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スギナとはどんな雑草?生態や被害事例などを解説

公開日:2022.8.23 更新日:2024.4.4
スギナとはどんな雑草?生態や被害事例などを解説

雑草であるスギナとは?スギナとはなにかについてご紹介します。スギナは、シダ植物門トクサ綱トクサ目トクサ科トクサ属の植物の1種になります。トクサ類では日本に生息するものの中で最も小柄な種類とされています。浅い地下に地下茎を伸ばしてよく繁茂するのが特徴です。生育には湿気の多い土壌が適しています。ですが、畑地にも生え難防除雑草にも指定されています。見た目はとてもつくしに似ているため、つくしと間違える方が多いです。今回はそんなスギナについてご紹介します。

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1. スギナの生態とは?

スギナの生態とは?スギナの生態についての情報をご紹介します。

成長しているスギナの写真

本スギナは畑地や果樹園で発生することの多い雑草です。繁殖力がとても強いため、防除がしにくいともいわれます。人の暮らすところにスギナありともいわれるほどです。世界各地に分布していて、繁殖力と生命力がとても強いことがうかがえます。

スギナはシダ植物に属するトクサ科の多年草です。日本全土に発生しています。早春、地上に胞子茎と栄養茎が表れます。この胞子茎がツクシです。そして、ツクシに遅れて、杉の葉のような形をした栄養茎が発生しだします。

シダ植物は種はつくらず、胞子で増えるのが特徴です。スギナは胞子、根茎、塊茎の3つの繁殖器官で増えていきます。なかでも増殖力が強大なのは、地下にある根茎や塊茎の地下茎になります。

根茎とは、地中に伸びる茎になります。垂直に伸びる茎と水平に伸びる茎の2種類が存在します。根茎は1節に切断されても、節から萌芽できる力を持っています。また、根茎の増殖力は旺盛で、わずか10センチ足らずの3節の根茎から7ヶ月後に10メートル以上もの根茎が作られたとの観察記録があるほど、とても生命力が強い植物になります。そのため、除去する際にとても厄介な植物になります。

2. スギナの繁殖方法について

スギナの繁殖方法とは?スギナの繁殖方法についての情報をご紹介します。

スギナの根っこの写真

スギナのようなシダ植物の繁殖方法は、種ではなく胞子でどんどん繁殖していきます。そのため、今まではなかったのに突然庭先にスギナが現れるということも珍しいことではありません。

種が必要ない分、いつどこへでも自由に繁殖することができる植物ということになります。

またスギナはこの他にも根茎で繁殖することもできます。根茎とは土の中で垂直や水平に伸びる茎のことです。いわゆるスギナの根っこの部分になります。この根茎の繁殖力がすごく強く、普通の植物は根っこを痛めると枯れてしまうことが多いですが、スギナの根っこは切断しても弱ることがありません。そのため根っこの部分を切断されても、また新しい芽を生やして増えていくということになります。

そして驚くことにまだ繁殖方法があります。それが、塊茎での繁殖です。塊茎も根茎と同じく地下にある根っこ部分のことを指します。丸くこぶのような形をしていて、そこには栄養がたっぷりつまっています。こぶの中に蓄えた栄養を使って、根茎や新芽を生やして、どんどん繁殖していきます。

3. スギナによる被害とはどんなものがある?

スギナによる被害とはどんなものがある?スギナによる被害についてご紹介します。

鼻をかんでいる子供の写真

生命力がとても強いスギナですが、それ以外にも様々な被害を及ぼす危険な植物でもあります。

スギナによる被害はまず、アレルギーです。スギナだけに限った話ではありませんが、雑草はアレルギーの原因となる物質を持っていることがとても多いです。そのため駆除せずに放置しておくと、皮膚や目がかゆくなったり、喘息の症状が出てくる危険性があります。なので家族の中にアレルギー体質の人がいる場合は、さらに症状を悪化させてしまうこともあるため、気を付けるたほうが良いと言えます。

そして次に、虫による害虫被害です。スギナを繁殖し放題にしていると、虫が寄ってくる危険があります。スギナを食べにやってきた虫に、他の植物まで荒らされてしまう恐れもあります。

大切な植物を育てている場合は、スギナを駆除するか、虫が進入してこないように予防する必要があるので、なるべくスギナは放置しないことをおすすめします。

さらにスギナはご近所トラブルに繋がる危険性もあります。スギナの繁殖力は想像を絶する以上にすごいため、放置していると家の敷地外まで繁殖してしまうこともあります。そうなると、お隣の家にスギナが進入してしまった場合、近所トラブルのもとになってしまう可能性があります。スギナを放置するにしても、繁殖して他人へ迷惑をかけないように気を付けるようにしましょう。

4. スギナに関する豆知識

スギナに関する豆知識とは?スギナに関する豆知識をいくつかご紹介します。

つくしが伸びている写真

今から3億年前の地球は、シダ植物が全盛の時代だったとされています。スギナの先祖も大繁栄していて、高さが30mもあったと言われています。このような植物が森林を形成し、年月とともに地中で石炭になっていったとされています。

絶滅していったシダ植物も中にはありますが、スギナは今も生き続けているのです。そのため、スギナは3億年もの年月を生き抜いてきた植物ということになります。さらにスギナははシダ植物であり、中学の理科で習った記憶はあると思います。種で増えるのが種子植物で、胞子で増えるのがシダ植物になります。

ツクシが枯れる頃、緑のスギナが生えてきますが、土の中でこれらはしっかり繋がっています。ツクシはスギナの胞子を作る部分ということになります。つまりつくしは、スギナの花のような役割を担っています。

スギナは胞子で増えますが、地下茎でも増殖します。緑の地上部を刈り取っても、地下茎がある限り増殖していきます。しかもこの地下茎が切断されても、またそこから再生していくという性質を持っているため、繁殖が拡大していってしまうことになります。困った雑草としての地位を築いた訳は、このような性質のせいと言えます。

5. スギナの情報まとめ

ここまでご紹介したスギナに関する情報をまとめてご紹介します。

つくしが伸びている写真

ここまで様々なスギナの情報をご紹介しました。スギナはとても生命力が強く、とても厄介な植物であるということがわかっていただけたと思います。

その生命力もあって3億年もの年月を生き抜いてきたすごい植物ということもご紹介しました。さらにスギナは皆さんが知っているあのつくしの元だったということもご紹介しました。

スギナが庭に生えてきたりした場合は、よく注意して行動するようにしましょう。

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