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古紙幣とはどんな古銭?特徴や買取相場などを解説します

公開日:2021.11.1 更新日:2024.4.4
古紙幣とはどんな古銭?特徴や買取相場などを解説します

古紙幣を家の中などで発見しても、どう対処していいかわからない方が多いかと思います。
昔の紙幣だということは見た目から分かるかと思いますが、いつのものなのか、どんな価値があるのか全く理解できないですよね。
実は、古紙幣には預かり証のような役割から紙幣の役割まで、発行された年代によって様々な種類があります。
そこで今回は古紙幣の種類や特徴、市場での相場などについて詳しくお伝えしますので参考にして下さい。

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1. 古紙幣の特徴を紹介します

古紙幣の年代別・種類別の具体的な特徴を分かりやすく紹介します

明治以降の古紙幣の写真

この古銭の特徴はなんと言っても紙であることです。そのため破れや虫食いが多く美品が少ないのも特徴です。本格的に紙幣が使用されるようになったのは江戸時代以降なのですが、当時は紙幣と言うよりも引換券として使われていたようです。
この古紙幣のことを藩札と言い、その数はなんと244種類とされています。ほとんど価値のないものですが、最初に発行された越前福井藩札、デザイン性が高い和歌山藩札、発行数が少ない峰山藩札、小諸藩札、上田藩札は高い価値があります。お札のようなサイズに墨字で額面が書いてあるのが藩札の特徴です。

明治になると現代と同じような紙幣が登場します。その特徴としては偽造防止が施されている、人物や風景が描かれている、額面が書いてあることです。この頃になると素材の紙に工夫が加えられ、破れにくく虫食いにも強い紙幣となっています。

この頃の代表的な古紙幣としては、明治通宝や旧国立銀行券、新国立銀行券などがあります。明治以降の古紙幣には、現代の人が見ても読みやすい文字が印刷されていますので、価値なども調べやすくなっています。

この時代の古紙幣で改造兌換銀行券という種類があるのですが、1円札に関しては現在でも1円として使用することが出来ます。ちなみに売却すれば10,000円以上になりますので、決してお買い物などで使わないで下さい。

2. 古紙幣の役割とは?

古紙幣の役割を詳しく解説。最初の役割は財政難の引き延ばしです

様々な額の古紙幣の写真

この古銭の当初の役割は紙幣としてではなく手形としてでした。江戸時代の初め、度重なる工事負担と参勤交代によって各藩の財政は困窮を極めていました。藩が物などを購入しようとしても、お金が無いのです。

困った藩は地域に住む富豪に依頼して、札元になってもらい藩札を発行しました。この藩札と言うのは、所持者が望めばいつでも通常の貨幣と交換できる手形でしたが、いざ交換しようとすると、価値下落による額面崩れを起こし、度々一揆の原因になっていました。

いろいろなトラブルの原因にもなった藩札でしたが、明治5年に発行が停止されるまで流通していました。明治維新後に新政府は通貨不足を解消するために、民部省札や太政官札を発行したのですが、それまでの小判なども残していたために、交換が複雑化し混乱状態になりました。そこで新政府は明治4年に新貨条例を制定し、通貨単位を両から円に改めました。

その頃の古紙幣で代表的なのが明治通宝です。この古紙幣は日本ではなくドイツで印刷したため、別名ゲルマン紙幣とも呼ばれています。当時は政府発行ですが、これにより統一された紙幣が日本中で使用できるきっかけになりました。その後に登場する古紙幣も経済活動を活発にする役割を果たしています。

3. 古紙幣の買取相場はいくら?

古紙幣の買取相場となる金額を種類別に詳しく紹介。ポイントは見た目と希少性

散らばった古紙幣の写真

この古銭の相場は種類により0円から10万円以上と大きく幅がありますので、個別で紹介します。

まず明治通宝の相場は5万円から10万円です。しかし額面が100円と50円に関しては数千万円、5円は10万円から25万円です。旧国立銀行券の相場は額面が1円でしたら、5万円以上、5円は20万円以上、10円や20円は100万円から1000万円です。

新国立銀行券でしたら、3万円から20万円が相場となります。こちらの紙幣は大量発行されていますので、他の古紙幣と比較すると若干価値は下がります。

明治の中期に発行された、改造紙幣の相場は1円札が1万円、5円札が8万円、美品の10円札でしたら、100万円以上です。20銭札と50銭札がある改造紙幣 大蔵卿の相場は20銭が5,000円、50銭が3万円から10万円となります。

古紙幣のコレクターの中で有名な大黒様が描かれている旧兌換銀行券は、1円札が1万円、その他の額面は10万円が相場となっています。ただし100円札だけは百万円以上です。

明治の後期から昭和初期まで使用されていた甲号兌換銀行券の相場は、5円札が5万円から10万円、10円札が3万円から7万円、100円札は10万円で取引されています。紹介した相場に差があるのは保存状態によるものです。美品であれば相場以上の金額になることもありますし、逆に悪ければ売却できないこともあります。

4. 古紙幣に関する豆知識

古紙幣に関連するさまざまな知って得する豆知識を簡単に紹介します

皴のある古紙幣の写真

この古銭の起こりは前述した通り江戸時代なのですが、当初は偽札が大変多かったようです。それもそのはず、当時の藩札は普通の紙に墨字で額面と藩名が書かれ印鑑が押されているだけ。細かい模様や絵が描いてある藩札もあったのですが、技術がある職人の手にかかればコピーすることは造作もなかったことでしょう。

明治に入り最初に発行された明治通宝は、日本に印刷技術が無かったため、ドイツのフランクフルトで製造されています。1881年に発行された改造紙幣には、神功皇后を使用する予定でしたが、イタリア人がデザインしたため全く違う外国人風の女性が描かれています。

この頃の紙幣には、こんにゃくが使用されていたので、ネズミやゴキブリに食べられることもあったようです。

ちなみに紙幣にはA券、B券などのアルファベットがあることはご存知ですか。偽造を防止するために紙幣を新しくするとアルファベットも変更になります。

古紙幣である旧兌換銀行券はA券で、現在でも流通している夏目漱石が描かれた1,000円札はD券、一番新しい野口英世の1,000円札はE券と呼ばれています。

古紙幣には様々な種類があるのですが、全てに共通している高価買取のポイントはシワや虫食いが無いこと、発行量が少ないことです。価値にかかわらず、古紙幣の歴史は深くて面白いので、少し知るだけで夢中になること間違いなしです。

5. 古紙幣の情報まとめ

古紙幣に関連する情報のまとめとアドバイスを簡単にお伝えします

様々な種類の古紙幣の写真

この古銭に関する情報を紹介してきましたが、最後にアドバイスも兼ねてポイントをまとめます。

この紙幣は保存状態や種類によって様々な買い取り金額が存在しますので、決して一人で判断せず鑑定を依頼しましょう。

もしも古紙幣を保存する場合は、湿度が低く暗い場所で空気に触れないようにして下さい。ここまで紹介した情報が皆様のお役に立てたのなら幸いです。

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