蛇口が回らなくなったときにしてはいけないNG行動
蛇口が回らなくなったときにしてはいけないNG行動は、次の2つです。
- 蛇口を無理やり回そうとする
- 凍結が原因の場合は熱湯はNG
誤った対処をすると、蛇口本体や内部部品を傷め、水漏れや配管の破損につながる場合があります。以下で具体的に見ていきましょう。
無理やり回そうとする
蛇口が固くて回らないときに、力任せに無理やり回そうとするのはNGです。
無理に力を加えると、ハンドルや内部部品が破損し、水漏れなど別のトラブルにつながる場合があります。蛇口の内部には、水を出し止めするための部品やパッキンが入っており、固着した状態で強く回すと、ゆがみや割れが生じることがあるためです。
特に、サビや水垢、部品の劣化が原因で蛇口が固くなっている場合、力任せに回そうとすると、かえって修理範囲が広がりやすくなります。
凍結が原因の場合は熱湯はNG
冬場や雪が降った後など、凍結が原因で蛇口が回らない場合、熱湯をかけて溶かすのは避けましょう。なぜなら凍った蛇口や水道管に高温のお湯をかけると、急激な温度変化によって蛇口本体や配管が破損するおそれがあるためです。
水は凍ると膨張するため、凍結している時点で水道管や部品には負担がかかっています。その状態で熱湯をかけると、ひび割れや破裂、水漏れにつながるおそれがあるため注意が必要です。
原因として凍結が疑われるときは、熱湯をかけて早く溶かそうとしないようにしましょう。
関連記事:もしかして蛇口の凍結?!原因や対処法などをご紹介します
蛇口が回らない原因と対処法
蛇口が回らないときは、原因に合わせて適切に対処する必要があります。
原因を見誤って対処法を間違えると、部品を傷めたり、水漏れを招いたりすることがあります。以下で、それぞれの原因と対処法を具体的に見ていきましょう。
グリス(潤滑油)が切れている
蛇口が回らない原因としてまず考えられるのが、グリス(潤滑油)が切れているケースです。
蛇口のハンドルや内部にあるスピンドル(ハンドル軸)やパッキン部分には、動きを滑らかにするためのグリスが使われています。長く使ううちにグリスが減ったり乾いたりすると、部品同士のすべりが悪くなり、ハンドルが固くなることがあるため注意が必要です。
グリス切れによって蛇口が回らない場合は、水栓用のシリコングリスを塗り直すことで症状が改善する場合があります。
対処するときは、まず止水栓または元栓を閉めてから作業しましょう。蛇口が分解できるタイプであれば、古い汚れを拭き取り、可動部に水栓用のシリコングリスを少量塗ります。このとき、機械用の油や一般的な潤滑スプレーは使わず、水回りに使える専用のグリスを選びましょう。
分解に不安があるときや、すでに水漏れが起きているときは、早めに業者へ相談することが大切です。
ミネラルが結晶化している
水道水に含まれるミネラルが結晶化して固まることも、蛇口が回りにくくなる原因のひとつです。
水道水には、
といった天然のミネラルが含まれています。
これらのミネラルは、水道水の水分が蒸発すると結晶化し、水垢として残って蛇口の動きを妨げる場合があるため注意が必要です。蛇口まわりに白いザラザラした付着物がある場合は、ミネラル分の結晶化が関係している可能性があります。
軽い汚れであれば、クエン酸水を含ませたキッチンペーパーを当て、しばらく置いてから、やわらかいスポンジや布で拭き取りましょう。最後に水で洗い流し、乾いた布で水気を拭き取ると、汚れが残りにくくなります。
また、金属たわしや研磨剤入りのスポンジで強くこすると、蛇口の表面を傷つけるおそれがあるため注意が必要です。クエン酸は素材によって使えない場合があるため、目立たない部分で試すか、取扱説明書を確認してから使用しましょう。
湯垢が蓄積している
湯垢が蛇口の根元やハンドルまわりにたまると、部品のすき間に汚れが入り込み、回しにくくなることがあります。
湯垢は、水道水に含まれるミネラルと、人の皮脂や石鹸カスなどが混ざり合って固まった汚れです。水道水のミネラル分が白く硬く残る水垢に対し、湯垢は皮脂や石鹸カスを含むため、ぬめりやベタつきのある汚れになりやすい点が異なります。
- 水垢:水道水に含まれるミネラルが結晶化したもの
- 湯垢:水道水に含まれるミネラルに皮脂や石鹸カスが混ざったもの
軽い湯垢であれば、洗剤を含ませたスポンジや布で、蛇口の根元やハンドルまわりをやさしく拭き取りましょう。湯垢はアルカリ性のミネラルや石鹸カスと、酸性の皮脂汚れが混ざっていることが多いため、酸性とアルカリ性の両方の洗剤を用法容量を守って使い分けるのがおすすめです。細かいすき間に汚れが入り込んでいる場合は、使い古しの歯ブラシなどでこすり落としましょう。
掃除後は水で洗い流し、乾いた布で水気を拭き取っておくと、汚れの再付着を防ぎやすくなります。水垢の対処法と同じく、強くこすりすぎると蛇口の表面を傷つけるおそれがあるため、金属たわしや研磨剤入りのスポンジは避けましょう。
蛇口の部品が錆びている
蛇口の部品が錆びて回らない場合は、サビを取り除くか、状態によっては部品や蛇口本体の交換が必要です。サビには以下の種類があります。
など、さまざまな種類があります。
赤サビや青サビ、もらいサビなどが軽度の場合は、まずやわらかい布やスポンジに洗剤を含ませ、サビや汚れをやさしく拭き取りましょう。サビが内部まで進行している場合や、掃除しても蛇口が回らない場合は、部品交換や蛇口本体の交換が必要になるため、迅速に業者へ相談することが大切です。
部品が経年劣化している
部品が経年劣化している場合は、劣化した部品を交換することで蛇口の動きが改善することがあります。劣化した部品を交換せずに使い続けると、ハンドルがさらに固くなったり、水漏れなど別のトラブルにつながったりするおそれがあるため注意が必要です。
蛇口の内部には、三角パッキンやカートリッジ、スピンドルなど、水を出し止めするための消耗部品が使われており、劣化によって蛇口が固くなることがあります。
- ハンドルを回すたびに引っかかる感じがある
- 以前より水の止まりが悪い
- 蛇口の根元から水がにじむ
など、部品の経年劣化が疑われる場合は部品の交換を検討しましょう。自分で対処する際は、止水栓または元栓を閉めたうえで、蛇口の型番に合う部品を用意し、劣化したパッキンやカートリッジを交換します。
ただし、古い蛇口は型番に合う部品が手に入りにくいこともあるため注意が必要です。また、複数の部品が傷んでいる場合や、本体そのものに劣化が見られる場合は、部品交換より蛇口本体を交換したほうが時間も費用もかからないケースもあります。作業に不安がある場合は、業者へ相談しましょう。
凍結
凍結が原因で蛇口が回らない場合は、熱湯をかけず、40〜50度程度のお湯でゆっくり温めて溶かしましょう。
気温が低い日や、屋外・北側・風通しのよい場所にある蛇口では、内部の水が凍ってハンドルが動かなくなることがあります。凍った状態で無理やり回したり、急いで熱湯をかけたりすると、蛇口や水道管に負担がかかり、破損や水漏れにつながるおそれがあるため注意が必要です。
凍結が疑われる場合は、まず蛇口を開けた状態にしてから、蛇口のまわりにタオルを巻き、40〜50度程度のお湯を少しずつかけて様子を見ましょう。
蛇口を開けておくことで、内部の氷が溶けたときに水が出やすくなり、凍結が解消されたか確認しやすくなります。それでも蛇口が回らない場合は、時間をおいて自然に溶けるのを待つか、急ぎの場合は業者へ相談することが大切です。
「蛇口が回らない」を業者に頼る判断基準とは?
蛇口が回らない場合、次のケースに当てはまる場合は迷わず業者への相談を検討しましょう。
- 原因が特定できない
- 蛇口を10年前後使用している
- サビが原因
- DIYに慣れておらず、分解や部品交換に慣れていない
原因が特定できない
蛇口が回らない原因を特定できない場合は、自己判断で分解や部品交換を進めず、業者へ相談しましょう。
蛇口が回らない原因は、グリス切れや水垢、サビ、部品の劣化、凍結など複数考えられます。見た目だけでは判断しにくいことも多く、原因に合わない対処をすると、症状が改善しないだけでなく、水漏れや部品の破損につながるおそれがあるため注意が必要です。
- 汚れが原因だと思って掃除しても改善しない
- ハンドルの内部から異音がする
- 蛇口の根元から水がにじむ
上記の場合は、内部部品の劣化や破損が関係している可能性があります。また、どの部品を交換すればよいかわからない状態で分解すると、元に戻せなくなることもあるため、無理に作業を続けず、業者に点検を依頼しましょう。
蛇口を10年前後使用している
蛇口を10年前後使用している場合は、修理だけでなく本体交換も含めて業者に相談しましょう。
蛇口の寿命は、一般的に10年程度だと言われています。そのため、蛇口は1つの部品を交換して一時的に改善しても、別の箇所で水漏れや不具合が起きる可能性があるため注意が必要です。
蛇口を10年前後使っている場合は、業者に状態を確認してもらい、修理と交換のどちらが適切か判断してもらいましょう。
サビが原因
サビが原因で蛇口が回らない場合は、自分で解消しようとせず、業者へ相談しましょう。
サビが内部まで進行していると、ハンドルやネジ、接続部分が固着していることがあります。その状態で強引に回したり、工具で外そうとしたりすると、蛇口本体や配管を傷め、水漏れにつながるおそれがあるため注意が必要です。
表面の軽いサビであれば清掃で改善することもありますが、固着している場合や水漏れを伴う場合は、部品交換や蛇口本体の交換が必要になることがあります。サビが原因で蛇口が回らないときは、早めに業者へ点検を依頼しましょう。
DIYに慣れておらず、分解や部品交換に慣れていない
DIYに慣れていない場合は、自分で分解や部品交換せず、業者へ依頼しましょう。
蛇口には、水だけを出す単水栓と、水とお湯を混ぜて温度を調整する混合栓があり、種類によって内部構造や交換する部品が異なります。仕組みを理解しないまま分解すると、部品を正しく戻せなかったり、接続部分がゆるんで水漏れにつながったりするおそれがあるため注意が必要です。
たとえば、単水栓ではパッキンやスピンドルなどの部品が原因になることがありますが、混合栓ではカートリッジと呼ばれる内部部品の劣化が関係している場合があります。
分解や部品交換に慣れていない状態でDIYしようとすると、かえって症状が悪化してしまう場合もあるため、蛇口の種類や原因が判断できない場合は自分で作業せず、業者に依頼しましょう。
蛇口が回らないのを修理する費用相場とかかる時間
蛇口が回らないときの修理費用と作業時間は、自分で修理するか業者に依頼するかで変わります。
自分で修理する場合
自分で修理する場合、グリスの塗り直しや軽い汚れの清掃程度で改善すれば、費用を抑えられることがあります。
蛇口用グリスは通常1,000円前後、クエン酸や重曹といった洗浄用品も1,000円以内で購入できることが多く、症状が軽度の場合は、合計で1,000〜3,000円程度に収まるケースがほとんどです。また、DIYで部品交換をする場合は、工具や部品代が加わるため、合計で5,000〜7,000円程度かかる場合があります。
蛇口の構造を理解しており、必要な部品がそろっていれば、作業時間は30分〜1時間程度が目安です。一方で、サビで固着している場合や、水漏れを伴う場合、原因がはっきりしない場合は、自分で作業すると症状を悪化させるおそれがあるため、業者に依頼しましょう。
業者に依頼する場合
業者に依頼する場合は、蛇口の状態を点検したうえで、修理で対応できるのか、本体交換が必要なのかを判断してもらえます。
軽い汚れやグリス切れ、部品の劣化が原因であれば、修理費用は8,000〜15,000円程度、作業時間は15〜30分程度が目安です。一方で、サビによる固着が進んでいる場合や、水漏れを伴う場合は、修理費用が15,000〜30,000円程度、作業時間が40〜60分程度かかることがあります。
また、蛇口本体の劣化が進んでいる場合や、修理しても再発する可能性が高い場合は、本体交換が必要です。業者に交換を依頼する場合は、軽度であれば15,000〜25,000円程度、作業時間は30〜60分程度である一方で、重度の場合は25,000〜50,000円程度、作業時間は1〜2時間程度かかる場合があります。
ただし、実際の費用や作業時間は、蛇口の種類や設置場所、部品の在庫状況、サビや水漏れの程度によって変わるため、早めに業者へ相談しましょう。
蛇口が回らなくなったら交換の可能性も有|迅速に解決したいなら近くの業者を頼ろう
蛇口が回らない状態を早く確実に直したい場合は、自分で対処するのではなく、業者へ相談しましょう。
水垢や軽い汚れが原因であれば、掃除で改善することもある一方で、内部部品の劣化やサビ、蛇口本体の寿命が関係している場合は、部品交換や本体交換が必要になることもあります。無理に回したり分解したりすると、水漏れや破損を招き、かえって修理費用が高くなるおそれもあるため注意が必要です。
蛇口は日常的に使う設備のため、使えない状態が続くと、料理や洗面、入浴などにも支障が出ます。原因がはっきりしないときや、早く普段通りに使える状態へ戻したいときは、水道修理業者に点検を依頼しましょう。