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エンディングノートの書き方を解説!必要な項目や作成時の注意点などを詳しくご紹介します

公開日:2023.7.19 更新日:2024.4.12
エンディングノートの書き方を解説!必要な項目や作成時の注意点などを詳しくご紹介します

遺された家族などに自分の想いを伝えることができるのが「エンディングノート」や「終活ノート」です。近年の終活ブームにより、各文具メーカーからさまざまな種類のエンディングノートが発売されています。また、経済産業省の報告書によると70代以上の6割弱の方が「すでに書いてある、いずれ書くつもり」と回答しています。

そこで今回はエンディングノートの書き方やメリットなどを紹介していきます。ぜひ作成の参考にしてみて下さい。

1.エンディングノートとは?

エンディングノートの特徴は誰でもお金をかけずに自由に書くことができることです

ベンチに置かれたエンディングノートの写真

エンディングノート(終活ノート)とは、やがて迎える自身の死や万が一の事故・病気について、どうしてほしいかの希望や家族への想い、これまでの人生についてなどを整理して、残された家族の負担を減らすことを目的としたものです。

また、このノートには普通に書いた状態では法的拘束力がありませんので、日記のように使うこともできます。例えば日常の出来事やこれまでの自分の人生、お世話になった方々、自分の趣味等々。

そのほか、希望する葬儀の種類や宗派、埋葬方法、埋葬場所などの葬儀に関する事柄も記入できます。
預金口座や不動産、株式などの財産分配、寄付等も書いておくことができるのですが、トラブルを防止するためにも別項で紹介している遺言書という形で残すことをおすすめします。

最近でしたら、X(旧ツイッター)やFacebookなどのIDとパスワードを書いている方も多いといわれています。これらのデジタル遺産をきちんと処理する上でもエンディングノートは非常に有効です。

冒頭でも紹介した通り、エンディングノートには決まりがありませんから極端な話、A4の紙に書いても良いですし、大学ノートでもOKです。
ただし、漏れがあってはご遺族が困ることもありますから、定型の用紙を無料でダウンロードするか、エンディングノートとして売られているものを使用することをおすすめします。

それと、プライバシー保護の観点から、誰にでも見せることは控えましょう。

気づいた時に書き直すこともできます。人生の棚卸しも兼ねて一度書いてみることをおすすめします。

2.エンディングノートを書いておくメリット

エンディングノートを記入するメリットは自分の意志を伝えることができること

エンディングノートを書いている写真

ここでのメリットとして最初に紹介するのは、遺された方に自分の想いを伝えることができることです。
重い病を患っている方でしたら、自分の死に際し口頭で気持ちを伝えることができるでしょう。しかしながら、人間はいつ人生が終わるか決まっていませんし、誰にも分かりません。
そんな時でも事前にエンディングノートを書いておけば、遺された方にとっても故人の意志や希望を知ることができますし、尊重することも可能です。
前項でも説明したようにエンディングノートは書き換えすることができますから、40代から書いておいてもおかしくはありません。

エンディングノートのメリットとして次に紹介するのは、自分が死亡したあとの手続きや連絡がスムーズに行える点です。
一緒に住む家族であっても、友人・知人の全てを把握しているわけではありません。エンディングノートにそれらを記入しておけば、葬儀の案内などもつつがなく送ることができます。

ここでのメリットとして最後に紹介するのは、思い出の品になることです。
法要の時などに親族が集まって、あなたが残したエンディングノートを見ながら思い出話に花が咲くこともあるかと思います。

エンディングノートを書くことは決して敷居が高い行為ではありません。思い立った時に少しづつ始めてみることをおすすめします。

3.エンディングノートの書き方①記載する項目について

エンディングノートに記載したい主な項目

ルーズリーフをエンディングノートにしている写真

では、実際にエンディングノートを書く際のステップとポイントをご紹介します。

繰り返しになりますが、エンディングノートには書き方の決まりがありません。縦書きでもいいですし、横書きでも大丈夫です。
ただし、見た人にとって分かりやすいように書くことが重要です。思いついた端から書いていくと、どのページに何が書いてあるのか分かりませんね。ですので、できるだけ系統立てて記入しましょう。

■エンディングノートに記入する基本的な内容
1.個人情報
2.遺言の有無
3.銀行口座
4.不動産情報
5.株式や投資信託
6.その他の財産
7.貸し出している資金
8.生命保険の詳細
9.パソコンや携帯電話の情報
10.ローンやサブスクリプションサービス
11.葬式や埋葬の希望
12.親族や知人、職場の連絡先
13.ペットの情報
14.家族に宛てたメッセージ

これらは例として挙げられるもので、全てを含める必要はありません。自分にとって重要な項目を選んでエンディングノートを作成してみてください。

1.個人情報
自分の基本的な情報をまとめます。これには名前、生年月日、現住所、本籍地、血液型、家族構成などが含まれます。これらは公的手続きに必要な情報です。

2.遺言の有無
遺言がある場合、その種類と保管場所を記載します。遺言書は財産分割をスムーズに行うために役立ちます。

3.銀行口座
金融機関名、支店名、口座番号など、銀行口座に関する詳細を記録します。

4.不動産情報
不動産の種類、住所、名義人、想定される市場価値などをまとめます。

5.株式や投資信託
保有している株式や投資信託の詳細をリストアップします。

6.その他の財産
車、ゴルフ会員権、高価な美術品や宝石など、その他の資産に関する情報をまとめます。

7.貸し出している資金
もし誰かに貸しているお金や物があればそれに関する情報も記載しておきましょう。例えば相手の名前や連絡先、貸し出し額を記録します。

8.生命保険
加入している生命保険の種類、保険会社、契約者、保険金の受取人などの情報を記載します。

9.パソコンや携帯電話内の情報
デバイスの暗証番号やパスワード、保管場所などを記入します。

10.ローンやサブスクリプションサービス
住宅ローンや車のローン、加入しているサブスクリプションサービスに関する情報をまとめます。

11.葬式や埋葬の希望
葬式の種類、墓地の選択など、葬儀に関する希望を記載します。

12.親族や知人、職場の連絡先
訃報を伝えるために必要な連絡先をまとめます。

13.ペットの情報
ペットの名前、年齢、健康状態、好きなものなどを記録します。

14.家族に宛てたメッセージ
感謝の言葉や、伝えたいメッセージを書き残します。

エンディングノートの作成は、自分の人生を振り返り、大切な人への思いやりを形にする機会です。重要な情報をまとめておくことで、将来、家族がスムーズに手続きを進められるようにしましょう。

4.エンディングノートの書き方②書き方のポイントについて

意図した通りに自分の意志が伝わり、遺族にとっても役立つ資料になるようにしよう

エンディングノートと重要書類の写真

■エンディングノートの書き方のポイント
・明瞭かつ具体的に書く
書く内容は、可能な限り明確で具体的にしてください。誤解の余地を残さないようにしましょう。

・更新を定期的に行う
情報は時間とともに変わることがあるので、エンディングノートは定期的に見直し、必要に応じて更新しましょう。

・安全な場所に保管する
エンディングノートは大切な文書です。安全な場所に保管し、信頼できる人物が必要な時に確認できるようにしておきましょう。

・専門家に相談する
財産の分配や法的文書については、弁護士などの専門家に相談することも重要です。

■実際に書く際のアドバイス
・各項目を分けて書くことで、情報が整理され、読みやすくなります。
・個人的なメッセージは、後に残る家族や友人にとって大変貴重なものになります。心を込めて書きましょう。


エンディングノートを書くことは、自分自身と向き合う時間でもあります。人生の終わりについて考えることは簡単ではありませんが、自分の意志を明確に伝え、遺族に安心を与えることができます。

5.エンディングノートの書き方に関するまとめ

エンディングノートに関するさまざまな情報のまとめとポイントのおさらい

お花とエンディングノートの写真

終活の一環であるこのノートに関するさまざまな情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。

まず、エンディングノートを書くにあたっては決まりがありません。その時々に応じて見直しや修正も出来ますから、気楽な気持ちでスタートして下さい。

どうしても専門家のアドバイスが欲しい方は葬儀社などに相談することをおすすめします。

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