窓ガラスの水滴を防ぐ!冬場に行うべき結露対策について
公開日:2022.2.3 更新日:2024.4.9
冬場や梅雨の季節になると、窓ガラスに水滴が付きやすくなります。「湿っているだけなのだから、特に問題はないのでは」と思われるかもしれません。
しかし、水滴をそのままにしておくと健康被害につながる可能性があります。
今回は、そんな窓ガラスの水滴を防止する方法をご紹介します。
冬場や梅雨の季節になると、窓ガラスに水滴が付きやすくなります。「湿っているだけなのだから、特に問題はないのでは」と思われるかもしれません。
しかし、水滴をそのままにしておくと健康被害につながる可能性があります。
今回は、そんな窓ガラスの水滴を防止する方法をご紹介します。
よくコップに冷たい水を注ぎ少し時間が経つと、水滴ができていることがあります。それと同じ原理です。
大気中には水蒸気を含んでおくのに限度があります。そのことを「飽和水蒸気量」と呼んでいます。飽和水蒸気の量については、温度もしくは湿度が高くなるにつれて、次第に増えてきます。
コップのグラスや窓ガラスは、湿気を多く含んだ空気がすぐに冷えることで、飽和水蒸気量は限度を迎えます。そして大気中に存在することができない水蒸気が水分へと変化して、水滴としてガラスの表面上に出現するようになります。一般的に、窓ガラスは飽和水蒸気量が変化しやすい場所とされています。屋内にこもった暖かい空気と、外部の冷え切った空気のちょうど中間に位置しています。屋内にこもっている空気が外の冷たい空気に触れることによって、水蒸気が水滴となっていくのです。ただ窓ガラスのみならず、天井やドアといった他の場所でも同様の現象は起こります。
窓ガラスに水滴が付かないようにするには、外部との温度差をできるだけなくしていく必要があります。
まず起こりうるのがカビの発生です。カビは温度と湿度が高い場所で発生しやすくなります。さらに室内にホコリがたまっている状況ですと、カビが繁殖するようになります。またそれに伴い、肉眼では確認しづらい胞子が出されることがあります。そして、その胞子を求めてダニが発生し、知らない間にフンが空気中に漂うようになります。
こうした一連の流れは人体に影響を及ぼします。初期の内は少量ですが、次第に身体の中に蓄積されると、アトピーやぜんそくといった症状を引き起こします。
他にも水滴によって建物が腐食しやすくなります。水滴の量が増えていくことで、窓の桟やフローリングといった箇所にまで水気が浸透していきます。木材に水分が浸透していくと、始めにシミに変化します。それをそのままにしておくと他のところにまで浸食が及ぶようになり、建物の土台にも広がることもあります。水滴を放っておくと、建物が壊れる危険性が高まります。
そのため、窓ガラスに付く水滴はなるべく早く対策しておく必要があります。そうすることで、家族の健康や自宅の安全を確保することができます。
ここでは今からでも気軽にできる窓ガラスの水滴対策をご紹介します。
・部屋の窓を開けておく
水滴の防止策として真っ先にやるべきことは、部屋の換気です。窓を開けるだけでもだいぶ違います。冬場は寒くて窓を開けるのが億劫という方もいらっしゃるかもしれません。そんな時は部屋を離れている間だけ窓を開けておきましょう。
・扇風機を回す
湿気は風通しの良くないところで高くなりがちです。そんな時に役に立つアイテムが扇風機です。扇風機を回しておくことで、屋内にこもった空気を外へ逃がしてくれます。まずは押し入れにしまった扇風機を活用してみるといいでしょう。
・ストーブやファンヒーターを止める
暖房機のように熱をもたらす電化製品も要注意です。熱を発生させる際に水蒸気が出されるため、水滴が発生する原因となります。部屋にいない間はストーブやファンヒーターの使用は控えるのが望ましいです。
・窓に段ボールを貼りつける
窓ガラスに段ボールや緩衝材を貼っておくのも有効です。こうした素材は断熱性があり、水滴の発生を抑えてくれます。
・除湿機を使う
ガラスの水滴対策に役に立つアイテムとしておすすめしたいのが除湿機です。まずは窓ガラスに水滴が発生しやすい部屋に配置しておきましょう。屋内の湿度を下げることで水滴が発生しにくい環境にしてくれます。またそれだけではなく、干してある洗濯物も乾きやすくなります。現在では新品でも10,000円代から購入することができます。梅雨の時期や冬場に備えて、まだお持ちでない方は購入されるといいでしょう。
・結露防止シート
先ほども段ボールや緩衝材を紹介しましたが、結論防止シートの方が効果が高いです。一旦貼っておけばそのままにしておいてかまいません。また断熱性が高いため、寒い室内を適切な温度に保つのにも役立ちます。ただし、ペアガラスなど一部の窓ガラスには使用できない場合があります。シートに書いてある注意事項を確認してから使用することが大切です。
・窓ガラス用ワイパーを使う
すでにガラスに水滴が付着している場合は、ワイパーを使って窓を拭いていきます。結露取り用ワイパーは、ホームセンターやオンラインショッピングなどで気軽に購入できます。取り除いた水滴は付属のボトルに流れるため、お手入れも簡単です。
ガラスやサッシを取り換えるだけでも断熱性がだいぶ違います。特に、ペアガラスのような複層ガラスは効果が高いです。複層ガラスは、2枚のガラスに空気を挟んだタイプのものです。気密性がとても高く、水滴の発生を防いでくれます。
水滴が付くたびにいちいち対応していては、時間とお金の浪費につながるだけです。それなりに費用はかかるものの、ガラスだけでもリフォームしておけば、その場で対応に追われる心配はありません。費用相場としては、1830×915ミリ以下の窓ですとガラスのみ交換の場合は5万円~6万円。サッシごと交換する場合は15万円~16万円ほどになります。
もちろん、ガラスを変えるだけでも違います。ただ、確実に効果を実感したいのであればサッシごと取り換えてしまうのがいいでしょう。
ただ、リフォームの代金が気になって実行に移せない方も多いと思います。そんな方のために最近では補助金制度が存在します。自治体によっては窓など自宅をリフォームする際に、補助金ないしは助成金を出してくれるところもあります。申請する時期や金額は自治体ごとに異なりますので、まずはお住まいの自治体のホームページを確認しましょう。