ドローンを使った屋根の点検を徹底解説!メリット・デメリットや注意点をご紹介
公開日:2023.4.20 更新日:2024.4.19
最近、屋根の点検にドローンを用いる業者が増えているのをご存知ですか?
実は屋根のドローン点検は、安全性の高さや費用面など様々な利点があるのです。
この記事では、ドローンを使った屋根の点検について、メリット・デメリットや気をつけるべきポイントなどを詳しくご紹介します。
最近、屋根の点検にドローンを用いる業者が増えているのをご存知ですか?
実は屋根のドローン点検は、安全性の高さや費用面など様々な利点があるのです。
この記事では、ドローンを使った屋根の点検について、メリット・デメリットや気をつけるべきポイントなどを詳しくご紹介します。
近年、屋根の点検にドローンを用いる業者が増えてきました。
屋根上にドローンを飛行させ、カメラで撮影することによって点検を行うのですが、「実際に目で見ていないのに、一体何が分かるの?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
実際、ドローンを使うことで屋根の劣化や破損の状況を細かく知ることが可能です。
具体的には、以下のようなものを確認できます。
・屋根材表面の劣化
・屋根瓦のひび割れ、スレート材の破損状況
・棟瓦や棟板金の状態
・露出した下地の状態
このように、ドローンを使うと高所で作業することなく屋根の状況を詳細に把握できるのです。
また、ドローン撮影でわかるのは、屋根の状況だけではありません。
屋根全体の面積も計算できるため、正確な見積もりを導き出すことができます。
実際のところ、屋根の面積がはっきりと分からない場合、多めに見積もる業者も少なくありません。
ドローンで正確な面積を計算できた場合、余計にお金を払う必要もなくなるのです。
一方で、屋根のガタつきや露出していない下地など、実際に触ってみないとわからないようなものはドローンでの点検では判断ができません。
目視検査に比べれば正確性には劣りますが、手軽で安全に屋根点検ができるという特徴があるため、近年ドローンでの点検を行うケースが増えてきているのです。
ドローンで点検を行うメリットは、以下の通りです。
・点検が短時間で済む
ドローンを使うと、空中から一気に短時間で撮影することができます。
また、高い屋根でも足場を組む必要がないなど、事前準備も短縮できます。
・細かい部分まで点検できる
ドローンでは、建物に接近して細かい部分まで撮影することも可能です。
また、高性能カメラが搭載されている場合には、かなり詳細に映し出すことができるでしょう。
最近では、赤外線カメラによって屋根材の蓄熱状態を確認することもできるようになるなど、ドローンならではの点検作業が行われています。
・点検作業の際に屋根が傷んでしまうリスクがない
屋根の上を歩く必要がないため、点検作業の際に屋根を傷めてしまうリスクがありません。
・安全に点検できる
ドローンを使った点検であれば、作業員が屋根に上る必要はありません。
操縦ミスで怪我をする可能性もほとんどないため、安全性が高いというメリットもあります。
・高い建物でも点検しやすい
作業員による点検が困難な高い建物、また複雑な形状をしている場合でも、ドローンを使えば上空から簡単に点検作業ができます。
・依頼者も屋根の状態を一緒に確認できる
ドローンが撮影した映像は、タブレットに映し出されます。
作業員だけではなく依頼者も一緒に確認することができるため、イメージしやすく修理の話し合いがスムーズに進むことでしょう。
このようにたくさんのメリットがあるドローンでの屋根点検ですが、デメリットもあります。
・騒音が気になる
・天候次第で飛べない可能性がある
・触って点検しないと分からない部分には気づけない
・被害箇所を見つけてもドローンでは応急処置が不可能
このように、ドローンを使うことのデメリットもあります。
まずはメリット・デメリットの両方を踏まえた上で、屋根の状態や希望に応じて選択するのがおすすめです。
ドローンで屋根点検を行うには、以下のような費用がかかります。
・ドローンの機体代(レンタル含む)
・ドローンを飛ばすための資格の年会費
・ドローンを使用するための確認費用
・技術料や人件費など、職人さんにかかる費用
このように、ドローンをたった一回飛ばすだけでも、機体の費用はもちろん、費用や維持費など様々な費用が必要です。
これらを合計した金額がドローンを使った屋根点検の費用となりますが、相場は大体5,000~30,000円ほどとなっています。
かなり大きく開きがありますが、これは業者によって使う機種や撮影・調査の内容が変わるためです。
そこまで高性能でないものや、撮影が短く簡単に済む場合だと費用が抑えられる傾向にあります。
一方、性能の良いドローンでじっくり時間をかけて点検した場合には、費用も高くなります。
そのため、依頼する業者がどこまで調査してくれるのか、どのようなサービス内容なのかを事前に把握することが必要です。
また、火災保険が適用になる場合、ドローンの点検費用も無料になることもあります。
ドローンによる屋根点検を検討している場合には、まずは業者と事前によく相談することをおすすめします。
ドローンで屋根点検を行う際、注意したいポイントはいくつかあります。
基本的には点検を行う業者が確認しますが、近隣への影響もあるため依頼する側も注意点をしっかりと押さえておきましょう。
・建物の周りや飛行ルートを確認する
ドローンを飛ばす前には、建物の周囲を良く確認して飛行ルートを決めます。
具体的には、建物の高さがどれくらいか、テレビアンテナのワイヤーといった障害物がないかなどです。
これらを踏まえた上で、離陸・着陸地点、飛行ルートや緊急時の着陸場所を決めることになります。
また、重点的に見てほしい所があれば、飛行ルートに影響するため事前に伝えておくことも重要です。
飛行ルートの確認を怠ってしまうと、ドローンが目的の位置まで飛べなかったり、引っかかったりしてスムーズに飛行ができません。
ドローンが落下してしまうと大変危険ですので、万が一に備えてしっかりと確認しておくことが大切です。
・国交省に申請が必要な場合もある
空港の近くや人口密集地、その他行政が指定したエリアでは、飛行申請が必要な場合もあります。
指定エリアに該当していた場合、2週間前までに申請する必要があります。
・天気によっては飛行できないこともある
ドローンによる屋根点検は、天気に左右されることも珍しくありません。
強風やひどい雨といった悪天候の場合は飛行できないケースもあることを覚えておきましょう。
ドローンを扱う会社と連携している場合、無料もしくは安い料金で点検をしてくれる場合もあります。
ですが、近年ドローンでの屋根点検を謳った悪徳業者が増えてきているのです。
次のようなケースは、悪徳業者の可能性が高いため注意しましょう。
・依頼していないのに強引にドローンを飛ばして調査料を請求しようとする
いわゆる「押し売り」と呼ばれる行為を行う業者も存在します。
「お宅の屋根を点検したところ修繕が必要な場所が見つかりました。今すぐ修繕しないと雨漏りします。」などと言って不安をあおり、強引に修繕をすすめてくるのです。
修繕を依頼したとしても満足に対応してくれず、泣き寝入りとなってしまうケースも少なくありません。
別の業者にも問い合わせてみるなど、すぐに契約しないように注意が必要です。
・「火災保険を利用すればタダ」と言って後から相場を大きく超えた料金を請求してくる
火災保険で屋根の修繕費用をまかなえるケースは確かにあります。
しかし、経年劣化など明らかに保険の対象でないにもかかわらず、「火災保険を利用すれば自己負担がありません」などと修繕をすすめてくる業者には、注意が必要です。
業者の言葉だけでは判断せず、自分でもしっかりと調べて契約するようにしましょう。