キッチンの水漏れで床が濡れている状態は放置NG!
キッチンの水漏れで床が濡れている状態は、放置せずにすぐに対処すべきです。漏れた水は床の表面だけでなく、床材の内部や床下にまで染み込んでいきます。
水漏れを放置した場合に考えられる被害は以下の通りです。
- 床材が水分を含み、変色・浮き・反りが発生する
- 床下や壁の内部にカビが繁殖し、アレルギーなど健康被害の原因になる
- 木材の腐食が進み、シロアリ被害や住宅の耐久性低下を招く
- 集合住宅では階下へ漏水し、損害賠償やご近所トラブルに発展する
キッチンの床が濡れている時点で、すでに水漏れはある程度進行しています。被害を最小限に抑えるためにも、気づいたその日のうちに行動を始めましょう。
参照元:「健康・快適居住環境の指針」東京都
水漏れ箇所の特定が重要
キッチンの水漏れに気づいたら、最初に行うべきは漏れている箇所の特定です。原因となる場所によって対処法がまったく異なるため、漏れている箇所を特定しないまま作業を始めると、関係のない部品を傷めたり被害を広げたりするおそれがあり、かえって修理が大掛かりになりかねません。
まずは次の手順で状況を確認しましょう。
- 床に広がった水をタオルや雑巾で拭き取る
- シンク下の収納扉を開け、配管をたどりながら濡れている箇所を探す
- 漏れ箇所が特定できないときは、止水栓を少しだけ開けた状態で蛇口から水を流し、どこから水がにじむかを観察する
- 漏れている箇所を確認できたら、シンク下の止水栓(水の供給を止める栓)、または屋外のメーターボックス内にある元栓(家全体の水を止める栓)を閉めて水を止める
シンク下は暗くて見えにくいため、懐中電灯やスマートフォンのライトを使うと確認しやすくなります。漏れた水は雑菌を含んでいることもあるため、ゴム手袋を着用して作業するのが安心です。
キッチンの水漏れ解消を業者に依頼する判断基準
キッチンの水漏れには自分で直せるケースもありますが、状況によっては最初から業者に依頼したほうが確実な場合もあります。
特に、以下で判断基準に当てはまる場合は、このあと解説する修理方法を試しても直らない可能性があるため注意が必要です。
- 水漏れ箇所がわからない
- 自分で修理できるか否かが判断できない
- これ以上の被害の拡大を一刻も早く防ぎたい
上記に当てはまる場合は、自分で修理したとしてもかえって被害が大きくなることもあるため、無理をせず専門業者を頼りましょう。それぞれ詳しく解説します。
水漏れ箇所がわからない
シンク下を確認しても水漏れ箇所が特定できない場合は、業者への依頼が最適です。床下の配管や壁の内部など、目視できない場所が原因で漏水している可能性があります。
見えない場所の漏水は専用の調査機材がなければ特定できず、放置している間にも被害は進行します。原因がわからないまま自分で対処を続けるよりも、専門業者に調査を依頼するほうが、原因の特定から修理までを一度で進められ、結果的に短時間で確実に解決できます。
自分で修理できるか否か判断できない
キッチンの床に水漏れしている原因はわかったものの、自分で直せるかどうか自信が持てない場合も、業者に相談するのが安心です。
水回りの修理は、部品のサイズ間違いやナットの締めすぎなど、些細なミスが新たな水漏れや部品の破損につながります。修理に失敗すると、本来は数千円で済んだはずの作業が配管交換などの大掛かりな工事になることもあります。
少しでも不安があれば、見積もりだけでも業者に依頼しましょう。
これ以上の被害の拡大を一刻も早く防ぎたい
床への水漏れが広がり、自力では止めきれないと感じた場合は、被害が拡大する前に業者へ連絡するのが最適です。
多くの水道業者は365日対応しており、電話で状況を伝えればスタッフが自宅を訪問し、現地で見積もりを確認したうえでそのまま修理まで進められます。
自分で部品を買いに行く時間や作業のやり直しを考えると、被害の拡大を防ぐうえでは業者依頼がもっとも早い解決策です。
【症状別】キッチンの床まで水漏れしている原因と対処法
ここからは、キッチンの床まで水漏れしている原因と対処法を症状別に解説します。まずは一覧表で全体像を確認しましょう。
自分で対処しやすい症状もありますが、DIYに慣れていない場合はリスクがあるため、少しでも不安な方は業者を頼りましょう。
蛇口から水漏れしている
蛇口からの水漏れは、内部のゴムパッキンやカートリッジ(水量・温度を調節する部品)の劣化が主な原因です。蛇口を伝った水がシンクの外にまわり、床まで濡れることがあります。
対処法は、止水栓を閉めたうえで劣化した部品を新しいものに交換することです。パッキンはホームセンターで数百円程度、カートリッジは3,000〜10,000円程度で購入できます。
いずれもレバーを外して交換しますが、カートリッジは機種ごとに適合品が異なるため、品番を確認してから購入するのが確実です。
ただし、設置から10年以上経過した蛇口は本体ごと交換したほうが長持ちするため、業者に相談するのが確実です。
給水管の接続部分から水漏れしている
蛇口と給水管の接続部分からの水漏れは、ナットの緩み・パッキンの破損・シールテープ(ネジ部分の隙間を埋めるテープ)の劣化が原因です。水道を使っていないときでも少しずつ漏れ続けるため、気づかないうちに床が湿っていることもあります。
まずは止水栓を閉めてからナットの緩みを確認し、緩んでいれば工具で締め直しましょう。締め直しても漏れる場合は、パッキンの交換またはシールテープの巻き直しが必要です。
給水管そのものがサビて腐食している場合は配管交換が必要になるため、業者に依頼しましょう。
排水トラップとシンクの接続部分から水漏れしている
排水トラップ(悪臭や害虫を防ぐために水を溜めておくシンク直下の部品)とシンクの接続部分からの水漏れは、接続部のゴムパッキンの劣化やナットの緩みが原因です。
ナットが緩んでいる場合は、締め直すだけで解消します。締め直しても漏れる場合は、排水トラップを取り外してパッキンを交換しましょう。
交換の際は、外したときに溜まっていた水がこぼれるため、バケツとタオルを用意しておくと床を濡らさずに済みます。取り外しに不安がある場合は、業者への依頼が確実です。
排水トラップと排水ホースの接続部分から水漏れしている
排水トラップと排水ホースの接続部分にもゴムパッキンが使われており、ゴムパッキンが劣化すると水漏れが発生します。
対処法は、接続部のナットを緩めてホースを外し、新しいパッキンに交換することです。パッキンはサイズが合わないと再び水漏れするため、外した古いパッキンを持参してホームセンターで同じ規格のものを購入しましょう。交換しても水漏れが続く場合は、接続部自体の変形が考えられるため業者に相談するのが最適です。
排水ホースそのものから水漏れしている
蛇腹(じゃばら)状の排水ホースは、経年劣化や物をぶつけた衝撃で亀裂が入ることがあります。ホースが破損すると、流した水がそのまま床に漏れ出すため被害が大きくなりがちです。
対処法としてはホースの交換があります。排水ホースには「ネジ式」「差し込み式」「Y字型」の3タイプがあるため、自宅のタイプを確認してから購入しましょう。
床下の排水管との接続まで含めた作業になるため、取り付けに自信がない場合は業者に任せるほうが安心です。
食洗器や浄水器から水漏れしている
ビルトイン食洗器(システムキッチンに組み込まれた食器洗い乾燥機)やシンク下に設置する浄水器は、給水ホースの接続不良・ホースの脱落・機器内部の経年劣化が原因で水漏れすることがあります。
機器からの水漏れは短時間で大量の水が漏れるケースが多く、床全体が水浸しになることもあるため注意が必要です。
まずは、止水栓や分岐水栓(食洗器用に水を分けて送る部品)を閉めて給水を止めましょう。接続部の緩みであれば締め直しで解消しますが、機器内部が原因の場合は分解修理になるため、メーカーまたは業者に依頼するのが確実です。
排水パイプと床下排水管の接続部分から水漏れしている
排水パイプと床下排水管の接続部分からの水漏れは、排水管の奥で発生したつまりによる逆流が主な原因です。逆流の圧力で接続部から水があふれたり、排水パイプ自体が抜けたりすることもあります。
この場合、つまりを解消しなければ根本的には直りません。つまりの箇所や原因を特定するのは難しく、状況によっては高圧洗浄などの専用機材も必要になるため、自分で対処せず業者に依頼しましょう。
キッチンの水漏れ修理にかかる費用相場
キッチンの水漏れ修理は、自分で直すと費用を抑えられる点が魅力です。
一方で、部品の購入や作業に時間がかかるうえ、修理を試みても解消される保証はありません。作業に失敗して状態が悪化すれば、修理代がかえって高くつくこともあります。
両方の相場を確認したうえで、どちらで対応するか判断しましょう。
業者に依頼した場合
業者に依頼した場合の費用は、基本作業料金と部品代の合計で決まるのが一般的です。大手水道業者3社の料金を比較した、作業内容別の費用目安は次のとおりです。
※上記はあくまで目安です。
多くの業者は出張見積もりを無料で行っているため、まずは見積もりを取り、作業内容と金額に納得してから依頼しましょう。
自分で直した場合
自分で直す場合にかかるのは部品代と工具代のみです。主な部品の価格目安は次のとおりです。
※上記はあくまで目安です。
費用面では業者依頼より大幅に安く済みます。ただし、部品のサイズ間違いや取り付けミスで水漏れが再発する例も少なくありません。作業前に必ず止水栓を閉め、手順を確認したうえで慎重に作業しましょう。作業はあくまで自己責任となるため、少しでも不安があれば業者依頼が確実です。
キッチンを長く愛用するための水漏れ対策
キッチンの水漏れは、日頃のちょっとした心がけで予防できます。毎日使う場所だからこそ、習慣を少し見直すことが大切です。
ここでは、キッチンの水漏れを未然に防ぐために自宅で取り入れたい5つの習慣を紹介します。
- 油や食材カスを排水口に流さず、ゴミ受けをこまめに掃除する
- 月に1回はシンク下の収納を開け、配管まわりの湿気や水滴を確認する
- 蛇口のレバーやハンドルは強く締めすぎない
- シンク下に物を詰め込みすぎず、配管に負荷をかけない
- パッキンは消耗品と考え、10年を目安に交換を検討する
特にシンク下の定期確認は、水漏れの早期発見にもっとも効果的です。カビ臭さや床板の変色に気づいた時点で対処すれば、被害も費用も最小限に抑えられます。
ぜひこれらの習慣を取り入れて、キッチンを長く使えるようにしましょう。
キッチンから床に水漏れしているときのよくある質問
最後に、キッチンから床に水漏れしているときに生じがちなよくある質問へまとめて回答します。
賃貸の場合はどうすればいい?
賃貸住宅で水漏れが起きた場合は、自分で業者を手配する前に、まず管理会社や大家さんに連絡しましょう。配管などの設備が経年劣化で故障した場合、民法第606条により修繕義務は貸主側にあるとされており、修理費用もオーナー負担となるケースが多いからです。
連絡せずに自分で業者を呼ぶと、本来負担しなくてよい費用を請求できなくなるおそれがあります。応急処置として止水栓を閉めて水を拭き取ったら、状況を写真に残し、速やかに管理会社へ連絡するのが正しい手順です。
参照元:「民法第606条(賃貸人による修繕等)」e-Gov法令検索
床の張り替えが必要になるケースはどんなとき?
床材の内部や下地まで水が染み込んでしまったときは、床の張り替えが必要になります。具体的には、床の変色や黒ずみが広がっている、歩くと床がたわむ・きしむ、カビ臭さが取れない、といった症状があるケースです。
表面だけの被害なら部分補修で済みますが、下地まで腐食している場合は床全体の張り替えになり、費用は部分張り替えで3〜8万円程度、全面張り替えでは10万円を超えることもあります。張り替えを避けるためにも、水漏れは早期の対処が重要です。
キッチンから床への水漏れは放置すると厄介!すぐに対処しよう
キッチンの水漏れで床が濡れているときは、止水栓を閉めて水漏れ箇所を特定し、原因に合った方法で対処することが大切です。最後に、状況別のアクションを整理します。
※DIYに慣れていない方や作業に少しでも不安がある方は、無理をせず専門業者に相談するのが安心です。
キッチンから床への水漏れは、放置するほど床材の腐食やカビ、階下への漏水へと被害が拡大する厄介なトラブルです。自分で対処できる範囲を見極め、難しいと感じたら早めに専門業者へ相談して、確実に解消しましょう。