1.シロアリ駆除で床下に入れない家とは?
点検口がない・床下の高さが足りないなどの理由がある
シロアリの駆除や点検では、被害状況を確認するために住宅の床下へ入ることがあります。しかし、建物の構造によっては床下へ入れないケースもあります。主な理由は次のとおりです。
点検口がない
点検口がない住宅では、床下へ入るための入口を確保できません。新築時から点検口が設けられていないほか、リフォームによって塞がれているケースもあります。
床下へ入る場所がなければ、目視によるシロアリ被害の確認や床下からの薬剤処理が難しくなります。ただし、状況によっては新たに点検口を設けることで、床下へ入れるようにすることも可能です。
床下の高さが足りない
床下の高さが足りないことも、床下へ入れない理由のひとつです。床下でシロアリの点検や駆除を行うには、人が身体を伏せた状態で移動できるだけの空間が必要になります。
床下に空間があっても、人が通れないほど狭ければ通常の方法では作業できません。無理に進入すると身動きを取れなくなる危険もあるため、別の方法で点検や駆除を行う必要があります。
床下がない
住宅の構造によっては、人が入れる床下空間そのものがないこともあります。コンクリートの基礎と床の間に人が入れる空間が設けられていない住宅では、床下へ潜って点検する方法は使えません。
床下空間がない住宅でもシロアリ被害が発生しないとは限らないため、建物の構造に合った方法で点検することが重要です。
一部の床下にだけ入れない
一部の床下にだけ入れない住宅もあります。増築やリフォームによって床下が基礎で区切られていたり、既存部分と増築部分の床下がつながっていなかったりするケースが代表的です。
点検口から床下へ入れても、すべての範囲を確認できるとは限りません。進入できない場所にシロアリ被害が疑われる場合は、別の場所から点検する方法や新たな点検口の設置などを検討する必要があります。
2.シロアリ駆除で床下に入れない家のリスク
床下点検ができないと被害の発見が遅れる可能性がある
床下に入れない住宅は、点検口が設けられていない、増築や改築によって進入経路が塞がれているなど、さまざまな理由があります。住宅の築年数だけで一概に判断することはできず、現在の構造や点検口の位置によって床下へ入れるかどうかが決まります。
床下へ入れるかどうかは、シロアリ被害を確認したり、必要な駆除作業を行ったりするうえで重要です。床下を十分に点検できない状態では、シロアリ被害の発見が遅れ、被害が広がるまで気づけない可能性があります。
シロアリ被害の発見が遅れる
住宅の床下に入れない場合は、シロアリ被害の発見が遅れるおそれがあります。床下の木材や基礎周辺を直接確認できないため、蟻道や木材の食害など、初期段階の異変を見つけにくくなるからです。
特に点検口がなく床下へ入れない住宅では、一般的な床下点検や床下からの薬剤処理が難しくなります。ただし、住宅の構造に応じて点検口を新設したり、床上から処理したりする方法が選択できるケースもあるため、床下へ入れないからといって対策できないわけではありません。
シロアリ被害を長期間見つけられないまま放置すると、土台や柱などの木材まで食害が広がり、修繕範囲が大きくなることがあります。被害が進行するほど修繕費用も増えやすいため、床下へ入れない住宅では、建物の構造に合った方法で早めに点検できる環境を整えることが大切です。
3.シロアリ駆除で床下に入れない場合はどうする?
点検口の設置や外周から処理する方法がある
床下に入れない場合でも、シロアリの点検や駆除がまったくできないわけではありません。住宅の構造や被害状況に合わせて、点検口を新設したり、床下へ入らずに薬剤を使用したりする方法があります。床下に入れないからといって放置せず、建物の構造に適した方法で点検・駆除することが重要です。
点検口を設置する
床下に人が入れる空間があるものの入口がない場合は、点検口を新たに設置する方法があります。点検口から床下へ進入できるようになれば、被害状況を目視で確認し、必要な箇所へ薬剤を処理する一般的なシロアリ対策を行いやすくなります。
ただし、点検口はどこにでも設置できるわけではありません。床下の高さや基礎の配置、床材などを確認したうえで、進入や点検に適した場所を選ぶ必要があります。また、床下空間そのものがない住宅では、この方法は利用できません。
床下に入らずにシロアリ対策を行う
人が床下へ入れない場合でも、住宅の外側や床上などからシロアリへアプローチする方法があります。代表的な方法は次のとおりです。
- ベイト工法
- 基礎の通気口などから薬剤を処理する方法
- 床上から薬剤を処理する方法
ベイト工法は、シロアリが好む餌に薬剤を含ませたベイト剤を建物の周囲などに設置し、シロアリに巣へ持ち帰らせる方法です。床下へ直接入らなくても施工でき、巣全体への効果を狙います。ただし、効果が現れるまで一定の期間が必要で、定期的な確認や管理も欠かせません。
基礎の通気口などから薬剤を処理する方法では、専用の器具を使って床下へ薬剤を届けます。また、必要に応じて床材などに小さな穴を開け、床上から薬剤を注入・処理する方法が選ばれることもあります。どの方法が適しているかは建物の構造やシロアリの種類、被害範囲によって異なるため、専門事業者に現地を確認してもらったうえで判断することが大切です。
4.シロアリ駆除で床下に入れない場合の駆除方法
床上処理やベイト工法といった床下に入らない方法もある
床下に入れない場合でも、住宅の構造や被害状況に応じてシロアリ駆除を行う方法があります。代表的なのが、床上から薬剤を処理する方法とベイト工法です。それぞれ施工方法や効果の現れ方が異なるため、建物の状態に合った方法を選ぶ必要があります。
床上から薬剤を処理する方法
床下へ入れない場合は、室内側から薬剤を処理する方法があります。床材などに小さな穴を開け、専用の器具を使ってシロアリの被害が疑われる木材や周辺へ薬剤を注入する方法です。
床下へ直接入れなくても必要な箇所へ薬剤を届けられる一方、被害範囲によっては複数箇所への処理が必要になります。穴を開ける場所や薬剤の使用量を誤ると床材を傷めるおそれもあるため、施工には専門的な判断が必要です。処理後は開けた穴を補修し、使用する薬剤に応じて換気などの対応も行います。
ベイト工法
ベイト工法は、シロアリが食べる餌に薬剤を含ませたベイト剤を建物の周囲などに設置し、巣全体への効果を狙う方法です。床下へ人が入れない住宅でも施工できる可能性があり、薬剤を床下全体へ散布する方法とは異なる選択肢になります。
ベイト工法は、薬剤散布による処理と比べて効果が現れるまで時間がかかることがあります。設置後もシロアリの活動状況やベイト剤の消費状態を定期的に確認し、必要に応じて交換や補充を行う管理が必要です。
ベイト剤には、シロアリの脱皮などに作用する成分を利用した製品があります。ただし、使用する薬剤や設置方法は製品によって異なるため、人やペットへの安全性を一律に判断することはできません。施工時は製品の注意事項を確認し、子どもやペットが触れにくい方法で適切に管理することが大切です。
5.シロアリ駆除で床下に入れそうにない場合は一度専門事業者に相談しよう
自宅でシロアリの羽アリなどを見つけた場合、目の前にいる個体は掃除機などで回収できます。ただし、見えているシロアリを取り除いても、建物内部の巣や被害まで解消できるわけではありません。市販の殺虫スプレーを使用するとシロアリが別の場所へ移動し、被害範囲の確認が難しくなることもあるため、発生箇所への使用は避けたほうがよいでしょう。
特に床下へ入れない住宅では、被害状況を自分で確認するのが難しいため、シロアリ駆除の専門事業者へ相談することが大切です。床上から薬剤を処理する方法やベイト工法など、床下へ進入せずに対応できる方法もあります。住宅の構造や被害範囲を確認してもらい、適した施工方法を提案してもらうとよいでしょう。
依頼先を選ぶ際は相見積もりを取る
シロアリ駆除の依頼先を検討する際は、複数の専門事業者から相見積もりを取ると、費用や施工内容を比較しやすくなります。1社だけでは提示された金額が妥当なのか判断しにくいため、できれば2〜3社程度から見積もりを取るとよいでしょう。
見積もりでは総額だけでなく、調査費や施工費、使用する薬剤、施工範囲、保証などの内訳を確認します。床下へ入れない住宅では施工方法が通常と異なることもあるため、どの方法で駆除するのか、その方法を選ぶ理由まで説明してもらうことが重要です。
また、問い合わせや現地調査での対応も比較します。費用の安さだけで決めず、住宅の構造や被害状況について分かりやすく説明し、施工内容や保証について納得できる回答をしてくれる専門事業者を選ぶと安心です。