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フローリングの底冷え対策とは?底冷えのリスクや対策にかかる費用についても解説

公開日:2024.2.5 更新日:2024.4.22
フローリングの底冷え対策とは?底冷えのリスクや対策にかかる費用についても解説

寒い季節になると、フローリングの部屋が寒くて嫌だという方もいるでしょう。
冷たい空気がフローリングを通じて冷えを引き起こしやすくなるため、寒さへの対策が求められます。フローリングの温度が下がると、足元から始まる全身の冷え、「底冷え」という状態をもたらす可能性があります。

この記事では、フローリングの底冷え対策について詳しく解説します。底冷えにより生じるリスクや、断熱リフォームに必要な費用についても紹介しているので参考にしてみてください。

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1.フローリングで底冷えする原因とは?

フローリングは冷気がたまりやすい

底冷えするフローリングの写真

寒くなるとフローリングがひやっとする経験をされた方は多いことでしょう。
冷えたフローリングの上にいると、足元から体温を奪われ、体の深部まで寒さを感じる「底冷え」状態になることも。

フローリングが冷たく感じるのは、外部からの寒気など複数の要因が影響しています。ここでは、フローリングが冷える理由について詳しくご説明します。

・冷たい空気は部屋の下の方にたまりやすい
冷たい空気は下に沈む性質があり、これがフローリングが冷える一因となります。
冷たい外気が室内に入ると、空気の冷たさが下に向かって移動し、フローリングの表面を冷やします。また、室内の温かい空気は上に上がり、冷たい空気は下に留まるため、床面が特に冷えやすくなるのです。

・合板フローリングを使用している
多くの家庭で採用されている合板フローリングには、空気の隙間が少ない、つまり空隙率が低いという性質があります。
空隙率が低い場合、断熱や保温の効果が弱まり、床下からの冷たい空気が直接伝わりやすくなります。
このため、フローリングが冷たく感じられる原因となるのです。

・床下換気口がある
床下換気口は家の下の空気を循環させるために必要ですが、屋外とつながっているため冬場には外からの冷たい空気がこの換気口を通じて床下に入り込むことがあります。
その結果、冷たい空気が床を通して室内に伝わり、フローリングの表面温度を下げてしまいます。

・隙間風が入り込んでいる
フローリングが冷える原因のひとつが隙間風です。隙間から室内に入る冷たい外気は、フローリングの表面温度を下げることがあります。特に、ドアや窓の隙間からの風は、直接床面に影響を与え、その結果としてフローリングが冷えやすくなるのです。

近年の家では気密性にこだわった家づくりをしているため、隙間風はかなり軽減されているようです。そのため、昔からいわれていた「戸建ての家は寒い」という常識は覆されているとのこと。
しかし、多くの家は築数十年であるのが一般的です。昔の家は気密性にこだわった建築はされていないので、家中に隙間が多くなっています。極端な言い方をすれば、常に窓を開けているような状態といってもいいでしょう。

冷気はその原理によりフローリング付近にたまるので、足元が寒くなってしまいます。加えて、昔ながらの構造の家は窓がアルミサッシであり、外の冷気を通してしまいます。
建付けも経年劣化により悪くなっていることも多いので、歪みなどから隙間ができやすくなっているといえるでしょう。

2.フローリングの底冷えによるリスクとは?

健康に悪影響を与える可能性も

さむがっている女性の写真

・風邪を引きやすくなる
足元が冷えると、体全体に「底冷え」の状態を引き起こし、それに伴い血管が収縮します。この血管収縮により、風邪のウイルスと戦う白血球の数も減少し、ウイルスが侵入しやすい状態が生じます。

・深刻な健康被害のリスク
寒い家で過ごすことは、そこに住む方が寒いというだけではなく、深刻な健康被害につながる可能性があります。
人間は恒温動物なので、温度の変化には決して強くありません。気温が高くなれば熱中症になることもありますし、逆に低くなることによる健康被害も当然あります。
「ヒートショック」は寒い時期になるとよく聞く言葉ですが、年間で多くの方が亡くなっています。

ヒートショックというのは、急に温度が変わることによって身体に悪影響が出る現象のことです。
この状態は、特に暖かい場所から冷たい場所への移動時に血圧が大きく変動することで起こり、失神や心筋梗塞、脳梗塞などの深刻な健康問題を引き起こすリスクがあります。

特に冬の時期には、高齢者が入浴中に発生する死亡事故が増加する傾向にあります。
暖かい場所から寒い場所に移動するとき、人間の体は血管を細くして血液の量を減らし、体の熱を外に逃がさないよう調節しようとします。血管が細くなって血液が流れにくくなるため、血圧は急上昇します。
しかし、その後に熱いお風呂に浸かったりすると血管が拡張し、血圧が急激に低下してしまいます。
血圧の急激な変化に体が耐えられなくなり、心臓に大きな負担がかかります。その結果、ヒートショックが起こってしまうのです。

意外と思われるかもしれませんが、寒い地域よりも温暖な四国や九州などの地域の方が、ヒートショックが原因で亡くなる方が多くなっています。
その理由は、寒い地域は家づくりをする際に冬の時期を想定して気密や断熱を考慮した家づくりが基本になっていますが、温暖な地域はその辺りが遅れていることが原因になっているようです。
部屋ごとの温度差も大きくなるため、血圧が乱高下しやすく、失神や不整脈、脳梗塞といった現象を引き起こします。
トイレやお風呂場で亡くなることが多く、そのほとんどは65歳以上の高齢者といわれています。
若い年齢層でも高血圧の治療をしている方などは、ヒートショックを引き起こす可能性が高いので注意しましょう。

・電気代の増加
フローリングの底冷えは暖房費の増加にも繋がります。部屋の寒さを感じると、つい暖房の温度を高めてしまいがちですが、これが結果的に暖房費の上昇を招きます。
特に冬期には、暖かい空気が冷たい窓に触れて冷え、「コールドドラフト現象」により暖房しても部屋が十分に暖まりにくくなり、暖房コストが増大することがあります。

3.すぐに試せる!フローリングの底冷え対策

足元を暖めるのが肝心

ルームソックスを履いている女性の写真

・スリッパやルームソックスを履く
スリッパや厚手の靴下などを履くことで、床からの寒さを軽減できます。特に裏起毛生地のタイプは、その保温効果の高さから、足元から身体全体を効果的に温めてくれます。
ただし、あまりにも床が冷えていると、スリッパを履いていても寒さを感じます。

・コルクマットを敷く
フローリングの上にコルクマットを敷くこともフローリングの底冷え対策として効果的な方法です。
コルクは優れた断熱性と保湿性を持ち、そのクッション性も高いため、特に小さなお子様のいる家庭におすすめです。

・カーペットやラグを敷く
カーペットやラグを敷くことは、即効性のあるフローリングの底冷え対策です。これにより、冷たいフローリングに直接触れることを避けるだけでなく、カーペットやラグの繊維によって空気層が形成され、断熱効果も期待できます。

また、ホットカーペットを利用するのも効果的です。ホットカーペットは、カーペットの暖かさに加えて、電気を使用してカーペットの下に設置されたヒーターを暖め、じんわり床面を暖めてくれる効果があります。
エアコンやストーブなどと違って、空気が乾燥することもありませんし、電気代なども安く済みます。
商品によって違いはありますが、ホットカーペット全面を暖めなくても、座っている場所のみを暖めるなど、使用パターンによって変えられる商品もあります。このような商品の場合は、さらに電気代を抑えられるでしょう。

・断熱性の高いカーテンを使用する
窓の断熱効果を高めるために、断熱性の高いカーテンを使用することも、フローリングの底冷え対策となります。
また、カーテンが短いと効果が発揮されないため、カーテンの長さは床に着くくらいにしておきましょう。

4.フローリングの底冷え対策には床の断熱リフォームがおすすめ!

フローリングの底冷え対策に有効なリフォームとは?

床暖房の配線の写真

本格的なフローリングの底冷え対策を考えるなら、断熱リフォームがおすすめです。
以下は、冷たい床を解消するための3つのリフォーム方法です。

①床材の変更
床材を変更するだけでも、フローリングの寒さを軽減できます。一般的な合板のフローリングは空気層が少ないため、冷気の伝導が早いですが、無垢のフローリングやコルクのフローリングは木材に多くの空気が含まれており、断熱効果が高まります。
コルクのフローリングや無垢のフローリングは、坪6万円前後が一般的な価格帯です。リビングやダイニングなど長時間過ごす部屋だけをリフォームすることも可能です。

②床暖房を導入する
床暖房を設置することも効果的な方法です。ただし、床材を全て取り替えて温水パイプを敷設する必要があるため、工事はやや大掛かりです。
リビングだけの床暖房設置で約100万円程度かかることがあります。

③床下に断熱材を追加する
床下に潜るスペースがあれば、床板を剥がすことなく床下に断熱材を追加することができます。坪4万~5万円程度で工事が行え、工期も比較的短いです。
ただし、そもそも床下に潜るスペースがないとできない工事なので、ご自宅の状況に応じて工事の可否を検討する必要があります。

5.フローリングの底冷え対策におすすめな床以外の断熱リフォーム

窓・壁・天井にも断熱リフォームをするとより効果的

二重構造の窓の写真

床以外にも断熱対策が必要なポイントは以下の3つです。これらを改善することで、冷気をより効果的に遮断できます。

・窓
窓も床と同様に冷気の侵入経路です。特に一般的な住宅の窓は一層構造であり、外気を直接室内に伝えてしまいます。
窓の断熱工事として、内窓を追加して窓を二重構造にするか、断熱性の高いガラスに交換するなどの方法があります。窓からの冷気侵入は全体の60%と言われており、窓の性能向上だけでも断熱効果が実感できます。

・壁
通常、住宅の壁には断熱材が内蔵されていますが、古い木造住宅では断熱材が劣化していたり、断熱材が不足していることがあります。そのため、壁を一部解体し、グラスウールやセルロースファイバーなどの断熱材を追加することで家の断熱対策ができます。
特に木造住宅では、大きな面積を持つ壁の断熱対策を行うことで、冷気の影響を軽減できます。

・天井
天井も壁と同様に断熱対策が効果的です。天井部分に断熱材を施し、外部からの冷気を遮断します。壁材を剥がす必要はなく、天井裏に断熱材を設置することで対策が可能です。
天井近くは通常、高温になる場所なので、壁や床ほどの断熱効果は期待できないかもしれませんが、天井断熱工事は壁の工事よりも費用と工期が少なく済む場合があります。

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