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屋根に用いられるトタンとはどんなもの?

公開日:2022.12.15 更新日:2024.4.5
屋根に用いられるトタンとはどんなもの?

トタンを使用した屋根に関するさまざまな情報を簡単に紹介します。現代ではあまり見ることが無くなった屋根の素材がトタンです。トタンは金属が腐食するのを遅らせるために亜鉛メッキ加工したもので、1950年代後半までは多くの屋根で使用されてきました。そこで今回はトタン屋根のメリットやデメリット、特徴、料金など、さまざまな情報を分かりやすくお伝えしていきますので参考にして頂けると幸いです。

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1. トタンの特徴を紹介します

トタン屋根の特徴は安価に取り付け工事が出来ることと軽いことです

トタン屋根を取り付けている写真

この素材を使用した屋根の特徴はいくつかありますので個別に紹介します。

まず最初に紹介するのは値段の安さです。詳しい料金については後述しますが、トタン屋根はガルバリウム鋼板屋根やアスファルトシングル屋根と比較して約1/2の価格で施工することが出来ます。劣化によるサビや破損した際も部分補修がしやすくなっていることも特徴です。

トタンは非常に薄く軽いので、器用な方であれば自分で取り付けたり修理することも出来ます。塗装が剥げてしまったときでもスプレー缶だけで簡単に補修できます。このような特徴から昔は住宅の屋根だけでなく壁やビルの屋上の大看板にも使用されていましたし、現在でも農村の納屋や工事現場などで用いられています。

自身で作業できることは紹介しましたが、経験豊富なプロが施工したトタン屋根と素人が施工したものとでは耐用年数や雨漏りの可能性が大きく異なりますので、葺き付けは専門業者に依頼しましょう。

この素材を使用した屋根は上記のような良い特徴がある一方で、風に弱いことや錆びやすいこと、衝撃に弱いことなどのマイナスの特徴もあります。安く施工できるからとトタン屋根を選び補修を繰り返した結果、30年後にはガルバ屋根の方が安かったなんてことも。そうならないためにも現在トタン屋根の住宅にお住まいの方は別の屋根材にリフォームすることをお勧めします。

2. トタンを使った屋根のメリット

トタンを使用した屋根のさまざまなメリットを分かりやすく紹介します

トタン屋根を設置している写真

この素材を使った屋根のメリットで最初に紹介するのは周辺への騒音が少ないことです。屋根を取り付ける際はどんな素材でも現場での加工が必要になります。

ガルバリウム鋼板やステンレス鋼板の切断音はすさまじいいものがありますので、近隣にお住まいの方にとっても、非常にストレスになります。工事の際は事前に挨拶しているとはいえ、依頼主として心苦しいものがありますね。その点トタンでしたら簡単に切断でき、音もそれほどでもないので周りへの影響も少なく済みます。

次に紹介するメリットは工期の短さです。工事内容や屋根の形により若干差がありますが、ガルバリウム屋根やステンレス屋根の工期は平均7日、瓦屋根でしたら約14日なのに対し、トタン屋根の場合は平均5日間で作業が完了します。

この屋根材のメリットで最後に紹介するのは設置費用の安さです。トタン自体の価格はもちろんですが、納屋くらいの建物や簡易的な雨漏り対策でしたら、自分で行うことも出来ますので人件費が発生しません。資材となるトタンにもいくつか種類があるのですが、どれもホームセンターで気軽に手に入れることが出来ますので、屋根全体を葺き替えても10万円以内に収めることも不可能ではありません。

3. トタンを使った屋根のデメリット

トタンを使用した屋根のさまざまなデメリットを詳しく紹介します

錆びたトタン屋根の写真

この屋根のデメリットとして最初に紹介するのは錆びです。屋根に使われているトタンは鉄板に亜鉛メッキが施され、その上から錆止め塗料が塗られているのですが、自然の風雨により塗料やメッキが剥げてしまうと簡単にサビが全体に広がってしまいます。

それに関連するデメリットが頻繁なメンテナンスです。瓦やガルバリウム鋼板でしたら、20~30年メンテナンスフリーと言われていますが、トタン屋根は7~10年に一度は塗装し直さなくてはいけませんし、10年に一度の取り換えが推奨されています。もちろんそのたびに費用がかかる訳ですから維持費が高くなります。

次に紹介するデメリットが軽さです。これは家屋に負担をかけない、地震の時に押しつぶされることが少ないという点ではメリットとなるのですが、台風などが接近して風が強くなると簡単に剥げてしまいます。そのトタンが歩行者を直撃した例もありますので、そういった意味では大変危険です。

ここでのデメリットで最後に紹介するのは断熱性です。夏場のトタンは太陽の熱を吸収し焼けるので、いくらエアコンをつけても効果が薄い時があります。さらにトタン自体が薄いので雨が降るとぽたぽたと音がするのもデメリットです。これからの住宅ではこの屋根を使うことはもうないと思うのですが、トタン屋根にしたいという方はデメリットをしっかりと把握してからリフォームを行って下さい。

4. トタン屋根の料金はいくら?

トタン屋根の料金は50万円から90万円。施工方法によって大きく変化

費用相場のイメージ写真

この屋根の料金は状態によって大きく違いますので個別に紹介していきます。

まずトタン屋根の破損が軽度の場合は再塗装で解決できます。その場合の料金は30坪の住宅で、高圧洗浄代金16,500円、下地処理代金41,000円、シリコン塗装代金206,000円、合計263,500円です。この金額に足場組立費用160,000円と養生費用40,000円を足した463,500円が最終的な料金となります。

ちなみにこの作業は屋根業者ではなく、塗装業者に依頼することになります。トタンの破損がひどい場合はカバー工法か葺き替えによって修理します。全て取り除いて新しいトタンやガルバリウム鋼板を取り付けるのが葺き替えで、現在あるトタン屋根の上から新しい屋根を被せるのがカバー工法です。葺き替えに必要な費用は923,000円、カバー工法でしたら713,000円です。

ここまでトタン屋根の料金を紹介しましたが、屋根の状態や構造によっては選択肢が限られることもありますのでご了承下さい。また依頼する業者によっては上記の金額以外にも出張費や管理費、駐車場代などが必要になることもありますので、複数の業者から見積もりを取り保証などのアフターフォローや評判なども考慮して契約して下さい。

5. トタン屋根のまとめ

トタン屋根に関するさまざまな情報のまとめとポイントのおさらい

トタンでできた住宅の写真

この屋根材に関連する情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。

まずトタン屋根は軽くて安価な点がメリットですが、断熱性や衝撃性が低いことから、現在の住宅ではほとんどと言っていいほど使用されていません。

穴が空いたり錆び付いたりなどで修理をお考えの方は、カバー工法や葺き替えによるガルバリウム屋根の取り付けを検討することをお勧めします。

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