天井が結露する原因と対策法とは?自分でできる方法からリフォームまでを解説
公開日:2025.1.16
寒い季節に天井が濡れているのに気づいたことはありませんか?雨漏りをしていないのにこのような症状が現れた場合は、天井に結露が発生しているかもしれません。
この記事では、天井に結露が発生する仕組みから、すぐにできる対策や業者に依頼する対策方法まで紹介します。
寒い季節に天井が濡れているのに気づいたことはありませんか?雨漏りをしていないのにこのような症状が現れた場合は、天井に結露が発生しているかもしれません。
この記事では、天井に結露が発生する仕組みから、すぐにできる対策や業者に依頼する対策方法まで紹介します。
天井に結露が発生する原因は、部屋の外側と内側の温度差です。空気中の水蒸気が冷えることで、天井に結露が出てきます。
冬の寒い日に窓ガラスが曇るのも、暖かい部屋と冷たい外気の温度差によるものです。暖かい空気に含まれていた水分が冷たい天井に触れると、急激に冷えてしまい、水滴となって現れます。
結露は、窓ガラスやお風呂場近くの洗面所の鏡、エアコンなど、温度差が大きい場所でよく見られます。天井に結露が発生する場合は、以下の原因が考えられるでしょう。
・断熱材の不足
天井部分の断熱材が不足している場合、外部の温度が天井裏に伝わりやすくなり、天井が冷えやすくなってしまいます。
天井裏の配管や配線によって、部分的に断熱材が入っていなかったり、断熱材が足りていなかったりすることが原因です。
・換気不足
部屋の換気が不十分な場合、空気中の湿度が高くなってしまうため、天井付近の温度が少し低くなるだけでも結露が発生しやすくなるため注意してください。
特に、キッチンや浴室など、水蒸気が多く発生する場所では、空気の入れ替えをこまめに行うようにしましょう。
結露はカビの発生や建物の寿命を縮める原因にもつながるため、適切な対策を行うことが大切です。結露を防ぐためには、外部と内部の温度差を少なくするように心がけましょう。
天井に結露が発生しているかどうか、気になる方も多いでしょう。天井の一部が濡れていても、必ずしも結露とは限りません。
天井に結露が発生しているかを見分ける方法として、以下の3つを確認してみましょう。
・寒い季節かどうか
一般的に、結露は外部と内部の気温差が大きくなる寒い季節に発生しやすいものです。暖房で暖められた空気が冷たい天井や壁に触れると急激に温度が下がり、空気中に含まれていた水分が水滴になります。
特に、湿度の高い場所では結露が発生しやすいため、加湿器の使用や換気などに注意してみましょう。
・天井が全体的に濡れているか
天井が濡れていれば、雨漏りの可能性も考えられます。結露と雨漏りを見分けるためには、水滴が付いている場所や範囲に注目してみましょう。雨漏りしている場合は、天井の一部や壁の隅だけなど、一部の場所に限定して結露が発生している場合が多いです。
一方、天井全体・壁・窓ガラスなど、広範囲にわたって水滴が発生している場合には結露が考えられます。
・急な変化があるか
天井に水滴が付き、水に濡れたようなシミが広範囲に広がるといった急激な変化が見られる場合は、雨漏りの可能性が高いでしょう。
結露であれば、突然シミが広がるなどの変化ではなく、気がついたら天井に水滴が付いていることや壁紙の一部が黒くなってきたなど、ゆっくりとした変化として現れます。
雨漏りか結露か見分けられない場合には、プロの業者に点検してもらいましょう。
結露対策は、建物や季節によって最適な方法が違います。建物の種類や季節を問わず、すぐにできる対策として以下の2つを試してみましょう。
・空気の循環
空気を循環させると、暖かい空気が冷たい天井や壁に接触する時間を短くできます。暖かい空気が冷えにくくなり、結露の発生を防げるでしょう。
また、空気を循環させると部屋の温度ムラを防げるため、換気扇やサーキュレーターを使用して空気を循環させるのもおすすめです。
・湿度を下げる
空気中の湿度が低ければ、温度が冷やされても水滴が付くことはありません。
除湿機を使用すれば空気中の湿度が下がり、結露が発生しにくくなります。除湿機の設置が難しければ、除湿剤の使用もおすすめです。
結露を放置すると、カビの発生や建物がボロボロになる恐れもあります。天井の結露を防ぐために、早めに対策しましょう。
なお、これらの対策を行っても結露が改善しない場合には、他の原因が考えられます。結露が改善しない場合には、専門業者に点検してもらったり対策を考えてもらったりしましょう。
天井の結露対策として、換気棟(かんきむね)の設置も良いでしょう。換気棟とは、屋根の一部に棟の機能を持たせて、湿気や熱気を外部に排出する設備のことです。
換気棟を設置することで、以下のようなメリットが生じます。
・結露防止効果
暖房などで暖められた空気は、天井を通って断熱材の中に入ります。断熱材を通り抜ける際に、外部に近くなるにつれて空気が冷やされ、空気が水分を抱えきれなくなり水滴が付きます。
換気棟を設置すれば、湿気がスムーズに排出されるようになり、結露の発生を抑えられるでしょう。
・夏の暑さにも効果的
夏の暑い時期の屋根裏は、どのような屋根材を使っていても高温になります。屋根裏には熱気がこもるため、エアコンの効きが悪くなる原因の一つといわれています。換気棟を設置すると、高温になった熱気を排出できるようになり、屋根裏温度の上昇を抑えてくれるでしょう。
また、エアコンの効きが良くなったり、快適な室内空間や電気代を抑えたりする効果もあります。
・ランニングコストを抑えられる
換気棟は、暖かい空気が上昇する自然現象を利用するため、電気代がかかりません。また、維持費は一般的な棟板金と大差ないため、換気棟の設置を検討してみるのもおすすめです。
換気棟を設置すると、結露防止や夏の暑さ対策にも効果を発揮してくれます。ぜひ導入を検討してみてください。
天井の結露対策を徹底的に行う場合には、専門業者へ依頼するのがおすすめです。その際には、以下のポイントを参考にしてください。
・相見積もりを取る
リフォームにかかる相場を知るためにも、複数社から見積もりを取り比較してみることが大切です。
その際に、内訳が曖昧な場合や、リフォーム費用として一括りに記載されている場合には注意しましょう。説明を受けて、納得できる業者に依頼しましょう。
・リフォームパックを利用する
業者によっては、住宅全体のリフォームや壁紙の張り替えと天井のリフォームをセットにしていることがあります。
初期費用はかかりますが、快適な住環境と建物の寿命が延びるため、一石二鳥といえます。
・火災保険が利用できないか問い合わせる
火災保険は住宅のリフォームには適用されません。しかし、風災・雹災・台風など、自然災害により影響を受けた場合には火災保険が支払われるケースもあります。
特に、自然災害後に結露がひどければ保険の対象となるケースもあるため、気になる場合には早めに相談しましょう。
天井の結露が気になる場合には、複数の業者から見積もりを取り、比較検討してから依頼してください。