1.お風呂の蛇口を交換するタイミング
サーモスタット混合水栓の寿命は10~20年ほど
蛇口交換を検討する主なタイミングは、次の4つです。
1.サーモスタット混合水栓を長期間使用している場合
サーモスタット混合水栓とは、給湯温度や水圧が変化しても、吐水温度を一定に保つ自動温度調節機能を備えた水栓です。一般的な寿命は10~20年程度とされており、10年以上使用している場合は本体内部の劣化が進んでいる可能性があるため、交換を検討する目安になります。
2.蛇口を閉めてもシャワーヘッドから水が出る場合
ツーバルブタイプ(ハンドルを回して水を出す)の水栓には、ケレップと呼ばれる部品が内蔵されています。このケレップの先端ゴムが劣化すると、蛇口を閉めても水が止まらない水漏れが起こります。サーモスタット混合水栓の場合は、ケレップの代わりに止水バルブが内蔵されており、この部品の劣化による水漏れにも注意が必要です。
3.シャワーとカランの切り替えができない場合
多くの蛇口は、切り替えバルブやハンドルによってシャワーとカランを切り替える構造になっています。この切り替え部分が劣化すると、うまく切り替わらなかったり、使っていない側から水が漏れたりすることがあります。
4.温度調節が安定しない場合
サーモスタット混合水栓には、内部に温度調節ユニットが組み込まれています。この部品が劣化すると、設定した温度にならなかったり、お湯と水の温度が安定しなかったりするため、蛇口本体の交換が必要になることがあります。
2.お風呂の蛇口には様々な種類がある
蛇口の種類や特徴を知ろう
ここでは、蛇口の種類とそれぞれの特徴を紹介します。
お風呂の蛇口は、大きく分けると、壁から直接取り付けられている「壁付き」と、浴槽や台に設置されている「台付き」の2種類があります。設置方法によって、交換の難易度や作業内容が変わる点が特徴です。
さらに種類を細かく見ると、主に次の4つに分けられます。
1.ツーハンドルシャワー水栓(壁付き)
ツーハンドルシャワー水栓(壁付き)は、壁の中にある給湯管と給水管にそれぞれハンドルが付いているタイプです。お湯と水の量を個別に調整し、2つのハンドルをひねることで湯温を調節します。シャワーと蛇口のどちらから水を出すかは、専用の切り替えレバーで操作します。
2.ツーハンドルシャワー水栓(台付き)
ツーハンドルシャワー水栓(台付き)は、蛇口が浴槽の縁や台の上に設置されているタイプです。交換作業の際は、浴槽の外側にある点検口を開けて作業する必要があるため、壁付きに比べて構造が複雑になります。そのため、自分で交換する場合は作業の負担が大きくなりやすい点に注意が必要です。
3.サーモスタット付シャワー水栓
サーモスタット付シャワー水栓は、あらかじめ設定した湯温を自動で保ちながら出水できるタイプです。給湯器で設定している温度以上にはならない仕組みですが、家庭の水圧や長年の使用による劣化によって、設定どおりの温度にならないこともあります。
4.コンビネーション水栓(台付き)
コンビネーション水栓(台付き)は、水栓本体が浴槽やタイルの内部に埋め込まれているタイプです。外から見えるのは、蛇口部分と湯・水それぞれのハンドルのみで、内部構造が見えにくい点が特徴です。
3.お風呂の蛇口を自分で交換するときの注意点
確認ポイントや下準備
使っていた蛇口が突然壊れてしまうと、入浴やシャワーができなくなり、日常生活に大きな支障が出ます。特にお風呂は毎日使う設備のため、少しの不具合でも不便さを強く感じやすい場所です。
蛇口の種類によっては自分で交換できる場合もありますが、水道配管の接続作業が伴うため、無理に進めると水漏れなどのトラブルにつながることがあります。まずは故障かどうかを見極め、交換が必要か判断することが重要です。
ここでは、故障かなと思ったときに確認したいポイントと、交換作業を行う前の準備について整理します。
1.故障かなと思ったときに確認するポイント
水やお湯の出が悪くなった場合は、最初に吐水口のキャップを外し、内部のストレーナーを掃除してみましょう。ストレーナーに汚れやゴミが詰まると、水量が減ったり出が悪くなったりすることがあり、簡単な清掃だけで症状が改善するケースもあります。
2.お風呂の蛇口交換に必要な工具
交換作業に必要な工具や部品は蛇口のタイプによって異なりますが、一般的にはモンキーレンチ、タオル、マイナスドライバー、プラスドライバーなどを使用します。作業を始める前に、自宅の蛇口に合った工具や部品を確認し、事前にそろえておきましょう。
3.作業を始める前の下準備
交換作業の前には、浴室の床や浴槽を傷や汚れから守るため、養生シートやタオルを敷いておきます。あわせて、用意した蛇口本体に傷や破損がないかも事前に確認しておくと安心です。
4.お風呂の蛇口の交換手順
自分で行う方法
お風呂の蛇口交換を自分で行う場合は、蛇口のタイプによって手順が異なります。
ここでは「台付混合水栓」と「壁付混合水栓」の2パターンに分けて、作業の流れが分かるよう整理します。
■台付混合水栓の交換手順
1.水道の元栓を閉める
作業中に水が出ないよう、必ず最初に元栓を閉めます。
2.点検口を開け、給水管を外す
水栓下にある点検口のパネルを固定しているネジをゆるめ、パネルを取り外します。
給水管のナットをレンチでゆるめて取り外します(スペースが狭い場合は立水栓取付レンチを使用します)。
3.水栓本体を取り外す
水栓本体の取付脚から、ナット・ワッシャ・パッキンを外します。
その後、上から水栓本体を引き抜きます。
4.新しい水栓を取り付ける
新しい水栓本体を差し込み、取付脚にパッキン、ワッシャ、ナットの順で取り付けます。
レンチでナットをしめ、水栓本体を固定します。
5.給水管を接続し、元に戻す
給水管内部にパッキンが入っていることを確認し、ナットをしめて給水管を固定します。
最後に、点検口のパネルを元に戻します。
■壁付混合水栓の交換手順
1.止水栓を閉める
止水栓を時計回りに回し、水を止めます。
2.水栓本体を取り外す
水栓本体を固定している左右のナットをレンチでゆるめ、水栓本体を取り外します。
3.クランクを取り外し、清掃する
左右のクランクを反時計回りに回して取り外します。
配管内部の汚れを歯ブラシなどで落とします。
4.クランクを取り付ける準備をする
クランクを配管に差し込み、何回転で取り付けられるかを確認します。
クランクにシールテープを5~6回巻き付けます。
5.クランクと水栓本体を取り付ける
確認した回数より1回転少なく、時計回りに回してクランクを取り付けます。
反対側のクランクは途中で止め、「への字」の状態にします。
水栓本体を仮に取り付け、左右のナットをレンチでしめます。
6.位置調整と確認を行う
クランクの角度を調整し、「への字」から「八の字」になるよう位置を合わせます。
止水栓を開け、水漏れがないかを確認します。
5.お風呂の蛇口交換はプロに任せると安心!
プロに依頼するメリットや費用相場
お風呂の蛇口を交換したいとき、自分で作業するか、業者に依頼するかで迷う方は少なくありません。費用を抑えたい気持ちがある一方で、水回りの作業に不安を感じるケースも多いでしょう。
お風呂の蛇口はタイプによっては自分で交換できますが、「蛇口の種類」「交換に適した製品の選び方」「必要な工具」など、事前に把握しておくべき知識が多く、初めての方にとってはハードルが高く感じやすい作業です。
確実に交換を済ませたい場合や、少しでも不安がある場合は、専門業者に依頼する判断が安全です。業者に依頼することで、作業ミスや水漏れのリスクを避けやすくなります。
お風呂の蛇口交換を業者に依頼する主なメリットは、専門知識と経験に基づいた対応が受けられる点です。蛇口交換だけでなく、ほかの水回り設備についてもあわせて相談できるため、トラブルの早期発見につながることもあります。
また、蛇口の種類や機能を選ぶ際には、施工実績やよくある相談内容を踏まえた意見を聞ける点もメリットです。使用状況に合った蛇口を選びやすくなります。
施工後に気になる点が出た場合でも、アフターサポートとして相談しやすい点も安心材料のひとつです。自分で交換した場合には対応が難しい部分でも、業者であれば相談窓口があります。
蛇口交換を業者に依頼した場合の費用相場は、約10,000~20,000円が目安です。ただし、基本料金や出張費などが別途加算される場合もあるため、事前確認が欠かせません。
業者によって作業内容や費用体系は異なるため、複数社から見積もりを取って比較することが重要です。中には見積もりが有料の業者もあるため、その点も含めて確認しておきましょう。
費用だけでなく、対応スピードや技術力、アフターサポートの有無を比較し、自分の状況に合った業者を選ぶことが大切です。