとは説明書通りに各パーツを取り付け、軽く専用のグリスを塗布すれば作業完了です。

この鍵穴に交換する場合は、ドライバーを使い、古い鍵を取り外し、上記の手順で新しいマグネットタンブラーシリンダー錠を取り付ければ完了です。新しい鍵穴はホームセンターやインターネットで販売されていますが、購入の際は注意が必要です。錠前というものはメーカーや型番によってある程度サイズが決まっていますので、互換性のある商品を選ばないと取り付けが出来なくなる事もあります。現在お使いのメーカーや型番はラッチ部分に刻印されていますので、しっかりと確認してから購入しましょう。

4. マグネットタンブラーシリンダー錠への交換にかかる費用相場はいくら?

マグネットタンブラーシリンダー錠への交換にかかる費用相場は7,870円です。

費用相場のイメージ写真

このシリンダーの標準料金は7,870円なのですが、これはあくまでロッカーやキャビネット用の価格です。現在KABAや美和ロック、GOAL、長沢製作所など多くの主要メーカーがマグネットタンブラーシリンダー錠の製造・販売を中止しています。

発売当初は人気があったのですが、価格の高さと新商品の有用さにより人気が無くなったのが原因のようです。

この鍵穴はパターンが20万通りもあるのですが、現在では1000億通り以上が当たり前になっていますので、その辺りにも原因があると考えられます。

また泥棒の手口の変化もこの鍵穴が廃番になった原因でしょう。この鍵が販売を開始したころ泥棒の手口はピッキングが主流でした。しかし現在ではサムターン回しや鍵破壊、バールによるこじ破りが主流になっています。

マグネットタンブラーシリンダー錠はピッキングには強いのですが、鍵破壊に対しては弱いです。それらが重なったことで廃番になったと考えます。

冒頭で紹介した金額はあくまでも単品価格です。社内のキャビネットや自動販売機、コインロッカーにこの鍵穴を取り付ける場合は、複数購入されることと思います。そうなってくるとメーカーや販売店との交渉により金額が安くなることも多いにあり得ます。また玄関用のマグネットタンブラーシリンダー錠も販売店に在庫があれば、購入することが出来ます。

5. マグネットタンブラーシリンダー錠についてのまとめ

マグネットタンブラーシリンダー錠に関するさまざまな情報のまとめ

3本の鍵の写真

この鍵に関する情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントを紹介します。

この鍵はピッキングには強いが、鍵破壊には弱いという特性があります。取り付け作業は交換の場合でしたら、自身で簡単に行えますが、新たに取り付ける場合はある程度の技術と工具が必要になります。

玄関用のマグネットタンブラーシリンダー錠をお探しの方は販売店に在庫がある場合がありますのでお問い合わせ下さい。

おすすめ事業者へのお電話はこちらからPR

カギのトラブル救急車

玄関・住宅の鍵交換・鍵修理の新着記事

おすすめ記事