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火災保険で窓ガラスの熱割れは補償される?適用の条件や申請方法を解説

公開日:2024.12.4
火災保険で窓ガラスの熱割れは補償される?適用の条件や申請方法を解説

窓ガラス内の温度差によってひび割れが発生することを「熱割れ」といい、条件によっては火災保険の対象となります。

この記事では、窓ガラスが火災保険の補償対象となる条件と、申請の手順を解説します。

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1.窓ガラスの熱割れは火災保険で対応できる

熱割れは不測かつ突発的な事故として扱われる

ヒビが入った網入りガラスの写真

冬や夏といった気温の変化が大きい時期に多く見られる窓ガラスの「熱割れ」
加熱されると膨張し、冷やされると収縮するといったガラスの性質に起因していて、窓ガラスの一面の中で温度差が生まれることで起こります。

よくあるケースとして、冬の夜の間に冷え切った窓ガラスに、朝日の直射日光があたることでヒビ割れが発生します。
太陽の陽が当たっている部分は熱を吸収して高温になりガラスが膨張するのに対し、日光の当たっていない部分には温度の影響による膨張は発生しません。この温度差によって中央部分と端の部分が引っ張り合い、その結果、窓ガラスにひび割れが発生してします。

ちなみに熱割れによって割れたケースだと、ガラスの縁から内側に向けて線が伸びるような割れ方になります。
関連記事:これって熱割れ?窓ガラスの熱割れの見分け方を解説!

そんな熱割れは火災保険による補償の対象になるのが一般的です。
ほとんどの火災保険の基本補償において、不測かつ突発的な事故によって発生した損害については補償対象として設定されています。そして、窓ガラスの熱割れは不測かつ突発的な事故として判断されるケースが多いです。

もし、自宅で窓ガラスの熱割れが発生した場合は、保険会社へ連絡してみることをおすすめします。

2.窓ガラスの修理費用によっては保険金が下りない可能性がある

申請前に保険の免責金額を確認する

計算機の上にCOSTと書かれたブロックが乗っている画像

窓ガラスの熱割れが発生したときには多くの場合火災保険の補償対象になりますが、修理にかかる費用が免責金額より安い場合は保険が下りない点に注意が必要です。
免責金額とは保険会社が責任を負わない金額の範囲を指しており、この範囲内は自己負担になります。

例えば、免責金額が1万円の保険のときには、修理費用が1万円を超えていないと保険金が下りません。修理費用が5万円のケースにおいては、免責金額の1万円を自己負担する必要があり、保険金としては4万円を受け取れる扱いになります。

また、熱割れが複数の窓ガラスに同時に発生したときには、窓ガラス1枚に対して1つの事故としてカウントされます。
免責金額は1つの事故に対するものであり、仮に3枚が割れていて、免責金額が1万円の保険の場合は自己負担額が3万円になる点に注意してください。窓ガラス3枚の修理費用が5万円のケースにおいては、3枚分の免責金額である3万円が自己負担となり、受け取れる保険金は2万円です。

免責金額については保険の契約書に記載されており、確認してみましょう。
なお、自然災害が多発している影響などにより、2022年10月に多くの火災保険において保険料などが見直されました。これに伴い、免責金額が変更になっている可能性がありますので、現状の保険内容を確認してください。

3.窓ガラスの熱割れを発見したときの対処法

窓ガラスが割れたら被害状況を確認する

スマホをかまえて写真を撮ろうとしている画像

窓ガラスが割れているのに気が付いたときは保険適用の有無に関わらず、落ち着いて被害の状況を確認し、修理する前の窓ガラスの状況などを写真に残してください。

保険申請するときには、被害の証拠として被害状況の記録が必要になります。保険会社は提出された証拠をもとに、保険金の支払いを判断します。
窓ガラスが割れた原因が、熱割れ以外にも強風などの自然災害による可能性もあるため、天候の様子についても記録しておくと安心です。
念のため、屋外や家屋の外観などの写真も撮影しておくとよいでしょう。

また、保険申請に必要な記録を整える作業と並行して、修繕の対応も行いましょう。
ひびが入った窓ガラスは、少しの衝撃で割れてしまう可能性があります。被害を最小限に食い止めるためにも、ガラス店や工務店などに速やかに修理を依頼しましょう。

4.熱割れで窓ガラスが割れた時の火災保険申請の手順

信用できる修理業者に相談するのがポイント

保険のイメージ画像

火災保険を申請する手順としては、まずは前項でご紹介したように被害状況を記録します。

そのあと、保険会社に相談をします。保険会社に相談する前に窓ガラスの修理や交換を行ってしまうと保険金が支払われない可能性があるので注意してください。

保険会社からの説明にしたがって、必要書類を用意します。書類を揃えて保険会社に提出すると、保険会社が被害を評価して保険金の支払いを判断します。

また、保険申請には修理に関する見積もり書が必要になります。保険会社への連絡と同時に、ガラス修理事業者に見積もり書の作成も依頼してください。
依頼したにも関わらず、数日経っても多忙を理由に修理してくれない業者や見積もり書の作成に協力してもらえないケースもあります。ガラス店や工務店には保険を利用する点を説明し、信頼できる業者に依頼するのが重要なポイントになります。見積もり書を提出しないと、保険申請に支障が生じる点に注意してください。

保険申請には、保険証書給付金請求書事故状況説明書損害明細書修繕見積書が必要になります。すべて準備できたら、保険会社に提出しましょう。
なお、一般的に保険申請から30日以内に保険金が振り込まれます。

5.熱割れで窓ガラスが割れたときの修理費用相場

火災保険を適用してお得にガラスを交換しよう

計算機をもって首をかしげる女性の写真

窓ガラスの修理代金はガラスの種類やサイズによって大きく異なります。

一般的な窓ガラスは透明でなめらかな表面が特徴のフロート板ガラスで、厚さが3~6ミリメートルのものを用いているでしょう。
フロート板ガラスの相場は、90×90センチメートルで約10,000~19,000円、90×180センチメートルでは約20,000~32,000円です。
ガラスのなかにワイヤーが入っている網入りガラスになると、フロート板ガラスに比べて2倍近くの価格になります。
厚さが3~6ミリメートルのもので、90×90センチメートルは約20,000~32,000円、90×180センチメートルでは約38,000~48,000円がかかるでしょう。

なお、窓ガラスの位置が高い場合、足場を組んだりクレーン車を使用したりといった高所作業が必要になり、別途費用が加算されるのが一般的です。

窓ガラスは速やかに修繕する必要があり判断が難しくなりますが、費用を抑えるうえでは相見積もりや平日に作業を実施してもらうと効果が見込めます。

熱割れによって割れた窓ガラスの修繕は、できるだけ費用を抑えるようにするとともに、自己負担を軽減するうえで火災保険の適用を検討するとよいでしょう。

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