新築住宅の結露は要注意!結露の原因や影響、対策方法を解説
公開日:2024.1.16 更新日:2024.4.22
新築で家を建てたところ、家の結露が気になってしまうことは少なくありません。結露は、そのまま放置しておくと家を傷めてしまう恐れがあり、注意が必要です。
この記事では、新築住宅で結露が発生する原因や、結露が新築の家に与える影響とその対策について解説していきます。
新築で家を建てたところ、家の結露が気になってしまうことは少なくありません。結露は、そのまま放置しておくと家を傷めてしまう恐れがあり、注意が必要です。
この記事では、新築住宅で結露が発生する原因や、結露が新築の家に与える影響とその対策について解説していきます。
新築住宅で結露が発生する原因にはいくつかの要因があります。結露の原因が特定できれば対処がしやすいうえに、防止策を講じやすくなります。
ここでは、新築住宅で結露が発生する原因について詳しく解説するので、チェックしてみてください。
・換気不足
新築住宅は断熱性能が高いことが多いですが、その結果室内の湿気が外部に逃げにくくなります。そのため、十分な換気が行われていない場合、湿気が室内に留まり結露を引き起こすことがあります。
窓周辺の空気を入れ替えると、結露防止につながります。寒い時期は窓を開けたくないのはわかりますが、少しでよいので定期的に窓を開けておきましょう。
・部屋の湿度が高い
部屋の湿度が高い状態も、結露の原因になります。
特に洗濯物を部屋干しする機会が多くなる冬や梅雨の時期は、濡れた洗濯物によって部屋の湿度が高くなりやすいです。部屋干しをしている場合は、除湿機を利用しましょう。
また、加湿器をつけている状態も結露につながるため、十分な換気に注意してください。
・温度差
室外と室内の温度差が大きい場合、窓ガラスや外壁などの表面温度が下がり、それが結露を引き起こすことがあります。特に冬の時期は要注意です。
・部屋の通気性が悪い
新築住宅は密閉性が高いため、内部の空気が滞留しやすく、それによって湿度が高まり、結露の発生につながることがあります。
換気システムを活用して湿気対策を行いましょう。
新築住宅の結露を放置していると、さまざまな被害が起こります。ここでは、結露を放置すると起こる被害について解説するので、覚えておいてください。
・カビやダニが繁殖する
結露による湿った環境はカビやダニの繁殖に適しています。カビやダニの死骸やふんは、アレルギー反応を引き起こす原因になり得ます。
また、カビが発生すると、不快な臭いが生じるだけでなく、家具が傷んだり壁紙にシミができたりします。見た目も悪くなるため、結露によるカビやダニの発生には注意が必要です。
・住宅の耐久性や性能に悪影響が出る
結露による湿気が壁や床材に浸透すると、木材の腐食や塗装の剥がれ、建材の劣化を引き起こすリスクがあります。
結露は、石膏ボードや床下など、日常生活では目に付かない場所にも発生します。石膏ボードや床下などに湿気が溜まると、天井や壁などの建材にカビが発生したり、腐食したりする可能性があります。
そのため、気がつかないうちに壁が内側から腐っているかもしれません。建材が腐ると耐久性が下がるため、住宅の価値が下がります。
また、 結露によって断熱材が湿ってしまうと、その断熱性能が低下する恐れがあります。
そのほか、結露によって木材が湿っていき、シロアリが寄ってくる可能性もあります。シロアリは住宅の建材に悪影響を及ぼすため、無視はできません。
ここでは、結露が発生しにくい住宅を紹介していくので、結露対策の参考にしてみてください。以下のような対策が講じられている住宅では、結露が発生しにくいとされています。
・断熱性能が高い
断熱材を十分に使用し、壁や屋根、床などの断熱性能が高められていると、室内と室外の温度差を小さく保てるため、結露発生のリスクが低いです。
・気密性が高い
家をしっかりと密閉して気密性を高めることで、外気の侵入を防ぎ、室内温度を一定に保つことができます。
樹脂製サッシや片開の玄関ドア、FIX窓が採用されていたり、壁や屋根に気密シートが施工されたりしている家は気密性が高いです。
ただし、あまりにも密閉しすぎると湿気もこもってしまうので、バランスが大事です。
・24時間換気システムが作動している
換気が行われていない状態は、結露のもとになります。そのため、換気システムが作動している住宅は空気が入れ替わっているため、結露の発生を防止できます。
特に気密性が高い住宅は、24時間換気システムを使って空気を入れ替えなくてはいけません。
・窓にも断熱対策行われている
窓は家の中でもとくに結露が発生しやすい部分です。二重窓やトリプルガラスなどの高断熱性能の窓を使用し、窓周辺の断熱処理を行うことが重要です。
高断熱性能の窓が採用されている住宅は、外気との気温差が生じにくいため、結露の防止につながります。
もし新築住宅で結露が生じてしまった場合は、すぐに対策をしないと建材などに被害が生じます。
ここでは、結露が生じてしまった場合の対策方法を紹介するので、参考にしてみてください。主に以下のような対策が有効だとされています。
・換気の改善
定期的に窓を開けて換気することで、湿気を外に逃がし、結露を減少させることができます。特に、料理や洗濯、入浴後など湿度が高くなる活動の後は、積極的に換気を行いましょう。
寒い時期に窓を開けると苦痛に感じるものですが、短時間でよいので換気をおこないましょう。
どうしても寒さが厳しい場合は、24時間換気システムを導入するのがおすすめです。24時間換気システムは、窓を閉めていても換気をおこない、湿気を逃がしてくれます。
・除湿器の使用
室内の湿度が高い場合は、除湿器を使用して湿度をコントロールすることが効果的です。
さらに連続除湿が可能な連続排水機能の付いた除湿機を使うと、結露対策の効果を高められるためおすすめです。連続排水は除湿機の水を捨てる作業がいらないため、効率が上がります。
・暖房器具のも直し
寒い季節は暖房をつけるものですが、結露が発生しにくい家では水蒸気が出ない暖房器具が使用されていることが多いです。逆に、水蒸気が出る暖房器具を使うと、結露のもとになってしまいます。
水蒸気が出る暖房器具は、ファンヒーターや石油ストーブなどです。それらを使っている場合は、パネルヒーターなど水蒸気が出ない暖房器具に変えるだけでも、結露対策につながります。
・室温の調整
冬場は室内の温度を適度に保ち、窓ガラスや壁の表面温度が下がりすぎないようにすることで結露を抑えることができます。暖房を適切に利用し、温度差を小さく保つことが重要です。
・断熱・気密性の改善
室内外の温度差が高いと結露が発生しやすくなるため、窓やドアの隙間をふさぐ、二重窓にするなどして断熱性や気密性を向上させて、できる限り温度差をなくしましょう。
窓枠には樹脂サッシ、窓ガラスにはトリプルガラスを採用すると非常に有効です。窓ガラスやサッシを変えられない場合は、カーテンを閉めるだけでも断熱性が高まるためおすすめです。
・空気循環の促進
空気が一定の場所にとどまり続ける状態は結露に直結します。そのため室内の空気が滞らないよう、サーキュレーターを使用するなどして空気の循環を促進させるとよいでしょう。
・湿度吸収材の利用
結露が発生しやすい場所に湿度吸収材を置くことで、一時的に湿度を下げることができます。
・植物の配置を見直す
室内の植物は湿度を上げることがありますので、配置を見直すことも一つの方法です。
・専門家への相談
これらの対策を試しても結露が改善されない場合は、建築の専門家に相談し、根本的な原因の解決を図ることが重要です。
■結露対策のやりすぎに注意
たしかに、部屋の湿気を逃がせば結露対策になります。だからといって除湿を過剰におこなうと、のどや皮膚が乾燥して健康に被害が生じるケースが考えられます。
除湿はほどほどにして、部屋が乾燥していると感じたら加湿器を導入しましょう。
新築住宅でも結露に悩まされている場合、リフォームを検討するのは有効な選択肢です。
新築住宅の結露問題に対処するためのリフォーム方法としては、以下のようなものが考えられます:
・換気システムの改善
24時間換気システムや熱交換型換気システムの導入、換気口の追加などで室内の湿気を効果的に排出することができます。
・断熱材の追加や改善
断熱材の追加や交換を行うことで、冷たい外壁と温かい室内の間の温度差を減らすことができます。
・窓の改善
二重窓や内窓など、断熱性の高い窓への交換することで、窓の気密性が向上し、結露を減少させることができます。
・建材の見直し
湿度調整可能な建材へ交換することで結露を防ぐことにつながります。
ただし、リフォームを実施する前には、問題の原因を正確に特定し、最適な対策を講じるために建築専門家の意見を聞くことをおすすめします。
また、新築住宅の場合、保証や保険が適用される可能性もありますので、建築会社や保証会社にも相談してみてください。
■工事費用を安く済ませるなら相見積もりをおこなう
結露対策のリフォーム費用の相場は、実施する工事の内容や規模、使用する材料、住宅の状況、地域によって大きく異なりますが、数万円から数百万円程度の費用を覚悟しなければいけません。
工事費用を少しでも安く済ませたいのであれば、相見積もりを取りましょう。複数の業者に見積もりを取ると相場がわかるうえに、業者ごとの対応の違いもわかります。