シロアリ駆除に殺虫剤はだめ?使用時の注意点や駆除費用について
公開日:2023.5.19 更新日:2024.4.19
自宅でシロアリを見かけたらすぐに殺虫剤で退治したいと思うかもしれませんが、シロアリの駆除に殺虫剤を使用する上で注意しなければならないことがあります。間違って使うと被害を悪化させることも。
今回はシロアリ駆除に殺虫剤がだめと言われる理由や、駆除方法、業者の費用を解説していきます。
自宅でシロアリを見かけたらすぐに殺虫剤で退治したいと思うかもしれませんが、シロアリの駆除に殺虫剤を使用する上で注意しなければならないことがあります。間違って使うと被害を悪化させることも。
今回はシロアリ駆除に殺虫剤がだめと言われる理由や、駆除方法、業者の費用を解説していきます。
害虫の駆除アイテムとしてメジャーな殺虫剤。
シロアリの駆除方法としても殺虫剤がおすすめされることがあります。
確かに殺虫剤に効果がないわけではありませんが、使用状況によってはむしろ逆効果になることがあります。
シロアリ駆除に殺虫剤がだめな理由は次の通り。
・忌避効果のある殺虫剤は被害を拡大させる可能性がある
市販されている殺虫剤の中には忌避効果が含まれているものもあります。
この効果は一見良さそうにも思えますが、生き残ったシロアリが他の場所に逃げてしまう可能性があります。
家から逃げていけばそれでいいのですが、家の別の場所を食害して被害の拡大を招くことも考えられます。
そうなると、今まで以上にシロアリ駆除が難しくなります。
ちなみに市販されている殺虫剤の忌避効果はおよそ1週間であり、それを過ぎるとまた元の場所に戻ってくることも考えられます。
・殺虫剤での完全駆除は難しい
シロアリは数千〜数万匹単位で生活するコロニーを形成して生活しています。
そのため、目撃した数匹を殺虫剤で退治したとしても、巣には多くの仲間が残っています。
また、市販の殺虫剤を使ってコロニーが形成されている箇所の駆除を行ったとしても、殺虫剤が巣の奥にまで届かない場合もあります。
こういったことから一般的な殺虫剤ではシロアリ駆除に不十分と言えます。
ただ殺虫剤がシロアリ駆除にだめと言われていても、種類によってはある程度効果が期待できるものもあります。
シロアリ用殺虫剤は複数種類あり、使い方によって選ぶ必要があります。
・毒エサタイプの駆除剤を床下や家のまわりに設置する
使用するベイト剤(毒エサ)とステーション(容器)はそれぞれホームセンターなどで購入することが可能です。
使い方としては、まずベイト剤をステーションにセットしておきます。
建物の基礎から20~30cm離れた場所に穴を掘って、そこにステーションを埋めます。
1ヶ月ほど後にステーションを調べ、シロアリがいたら駆除中の証拠です。
再びステーションを確認し、生きているシロアリがいなくなったら駆除は終わりです。
・スプレーや噴射機、穿孔注入、粉末散布などで駆除剤を直接シロアリや木材、土に散布する
これはバリア工法と呼ばれる手段で、床下や家のまわりなどに直接薬剤を散布したり、木材に穴を開けて薬剤を注入したりします。
薬剤によっては伝播性のあるタイプもあり、殺虫剤がかかったシロアリに他のシロアリが触れるだけで駆除できます。
市販されているシロアリ用の殺虫剤は使用方法をきちんと守らないとだめです。
使い方を誤ってしまうと、思うような駆除効果が期待できないばかりでなく、健康への悪影響にもつながる可能性があります。
シロアリ用の殺虫剤で注意すべき点は次の通り。
・決められた用法、容量を守る
最近では人間やペットに安全な成分を使用しているシロアリ殺虫剤がたくさん存在しますが、それでも用法・容量を守らないと体に健康被害をもたらす危険性があります。
特に小さいお子さんやペットがいるご家庭ですと、そうした殺虫剤の影響を受けやすいです。
使用上の注意点は殺虫剤の説明書きに記載されています。
使用される場合は、決められた量、決められた回数をしっかり守りましょう。
・殺虫剤を使う場合はマスクと手袋を使う
シロアリ用の殺虫剤は強力な成分を含んでいるものも多く、そうしたものは使用上注意しなければいけません。
手にかかったり、目に入ったりしないように、マスクや手袋をきちんと着用するようにしましょう。
・殺虫剤は応急処置に過ぎない
市販されている殺虫剤は手軽で、とても使いやすいです。
ただ効果はあくまでも一時的なものであり、数ヶ月するとまたシロアリが発生する可能性があります。
殺虫剤はその場にいるシロアリの退治がメインと考えていいでしょう。
シロアリを放置していると、最悪の場合住宅が倒壊する危険性が高まります。
市販されているシロアリ用の殺虫剤だけでは不十分なこともあり、徹底的に駆除したい場合は専門業者に依頼することが望ましいです。
専門業者をおすすめする理由は次の通り。
・的確な駆除でスピーディーに解決してくれる
シロアリの駆除に慣れていないと、作業に手間取って貴重な休日がまる一日潰れることも珍しくありません。
プロの業者なら早く正確な駆除が期待できます。
駆除に使う道具は業者でしか手に入らないものを活用しているため、なかなか駆除しにくいところにいるシロアリも確実に駆除します。
また、個人の作業で起こりがちな、薬剤による肌トラブルなども回避できます。
・アフターフォローもしっかりやってくれる
一度駆除してからも、しばらくしてシロアリが発生することもあります。
そうしたことを考えて、業者によっては再発した際の無償駆除サービスを実施しているところもあります。
アフターフォローには保証期間がありますので、事前に確認しておきましょう。
・専門的なアドバイスを受けられる
シロアリ駆除のスペシャリストですので、シロアリ対策に関する相談も受け付けてくれます。
シロアリのことで気になることがあれば、遠慮なく質問してみましょう。
殺虫剤がだめでシロアリ駆除を業者に依頼した場合はある程度お金がかかります。
シロアリ駆除にかかる費用の相場は次の通りです。
・ベイト剤で駆除した場合:4,000~8,000円(1mあたり)
・薬剤の注入で駆除した場合:6,000~10,000円(坪単価)
シロアリ駆除のやり方によってかかってくる費用が異なります。また、被害の状況や自宅の環境次第では金額がさらに高くなることもあります。
さらに業者に自宅まで駆けつけてもらうときに、業者の作業所から自宅までの距離が遠いほど出張費用が高くつきます。
シロアリ駆除にはそれなりの金額がかかりますが、費用を安くできる方法がありますので、ご紹介します。
まず一つは、複数の業者の見積もりを見比べる方法です。
ほとんどの業者では、正式に依頼する前に詳細な見積もり金額を提示してくれます。
最低3社以上から見積もりを取っておくと、お住まいの地域の費用相場が把握しやすくなります。
また、見積もりをとっておけば、競合他社と価格交渉する際の材料に利用できます。
もう一つは、自宅にシロアリが発生していることが判明したらすぐに業者に来てもらうことです。
なるべく早く業者に連絡して駆除してもらえば被害が少なくて済む上、かかる費用も安くなる場合があります。