パイプユニッシュで台所のつまりが解消する原理
パイプユニッシュが台所のつまりに効くのは、強アルカリ性の成分が油汚れやヌメリ、食品カスといった有機物を化学的に分解できるためです。
主成分の水酸化ナトリウムと次亜塩素酸ナトリウムが、排水管の内側にこびりついた汚れに反応します。有機物を液状に変えて水と一緒に流せる状態にするため、ラバーカップやワイヤーで物理的に除去するよりも手軽に対応できるのが大きな特徴です。
ただし、強アルカリ性の薬剤であるため、金属やプラスチックといった無機物には効果が出にくい点には注意が必要です。
パイプユニッシュの種類
パイプユニッシュには複数の種類があり、つまりの程度や用途に応じて選び分けるのが効果的です。台所のつまりに使えるおもな種類と特徴を以下にまとめています。
| 種類 | 特徴 | 向いているシーン |
|---|
| パイプユニッシュ | 標準タイプの液体洗剤 | 軽度〜中度のヌメリやにおいが気になる場合 |
| パイプユニッシュPRO | 標準タイプより粘度が高い濃縮処方 | 排水口の中度のつまり |
| パイプユニッシュPROキッチン用 | キッチンの油汚れに特化した処方 | 油汚れが原因の台所のつまり |
| パイプユニッシュ激泡パウダー | 粉末タイプ。発泡力で汚れを浮かす | 排水口まわりの掃除や軽度の予防 |
軽度のつまりや日常の掃除であれば標準タイプ、台所特有の油つまりにはPROキッチン用、しつこい中度のつまりにはPROシリーズと使い分けるのが最適です。一方で、上記は予防や軽度のケア用として押さえておきましょう。
参照元:「パイプユニッシュ 選び方ガイド」ジョンソン株式会社
パイプユニッシュを使う前に!把握すべき注意点
パイプユニッシュは強い薬剤のため、誤った使い方をすると効果が出ないだけでなく、健康や設備にトラブルを招く恐れがあります。安全に使うために押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
- 他の薬剤と併用しない
- 長時間放置しない
- 熱湯を流さない
- 固形物によるつまりには使わない
詳しく解説します。
他の薬剤と併用しない
パイプユニッシュは他の薬剤と一緒に使うと有毒なガスが発生する恐れがあるため、必ず単独で使用しましょう。
塩素系のパイプユニッシュと酸性洗剤(カビ取り剤や酢など)を混ぜると、有毒な塩素ガスが発生し健康被害を引き起こす可能性があります。台所まわりで使う洗剤は無意識に混ざってしまうこともあるため、使用前に排水口を水で軽く流してから使うのが安心です。
長時間放置しない
パイプユニッシュは長く置けば効くというものではありません。決められた時間を超えて放置すると、かえって逆効果になることがあります。
商品ごとに15〜30分ほどの放置時間が設定されており、それ以上置くと溶けた汚れが再び固まったり、薬剤が排水管に負担をかけたりする原因となります。塩ビ管などの排水管は、強アルカリに長時間さらされると劣化が進むおそれもある点にも注意が必要です。
タイマーをセットして時間を計り、適切なタイミングで水を流しましょう。
熱湯を流さない
パイプユニッシュを使うときは、熱湯を流さずに必ず水かぬるま湯を使いましょう。排水管の耐熱温度はおおむね60〜70度程度で、それを超える温度の湯を流すと、急激な温度変化で塩ビ製の排水管が変形・破損する恐れがあります。
パイプユニッシュを使用する際は、必ず40〜50度程度のぬるま湯を使用し、二次被害を防ぎましょう。
固形物によるつまりには使わない
パイプユニッシュは有機物を分解する薬剤のため、固形物が原因のつまりには効果がありません。
スプーンやペットボトルのキャップなどが排水口に落ちてつまっている場合は、薬剤を流しても固形物そのものは溶けず、状況がさらに悪化する恐れがあります。
手で取れる位置にあれば、ゴム手袋を着けて直接取り除くのが最適です。手の届かない場所に固形物が落ちてしまった場合は、無理に取ろうとすると排水管を傷める原因になるため、業者に連絡しましょう。
台所のつまりを解消するためのパイプユニッシュの使い方
パイプユニッシュで台所のつまりを解消するには、3つのステップを順番に行うだけで対応できます。
- 台所の排水口にパイプユニッシュを流し入れる
- 15分〜30分放置する
- 放置後に水を流す
それぞれ解説します。
台所の排水口にパイプユニッシュを流し入れる
まずは排水口のフタやゴミ受けを外し、パイプユニッシュを直接排水口に流し入れます。1回あたりの目安は液体タイプで約100mlですが、商品によって異なるため必ず裏面の表示を確認しましょう。少なすぎると効果が出にくく、多すぎても排水管に負担をかけるおそれがあります。
流し入れる前に、排水口のまわりにあるゴミや髪の毛などを取り除いておくと、薬剤がムラなく排水管に届き効果を発揮しやすくなります。
15分〜30分放置する
パイプユニッシュを流し入れたら、15〜30分ほどそのまま置いて浸透させます。時間が短すぎると汚れが十分に分解されません。一方で長く置きすぎると、一度溶けた汚れが排水管の奥へ流れ込み、そこで再び固まって新たなつまりの原因となります。そのため商品に記載された時間を守るのが最適です。
なお、気温が低い冬場は薬剤の反応がやや遅くなる傾向があるため、時間の上限近くまで置くと効果を実感しやすくなります。
放置後水を流す
放置して適切な時間が経過したら、十分な量の水を一気に流しましょう。
このときバケツ1杯(約5〜8L)程度の水を一気に流すと、汚れと薬剤を効率よく排出できます。蛇口を細く流すだけでは押し流す力が弱く、汚れの再付着の原因にもなりかねません。
水を流したあとに排水の流れがスムーズになっていれば成功です。改善が見られない場合は、もう一度同じ手順を試すか、別の対処法に切り替えましょう。
台所のつまりにパイプユニッシュが効かない場合の対処法
パイプユニッシュを使ってもつまりが解消しない場合は、別の方法に切り替える必要があります。状況に応じて選びたい3つの対処法は次の通りです。
- 確実かつ迅速に解消するなら業者に依頼する
- ラバーカップ(スッポン)を使ってみる
- ワイヤーブラシを使ってみる
それぞれ解説します。
確実かつ迅速に解消するなら業者に依頼する
パイプユニッシュで解消できない台所のつまりには、業者に依頼するのがもっともコスパ・タイパの良い選択肢です。
市販の薬剤で改善しないつまりは、排水管の奥でこびりついた油汚れや構造上の問題が原因となっている可能性があります。プロの業者は高圧洗浄機やワイヤー式のドレンクリーナー(排水管内部の汚れを除去する専用機器)といった専門機材を使い、排水管の内部を徹底的に洗浄可能です。
つまりの状況が悪化すると床下の配管トラブルにまで発展し、修理費用も時間も大幅に増えるため、早めに業者に相談することで結果的に費用を抑えやすくなります。台所が長く使えなくなると生活への影響も大きいため、迷ったら早めに相談するのが安心です。
ラバーカップ(スッポン)を使ってみる
ラバーカップは、空気の圧力を使って排水管内のつまりを動かす道具で、台所のつまりにも有効です。
排水口にラバーカップをぴったり当て、垂直方向に押し引きすることで圧力差を生み出し、つまりの原因物を移動させます。カップの中にある程度水がたまった状態で使うと、圧力が伝わりやすく効果が高まります。
勢いよく押しすぎると汚水が飛び散ることがあるため、周囲に新聞紙やタオルを敷いて作業するのが安心です。
ワイヤーブラシを使ってみる
ワイヤーブラシ(パイプクリーナーとも呼ばれる細長いブラシ状の器具)は、排水管の内部に直接ブラシを届かせて汚れをかき出す対処法です。排水口からワイヤーをゆっくり挿入し、つまりの位置まで届いたら回転させながら汚れを削り取ります。長さは1〜5m程度のものが市販されており、家庭用なら3m程度のタイプが扱いやすいです。
ただし、無理に押し込むと排水管を傷める恐れがあるため、抵抗を感じたら一度引き戻し、力加減を調整しながら作業しましょう。それでも改善しない場合は、無理を続けずに業者へ相談するのが安全です。
台所のつまりを再発させない予防法
つまりを解消したあとは、再発させない工夫が大切です。日々の使い方を少し変えるだけで、排水管をきれいに保てます。
- 油や食品のカスを流さないようにする
- 定期的に掃除をして汚れが溜まらないようにする
それぞれ解説します。
油や食品のカスを流さないようにする
台所のつまりの大きな原因は、油や食品カスが排水管にたまって冷えて固まることです。
調理後のフライパンに残った油は新聞紙やキッチンペーパーで拭き取ってから洗うか、オイル凝固剤で固めて燃えるごみとして処分しましょう。野菜くずや小さな食材は、シンクに細かい目のゴミ受けを設置して流さないようにすると、排水管に汚れが入りにくくなります。
定期的に掃除をして汚れが溜まらないようにする
排水管の汚れは時間とともに蓄積するため、つまりが起きていなくても定期的なメンテナンスが効果的です。月に1〜2回ほどパイプユニッシュなどの薬剤を使って予防的に掃除すると、ヌメリや軽い汚れがリセットされ、つまりの発生を予防できます。
あわせて排水口のゴミ受けやフタを週1回程度の頻度で洗えば、においや雑菌の繁殖も抑えられて一石二鳥です。日々のちょっとした掃除習慣が、突然のトラブルを未然に防ぐ鍵となります。
台所のつまりにパイプユニッシュが効かないなら、業者に頼るのが一番安心
本記事では、台所のつまりにパイプユニッシュを使う方法や、効かないときの対処法を解説しています。軽度のつまりであれば、正しい使い方で解消できるケースは多いものの、何度繰り返しても改善しない場合は排水管の奥に深刻な汚れや構造的な問題が潜んでいる可能性があります。
無理に自分で対応しようとすると、排水管を傷めたり、汚水があふれて床や家具を汚したりと、被害が大きくなることも少なくありません。台所はキッチンを使えない期間が長くなるほど生活への影響も大きくなります。
パイプユニッシュで解消できない台所のつまりは、迷わず専門業者に相談するのが結果的に時間も費用も抑えられる安心の選択肢です。EPARKくらしのレスキューでは、自宅近くの水道業者に連絡できるので、急なトラブルにも落ち着いて対応できます。ぜひ参考にしてみてください。