冷凍庫が故障した時の応急処置の方法とは?故障の原因や予防法についても解説
公開日:2023.9.27 更新日:2024.4.22
急に冷凍庫が冷えなくなってしまった場合は、中の食品が傷んでしまう前に対処しなくてはなりません。
この記事では冷凍庫が故障した際に簡単にできる応急処置や、修理や買い替えの判断基準などについて解説します。
急に冷凍庫が冷えなくなってしまった場合は、中の食品が傷んでしまう前に対処しなくてはなりません。
この記事では冷凍庫が故障した際に簡単にできる応急処置や、修理や買い替えの判断基準などについて解説します。
冷凍庫の中身が解凍されている等、冷凍庫の故障が疑われる場合、以下の一般的な応急処置を行うことができます。
なお、これらは一時的な対処方法であり、根本的な修理が必要な場合がありますので、その場合は専門家に相談することをおすすめします。
1.電源を確認する
冷凍庫の故障が疑われるとき、特にありがちなのがコンセントの接触不良です。基本的にコンセントに接続したまま使用する冷凍庫ですが、家具を移動した際やちょっとした振動の積み重ねなどで接触不良になっていることがあります
そのため、まずは冷凍庫が正しくプラグに接続されているかを確認してください。
コンセントを一度抜いて指し直すことで稼働できるケースは多いです。
2.温度設定を確認する
冷凍庫の温度は、通常マイナス18度からマイナス23度の範囲に設定されますが、その設定温度が間違っていないかを確認しましょう。
一般家庭で使用されている冷凍庫の温度設定は、多くの場合、冷凍庫内の壁にあるつまみやボタンで確認できます。このつまみやボタンを回したり、押したりして、温度設定を変更できます。
また、デジタルディスプレイ付きの冷凍庫の場合はそちらに現在の温度設定が数字で表示されます。
設定温度の確認や変更方法については、冷凍庫の取扱説明書を参照することをおすすめします。
そのほか、暑い季節にもかかわらず冷凍庫の設定温度が「弱」などに設定されている場合、冷却能力が足りずに中身が良く冷えないことがあります。その場合、いったん「中」に設定して様子を見てみましょう。
3.ドアがきちんと閉まっているか確認する
冷凍庫に食材を入れる際に、容量を超えて入れすぎてしまったり、突起した容器などが引っかかったりしてドアが閉まり切っておらず、隙間から外気が入った状態になっていることがあります。ドアがきちんと閉まるかどうかを、まずは確認しましょう。
4.ドアのゴムパッキンを確認する
ゴムパッキンはドアと冷凍庫の間の気密性を保つために重要です。こぼれた液体が付着して汚れてしまったり、固形物がくっついたりして気密性が損なわれていることがあります。
この状況では、汚れを拭き取ることで改善できる場合があります。
もし、ドアのパッキンに劣化などのダメージがあってきちんと閉まらない場合、修理または交換が必要です。
5.霜が冷却口が塞いでいないか確認する
冷凍庫の内部の湿度が高い状態だと、大量の霜が発生して冷気の出口である冷却口をふさいでしまい、冷気が遮断されている場合があります。
霜を取ると冷却能力が復活することがあるため、確認してみましょう。
6.電源をリセットする
冷凍庫が一時的な電源の問題によって故障している可能性もあるので、一度冷凍庫の電源を切り、プラグをコンセントから抜き、1〜2分待ってからプラグを再びコンセントに挿し、冷凍庫の電源を入れてみてください。
これで問題を解決できる場合があります。
これらの応急処置を試しても問題が解決しない場合、冷凍庫の故障が深刻である可能性が高いため、専門の修理サービスに連絡し、冷凍庫の診断と修理を依頼することをおすすめします。
また、これらの対処を行っている間は、冷凍庫をむやみに開け閉めしてはいけません。ドアを開けるたびに中の冷気が漏れてしまい、食材などが傷んでしまうからです。
冷凍庫は優れた保温能力があるため、冷却能力が一時的に失われてもドアを開けさえしなければしばらくは内部が涼しく保たれます。
冷凍庫が故障した時に心配になるのが、中の食材ですよね。すぐに使い切れる量であれば、そのまま解凍してしまっても問題ありませんが、量も多いとそうとも行きません。
冷凍庫のドアの開閉をしなければ2~3時間程度は保冷が保たれますが、修理事業者がすぐに来られない、もしくは寿命のため買い替えるまでに日数がかかる場合などは、残された食材を無駄にしないためにどう守るかを考える必要があります。
冷凍庫が故障しても中の食材を無駄にしないために、以下の応急処置を試してみてください。
①別の冷凍庫を使用する
もしご自宅にもう一つ冷凍庫があったり、近くに住んでいる家族や友人の冷凍庫を借りれたりする場合は、食材を別の冷凍庫に移動させましょう。
②氷を利用する
氷をたくさん用意して冷凍庫内に均等に配置することで、しばらくは冷凍庫内の温度を維持するために役立ちます。
なお、氷も溶けるため、定期的に氷を追加する必要があります。また、氷以外にドライアイスや保冷剤でも代用できます。
③とりあえず調理する
冷凍庫内の食材をできるだけ早く調理し、食べるか冷蔵庫に移動して保存します。調理済みの食事は冷蔵庫で数日間保存可能です。
④冷凍庫内の食材をメモしておく
冷凍庫を度も開け閉めすると冷気が逃げてしまい、食材が早く傷んでしまいます。そのため、冷凍庫内の食材の内容をメモしておき、効率的に消費していきましょう。
普段の使い方に気をつけることで、冷凍庫の故障予防になります。冷凍庫は日常生活の利便性と密接にかかわるため、普段の使い方が重要です。
ここでは、冷凍庫の冷却能力を保つためのコツについて解説していきます。
・ドアは頻繁に開け閉めしない
冷凍庫のドアを何度も開け閉めすると、その度に外気が入り込んで冷凍庫内部の温度が上がってしまいます。
それに加えて、外気の水分が冷凍庫内部で冷やされることで霜が発生して冷却口を塞いでしまう恐れがあるため、開け閉めは必要最低限にしておくのが賢明です。
内部を整理整頓して、出す食材を前もって決めてから取り出すのも効果的です。
・温度が高い食べ物をそのまま入れない
調理した食べ物が温かい状態のまま冷凍庫に入れると、冷凍庫内の温度が上がってしまい、他の食材を傷めてしまいます。
また、食べ物から発生した蒸気が冷やされることで霜が発生する恐れもあるため、温度が下がるまで置いてから冷凍庫に入れるようにしましょう。
・冷却口を塞がないようにする
冷凍庫の冷却口は冷気の出口なので、ここを塞ぐように食べ物を置いてしまうと冷却機能が下がる恐れがあります。
食べ物を詰め込み過ぎないようにして、冷却口が見える状態が理想です。
冷凍庫の冷却能力を担うコンプレッサーが故障している場合など、自分で応急処置を試しても状態が改善しない場合は、専門事業者に修理に出すか、寿命だと割り切って新品に買い替えるのも手でしょう。
修理に出す場合は、冷凍庫のモデルやメーカーによって費用に差があるほか、故障している箇所によっても修理費用が変動します。
おおよその修理費用は以下の通りです。
■基盤の修理:30,000~80,000円ほど
■コンプレッサーの修理:30,000~80,000円ほど
■水漏れ修理:10,000~30,000円ほど
■パッキン交換:10,000~20,000円ほど
■霜取りセンサーの交換:10,000~20,000円ほど
この他に出張費や点検代などで、プラスで3,000~5,000円ほどかかるケースがあるため注意しましょう。
また、メーカーの保証期間内であれば修理費が無料だったり低料金で済んだりするため、購入から日が浅ければ修理を検討してみましょう。
一方で、一般的な冷凍庫の寿命は10年ほどであり、長く使用したうえで故障してしまった場合は新しいものに買い替えるのも手です。
古い冷凍庫を修理しても、また別の箇所が故障する可能性もあり、買い替えよりも高くつくことがあるためです。
処分する際は、廃品回収やリサイクルショップへの売却を検討してみましょう。