1.トイレの水が少ないと起きる問題
封水の役割を解説
トイレの便器の中に水が溜まっていますが、この水量が少ないと、さまざまな問題が起きることがあります。
まずは封水の役割について見ていきましょう。
・排泄物の流れを助ける役割
便器に溜まっている水は、トイレを流す際に排泄物を便器から排水口へと流す役割を果たします。水の量が十分でない場合、排泄物が便器に残ったり、排水がきちんとされずに詰まりの原因になったりする可能性があります。
・臭い防止
トイレの便器の中の水は空気との間にバリアを作って、排泄物からの臭いを封じ込める役割があります。
便器に水がない場合、排泄物からの臭いがトイレ室内の中に広がりやすくなります。
また、トイレの便器は排水管を通じて下水とつながっているため、そこから下水の臭いがあがってこないようにする役割も担っています。
きちんと掃除しているのになぜか下水臭いという場合、このトイレの水の量を確認してみて下さい。
・虫やネズミの侵入防止
排水管の中にはハエやゴキブリ等の害虫が住んでいます。便器内の水が無くなってしまった場合、これらがトイレ室内に侵入してしまう可能性があります。害虫以外にも、稀にネズミが侵入してくることもあるようです。
・衛生的な環境の維持
トイレの便器の中の水は、便器の内部を清潔に保つ役割もあります。水が便器の表面に付着することで、細菌や汚れが便器に残りにくくなります。
2.トイレの水が少なくなる原因とは?
原因を見極めて対策を考える
トイレの水が少なくなる原因は、主に4つあります。まずはその原因を特定し、次の対策を考えましょう。
・誘引現象
誘引現象とは、排水管に流れ込む水の勢いが強く、通常は便器内にとどまるべき水まで排水されてしまう現象です。
排水管内の気圧の問題で発生する現象で、複数の住居で一つの排水管を共有することが多い集合住宅のような仕組みの建物で起こりやすいです。
例えば、排水管が他の部屋とつながっているマンションの場合、上の階で大量に水を流した時、排水管内の気圧が変化し、便器内の水が吸い寄せられてしまうのです。
・蒸発
便器内の水は日々少しずつ蒸発していますが、毎日トイレを使用して新しい水を追加することで、その水量が保たれています。
ただ、1~2週間の間、新しい水が追加されないでいるとトイレの便器内の水はどんどん少なくなってしまいます。
特に暑い時期の長期の旅行・出張の後や、新居に初めて入った時などは要注意です。
・トイレの詰まり
便器内の水が少ない原因は、トイレが詰まっているせいかもしれません。
排水管が詰まっていると、水が正常に流れずに便器内の水位が低下し、便器内の水が減少します。
また、完全にトイレが詰まっていなくても、配管内に流れ損ねたトイレットペーパーや流せるお掃除シート、髪の毛などが滞留している場合は、それに水が吸い上げられ、水位が下がってしまうこともあります。
・トイレの破損
トイレのタンク内にはさまざまな部品があります。その部品に不具合がある場合、便器内へと流れる水が少なくなってしまいます。
3.トイレの水が少ないときの対処法①誘引現象や蒸発が原因の場合
基本的にはトイレに水を流せばOK!
誘引現象や蒸発が原因でトイレの水が少なくなったときの対処法としては、基本的にはいつも通りレバーで水を流せば問題は解消されます。
ただし、お住まいの集合住宅であまりにも頻繁に誘引現象が発生する場合は、一度管理会社や大家さんに相談しましょう。
排水管内の気圧を安定させるために、通気管が付いた排水管を設置してくれる場合があります。これは自分で取り付けるのは難しく、また共用設備になるので業者へ直接相談しても断られる可能性が高いです。
また、旅行や出張などで、長い間トイレを使用しないことが予想される場合は、便器内の水が蒸発しないように対策をしておきましょう。
蒸発予防法は以下の3つがあります。
・長い間家を空ける前にコップ1杯の水を便器に足しておく。
・ラップなどで便器に蓋をする。
・蒸発防止剤を使う。
蒸発防止剤は50ccほどを流し込んでおけば約半年効果が続くなど、非常に手軽なので長期出張にもおすすめです。
ただ蒸発を防ぐだけでなく、成分の安全性や除菌力にこだわったものも多いので、一度検討してみて下さい。
4.トイレの水が少ないときの対処法②詰まりが原因の場合
ラバーカップを使用する際はタイプに注意
ではトイレの水が少ない原因が詰まりだった場合はどうすればいいでしょうか。
3つの方法をご紹介しますので試してみて下さい。
・見えている異物は直接取り出す
排水口周辺に異物が見えていて手が届きそうであれば、直接取り除く方法もあります。
作業の前には衛生面を考え、必ず便器の周りを養生し、ゴム手袋とビニール袋の準備を整えてから取り掛かって下さい。
ただし無理やり詰まりを取ろうとすると、トイレの故障につながる可能性があるので、取り出せなければ無理せず専門事業者に依頼しましょう。
・水またはお湯を流し込む
水で溶けるトイレットペーパーや、形が崩れる可能性のある便などが詰まりの原因の場合は、水またはお湯で流し込むことで解消できる場合があります。
バケツに溜めた水やお湯でなるべく高い位置から流しこんで下さい。
お湯を使用する場合は、40~60℃程度のものにしてください。お湯はトイレットペーパーや便を溶かすのに効果的ですが、詰まりの解消を急ぐあまり、熱湯を使用すると便器が割れる恐れがあります。
・ラバーカップを使用する
詰まりの症状が軽い場合はラバーカップが活躍します。ラバーカップには和式用や様式用などさまざまなタイプがあるので、用途に合ったものを準備して下さい。
手順は以下の通りです。
1.周囲の養生をする
2.ラバーカップの先端がつかるまで水を足す
3.ラバーカップを押し付け排水口を真空状態にする
4.勢いよく引き抜く
5.まだ詰まっている場合は2と3を繰り返す
6.水が流れることを確認して終了
5.トイレの水が少ない状態が改善しなければ専門事業者に相談する
事業者選びのポイントや相場をチェック
トイレの水が少ない状態が改善されない場合は水道修理事業者に相談しましょう。早めの相談で費用を最小限に抑えることができます。
事業者選びのポイントや相場をご紹介するので、参考にして下さい。
■事業者選びのポイント
①水道局の指定業者かチェックする
水道業者は以下の基準を満たしていれば水道局の指定業者になることができます。
・給水装置工事技術者の在籍
・修理や工事に必要な資材・機材の保有
・工事と事務手続きを適正に行うことができる
つまり指定業者であるだけで、一定の信用が約束されます。しかし、指定業者だからといって全てが優良業者であるというわけではないので、見極めが肝心です。
②悪質な業者の特徴に当てはまるところは選ばない
悪徳業者は以下の特徴に当てはまるところが多いので注意しましょう。
・住所の記載がない
ホームページに会社概要が記載されていない場合は要注意です。意図的に記載していないのかもしれません。
・訪問前に料金を提示される
問い合わせた時に、症状を直接見ず料金を提示してくる業者がいます。そのあと家に来るとなかなか帰ってくれず、結局任せてしまったというケースが多いです。
・見積もりをせず作業を開始する
作業が進んだ段階で料金を請求してくる事業者には注意して下さい。高額な費用や追加料金が発生する可能性があります。
■トイレ修理の費用相場
軽い詰まりの解消なら8,000円前後が大体の相場です。
もし部品の交換が出てきた場合は作業費用約10,000円と部品代が発生します。部品代は5,000円弱で済むことが多いでしょう。
便器を取り外す場合や交換する場合は約20,000円以上かかってきます。
また、取り外した部品や便器の処理代がかかる場合があるので注意して下さい。
出張費用については数千円の業者が多いですが、中には無料のところもあるので探してみましょう。