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瓦屋根の凍て割れとは?原因や防ぐ方法についても解説

公開日:2025.1.8
瓦屋根の凍て割れとは?原因や防ぐ方法についても解説

寒冷地の住宅でよく見られる「凍て割れ」という現象をご存知でしょうか。瓦が割れてしまうこの現象は、放置すると雨漏りなどの深刻な問題を引き起こす可能性があります。

この記事では、瓦屋根の凍て割れの原因や発生を防ぐ方法について詳しく解説します。

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1.凍て割れとは?

瓦が「凍る」と「溶ける」を繰り返して割れる現象

雪の積もった瓦屋根の写真

凍て割れ(いてわれ)とは、瓦に含まれた水分が気温の低下によって凍結し、その後溶けるという過程を繰り返すことで、瓦の内部構造が体積変化に耐えられなくなり、ひび割れや表面の剥がれなどが発生する現象です。

この現象は寒冷地や降雪地域に限られると思われがちですが、瓦に含まれるごく少量の水分でも凍結が起こるため、地域に関係なく発生する可能性があります。

凍て割れが発生しやすいかどうかは「日照時間」が関係していて、日の光が当たりにくい日陰部分にある瓦は雨が降った後でも表面が乾きにくく、瓦が水分を含みやすくなっています。
また、昔ながらの瓦はもちろん、近年主流である「スレート瓦」でも凍て割れは発生するので注意しましょう。

このように凍て割れは、条件が揃えばどこでも発生する現象であり、屋根の建材として瓦やスレート瓦を使っている家ではいつ起きてもおかしくないと言っても過言ではありません。

凍て割れを起こした瓦を放置すると劣化がますます進行してしまうため、発見した場合は早めに対処することをおすすめします。

2.凍て割れを防ぐ方法

屋根の補修をしたり、凍て割れに強い屋根材に変更したりする

金属屋根の写真

どこでも起こる可能性がある凍て割れですが、防ぐ方法はないでしょうか。

凍て割れは瓦に含まれる水分が原因で起こるので、なるべく水分を含ませないようにする対策が有効といえます。
建ってから年数が経った家の屋根瓦に防水補修を行えば、水分を染み込ませないようにする=凍て割れを起こしにくくできるでしょう。

また、凍て割れに強い屋根材へ変更するのも有効な手段の一つです。
粘土やセメントなど土を原料として作られている建築資材は、どんなものであっても水分を含んでいます。水分を含んだものから作られている以上、瓦に水分が残ってしまうのは避けられません。
どうしても凍て割れを避けたいなら、水分を含んでいない「金属製の屋根材」を選ぶのがオススメです。
現代の金属製屋根材の主流はガルバリウム鋼板ですが、立地条件によってはチタンやアルミ、ステンレスなどを用いるケースもあります。実際に降雪地帯で使われる屋根材は、金属製のものも増えているようです。

それでも屋根にはどうしても瓦を使いたいという方には、「吸水率の低い瓦」を選ぶという方法もありますよ。
例えば、島根県の石見地域で作られている石州瓦は、一般的な屋根瓦と比べて焼きの温度が高く、吸水率が低い「磁器」に近い性質を持っているため、凍て割れにも強いです。

3.凍て割れが起きてしまった場合の対処法

屋根全体の葺き替えが必要になることも

業者による屋根葺き替え作業の模様

実際に屋根瓦へ凍て割れが起きてしまった場合、どういった対処法があるでしょうか。

瓦が割れると聞くとハンマーで叩いたようにバラバラに砕けた感じがイメージできますが、凍て割れの場合は独特で、瓦の端の部分からボロボロと剥がれるように砕けていくようになっています。

また、1枚の瓦で凍て割れが出てしまうと、他の瓦でも既に凍て割れが発生していることが多く、部分的に補修したり、数枚だけ瓦を差し替えたりするだけでは対応しきれないケースも多いです。
そのため、部分的もしくは屋根全体の葺き替えが必要となります。

部分的な葺き替えであれば、まずは特に凍て割れがひどい箇所の瓦を取り除いて、下地の状態を見て下葺きを補修したあと、新しい瓦へと交換します。

築年数が経った家で凍て割れが発生したら、瓦だけでなく、下葺きもそれなりに劣化が進んでいる可能性が高いです。
部分的な葺き替えを何度もするより、屋根全体の葺き替えをまとめて行ったほうが工事費用を節約できるでしょう。

再度凍て割れが発生することを考慮して、屋根全体の葺き替えするときは、金属製の屋根材へ葺き替えることも検討してみてください。
瓦屋根が似合う和風住宅にも違和感のない金属製の屋根材もたくさんありますよ。

4.凍て割れに関するリフォームはプロに依頼しよう

見積もりが正確か確認しよう

見積もり書のイメージ画像

凍て割れが発生してしまったら、部分的もしくは屋根全体のリフォームを検討しましょう。屋根のリフォームは個人レベルで行える作業ではありませんので、プロに依頼するのが確実です。

屋根のリフォームをプロに依頼しようとしたら、当然気になるのは「工事費用はどれぐらいかかるのか」と「どのリフォーム業者がいいのか」ですよね。
屋根のリフォームは高額ですし、そう何度も行うものでもないため、リフォーム業者選びに失敗したくない気持ちは当然です。

リフォーム業者選びに失敗しない重要なポイントとして「屋根のリフォームを1社の見積もりだけで決めないこと」があります。
つまり屋根のリフォームを検討するときは、複数の業者から見積もりを取るのがオススメです。

特に、リフォーム工事の内容を示している明細が「工事一式」になっていないかをチェックしておきましょう。
本来、屋根のリフォーム工事はいくつも工程があり、工程ごとに必要となる部材も変わってきます。工程や部材はそれぞれ金額が違うので、本来なら見積もり金額の内訳も記載するのが当然です。
見積もり金額の内訳も記載せず「工事一式」とだけ記載している業者は、本来ならもっと安いはずなのに、こっそり金額を上乗せしているのでは?と疑われてもしょうがないですよね。

屋根のリフォーム業者を選ぶ際は相見積もりを取り、内訳が記載されているかをチェックしたうえで比較検討するようにしましょう。

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