記念硬貨の価値はどう決まる?代表的な銘柄と相場
公開日:2021.11.1 更新日:2024.4.9「亡くなった家族の遺品を整理していたら、記念貨幣のコレクションが出てきた」という経験はありませんか。貨幣の種類によっては1枚数十万円で取引されているものもあります。今回は国内外の代表的な記念硬貨の種類や価値、高く売るコツについてご紹介します。
「亡くなった家族の遺品を整理していたら、記念貨幣のコレクションが出てきた」という経験はありませんか。貨幣の種類によっては1枚数十万円で取引されているものもあります。今回は国内外の代表的な記念硬貨の種類や価値、高く売るコツについてご紹介します。
昭和61年には1,000万枚、62年には100万枚ものコインが発行されています。貨幣の価値としては保存状態にもよりますが、500円白銅貨が800~1,000円。1万円銀貨が20,000円、10万円金貨が20~30万円となります。
昭和39年の東京オリンピックがあった年には東京オリンピック記念硬貨があります。国内で初めて鋳造された記念硬貨であり、根強いファンが多いことでも知られています。額面は100円と1,000円の2種類があります。100円硬貨の相場は150円前後、1,000円硬貨の相場は1,500~2,000円です。発行された当時の形式の都合上、プレミア感はあまり高くはありませんが、保存状態の良好なものですと高値で取引されます。
近年では「リオ2016-東京2020オリンピック競技大会開催引継記念」が発行されました。こちらは純銀製のコインであり、製造コストが掛かっていることから高額で取引されています。相場は10,000~12,000円です。
昭和45年には大阪万博記念硬貨が発行されています。額面では100円の硬貨があります。単品ですと1,000~3,000円です。またセットになっているものであれば5,000円以上の買取相場になることがあります。
1911年に鋳造された硬貨が「イタリア 50リラ金貨 王国50周年硬貨」です。表面にはエマヌエレ3世の肖像画が、裏にはギリシャ神話に登場する男女が描かれています。2万枚しか発行されておらず、買取相場は5~10万円になります。
「カナダ連邦100年記念 20ドル金貨」は、1967年にカナダ建国100年を記念して発行された金貨です。コインにはカナダの国章がデザインされています。およそ90パーセント金の含有率であり、相場は7~10万円です。
アメリカにおいて鋳造された記念貨幣が「リバティコイン」です。5セントから1ドル硬貨まであり、さまざまな年代の硬貨が存在します。1849~1907年までに鋳造された記念硬貨はアンティークコインと呼ばれ、高額なことで知られています。20世紀に発行されたリバティコインの買取相場は、安いものですと500円前後になります。高いものでは6,000円~7,000円になります。アンティークコインに関しては非常に高く、過去には1億円以上で取引されたケースもあります。
アジア圏では1997年に発行された「香港返還記念1000ドル金貨」があります。蘭の花が描かれていて、相場は60,000円以上になります。
・使用されている素材
・記念貨幣の発行枚数
・コレクションとしての人気
・使用されている素材
記念貨幣に使用される素材としては金や銀が使われています。金という希少価値の高い材料で鋳造されるからこそ、金融資産としての価値を帯びています。また素材そのものはもちろん、重さや金・銀の純度によっても価値は変化します。例えば20gの重量の金貨であれば相場は100,000円前後、30g前後の金貨であれば相場はおよそ150,000円の買取価格がつきます。
・記念貨幣の発行枚数
発行されている枚数についても重要であり、市場にあまり出回っていない貨幣ほど高額になります。天皇陛下御在位60年記念硬貨のように数多く発行された場合、高くても額面の2倍前後の相場価格にしかなりません。
・コレクションとしての人気
貨幣の素材や発行枚数だけではなく、コレクターの存在も貨幣の価値を決めるポイントになります。近年では東京五輪・パラリンピックの開催で五輪記念硬貨の需要は高まっています。この他にも何かしらの記念行事があると、それに関連した記念貨幣の価値が上昇することがあります。こうしたイベントを狙ってコレクションを売却するのも手でしょう。
売却前に抑えておくべきポイントは次の通りです。
・そのままの保存状態にしておく
貨幣の保存状態は見つけた時のままにしておくのがいいでしょう。なるべく保存状態を良くしようと、古銭を洗浄しようとさせるかもしれません。しかし洗浄しようとするとかえって硬貨が傷み、むしろ状態が悪くなる可能性もあります。また買取市場では古さがあるほどプレミアが付く場合がありますので、できれば購入されたもしくは発見された当初の状態が望ましいです。買取に出すまでの保管にも十分注意しましょう。コインケースなどに入れておくことで痛みから守ることができます。
・付属品をきちんと揃えておく
売却する際には付属品があるかどうかインターネットで調べて確認しておく必要があります。記念貨幣によっては専用の箱やケースが付属されているものも存在します。古銭販売店やインターネットオークションで購入された場合は価値を証明するための鑑定書が付属されています。
大阪万博記念硬貨のようにセットになっている方が相場価格は高くなります。案外押し入れなどに他のコインが眠っているかもしれません。もしこうしたコインを見つけた場合は、探してみるといいでしょう。
記念貨幣の買取を依頼される際にはしっかりとした知識と経験を持った業者に依頼させることをおすすめします。金券ショップなどですと、専門知識のないスタッフが査定する可能性があり、正確な査定額で売却するのが難しくなります。またご自身でオークションにて売却される場合も同様のことが言えます。
専門業者ですと古銭買取に詳しい査定士が在籍している他、その業者独自の販売ルートも有しています。ですので、評価するのが難しい古銭でも高額で買い取ってもらうことができます。
買取を行うコツですが、1つの業者に限定せず、複数の業者を調べてみることをおすすめします。
現在では出張費はもちろん、鑑定料についても無料で受け付けてくれる業者が数多くあります。ある業者に持ち込んだら70,000円だったコインが、別の業者では80,000円の査定金額が付いたということがあります。業者を1社に限定せずに、複数の業者から比較してみることが大切です。
記念硬貨のコレクターの人口は減少傾向にあります。先日まで高値であったコインが、次の日には下落してしまう可能性もあります。そのため、買取に出せる時に依頼してしまうのが得策です。まずは査定を依頼してみましょう。