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害獣とはどんな動物?種類やその生態を解説します

公開日:2022.3.24 更新日:2024.4.1
害獣とはどんな動物?種類やその生態を解説します

生息地域や食性、習性から見る被害への対策方法 人間の生活に害をもたらす獣を総じて「害獣」と呼びます。
シカやイノシシなどの大型の動物から、アライグマやイタチ、タヌキなどの小型の動物、近年都会での被害も増えているネズミやハクビシンなどが害獣に含まれます。
それぞれの種に対して被害を受けないための対策を取るには、生息しやすい環境や食生活、人の生活を脅かしかねない習性などの生態の特徴を知ることが大切です。

今回この記事では、害獣の種類や生態について解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

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1. ネズミの生態について

ネズミの生態を知ろう。生息しやすい環境や好んで食べる餌など。

路上にいるネズミの写真

ネズミは家庭内や飲食店などで食料や家具などをかじられる他に、感染症を媒介するという被害をもたらすことがあります。
そのため、ネズミの生態を把握しておくことで、侵入を防いだり退治する対策を取ることが大切です。

まず、ネズミは寒さに弱く暖かい場所を好むため、屋外に比べて寒暖差の少なく、食べ物にも困らない家屋や店舗などに侵入する傾向があります。
なお、ネズミは夜行性のため、人が寝静まった後の時間帯に活発に動き回ります。なので、昼間に動き回る音がした場合は別の生物の可能性が高いです。

また、ネズミは非常に警戒心が強いため、ネズミ捕りを仕掛けておくなど、いつもと様子が違うことを察知すると警戒して息を潜め、表に出て来なくなります。

ネズミの好物といえば、漫画などの影響でチーズが好きというイメージがある人もいるのではないでしょうか。
しかし、厳密にはチーズをはじめとした動物系の食べ物が好きなのはドブネズミのみです。
一般家庭や倉庫などによく侵入するハツカネズミやクマネズミは、どちらかというと穀物類を好んで食べるという特徴があります。

2. ハクビシンの生態について

都会でも増えているハクビシンの被害。生態を知って対策を取ろう。

こちらを見ているハクビシンの写真

普段は野山にいることが多いハクビシンですが、最近は都会にも出没し、有害鳥獣として捕獲される事例も増えて来ています。
日本では沖縄以外のほぼ全域、特に東北地方南部や関東地方、四国全域などでハクビシンが多く生息しているが確認されています。

ハクビシンの生態については、いくつか厄介な習性があります。
その一つは、一度寝ぐらを決めるとずっと棲み着いてしまう習性があるということ。

もう一つは、フンをする場所を1か所に決めるとそこにずっと排泄し続ける、「ため糞」という習性です。
この「ため糞」という習性によって、屋根裏が腐食して天井が抜けてしまう恐れがあります。また、悪臭や病原菌、感染症、寄生虫やダニの繁殖などの2次被害が発生してしまうことがあるので、注意が必要です。

そのほかのハクビシンの生態の特徴としては、大人の握りこぶし大サイズの頭が入ればどこでも侵入してしまうというものがあります。
また、木登りが得意で、跳躍力もあるという身体能力の高さも一つの特徴です。

一方でハクビシンは穴を掘ることが苦手なので、柵やフェンスの下を掘って農作物を荒らした形跡があった場合は、ハクビシンによる被害である可能性は低いと考えてよいでしょう。

3. アライグマの生態について

アライグマの生態について。手先の器用さや、食べ物の好みなど。

こちらを見ているアライグマの写真

アニメ「ラスカル」の影響や、そもそも愛らしい見た目をしていることもあって、特定外来生物に指定されるまではペットとしての人気も高かったアライグマ。
農作物に被害を与えることから現在では害獣として捕獲されることも増えて来ています。

そんなアライグマの生態には3つの主な特徴があります。
まず、ひとつ目は手先の器用さです。
学習能力の高いアライグマはその名前の通り、器用な前足でものを洗うような動作をすることが有名です。
しかし実はこの動作は動物園など、人に飼われているアライグマのみで見られる動作のようです。

アライグマの二つ目の特徴は、一度決めた場所でずっと排泄をする「ため糞」という習性です。
アライグマの糞は臭いが強いため、このため糞という習性によって悪臭の被害も発生してしまいます。

アライグマの生態の3つ目の特徴は、食性の幅が広い雑食性であることです。
動物や昆虫などのほかにも、植物を食べる習性もあるため、農作物を荒らすこともしばしば。

特にアライグマは甘いものが好きなため、ミカンやカキ、ブドウやナシなどの果物類や、スイートコーンやスイカ、ミニトマトなどの野菜類への被害がよく報告されています。

4. イタチの生態について

イタチの生態の特徴。自分より体格の大きい動物も捕食する凶暴性など。

コンクリートの上に座るイタチの写真

小柄な体格に反して自身よりも体格の大きい生物も捕食するイタチは、家に棲みつかれてしまうと意外と厄介です。

イタチの生態の特徴の一つとして、単体行動するという面が挙げられます。また、基本的には夜行性ではありますが活動時間帯は定まっていません。

そして、肛門周辺に持っている臭腺も一つの大きな特徴として挙げられます。
糞をする時に臭い付けする以外にも、危険を察知した際は臭い黄色の液を分泌し、相手が怯んだ隙に逃げ出すという攻撃面でも使えるという特徴があります。

ちなみに、日本の在来種であるニホンイタチは実は国際自然保護連合によって、2016年から準絶滅危惧の指定を受けています。
また、日本国内でも一部の都道府県では絶滅危惧Ⅱ類・準絶滅危惧種などの指定を受けています。

イタチの生態の特徴として、食性が雑食であることも挙げられます。
イタチはヤマブドウをはじめとした植物性のもの、昆虫やカエル、ザリガニなどの甲殻類、魚類、卵や鳥の雛、ネズミなどの動物まで幅広く捕食します。
自身より体格の大きいウサギやニワトリを食べる場合もあります。そのため、特にニワトリを飼っている農家は注意が必要です。

5. イノシシの生態について

イノシシの生態。猪突猛進というイメージと力強さ、雑食性なところなど。

草むらにいるイノシシの写真

特に農作物への被害をもたらすことが多いイノシシ。そんなイノシシの生態について紹介します。

イノシシは雪に弱いため、東北地方や北陸地方ではほとんど生息を確認されていません。
警戒心が強いため人が暮らしているエリアでは夕方などの薄暗い時間帯や夜間に活動することが多いですが、危険が少ないと判断すると日中でも遭遇することがあります。

成獣になると1m超の跳躍力を持つ一方で、50〜60kg以上を持ち上げることが出来るほど鼻が力強いため、土を掘り起こすことも容易です。

食性は雑食で、タケノコやドングリ、植物の根や茎の部分、昆虫・両生類・爬虫類などをよく食べます。
そしてその雑食性が原因でさまざまな農作物が狙われやすいのですが、近年ではゴミ捨て場を食い荒らす被害も出ています。

イノシシの生態について考える際、「猪突猛進」という言葉を思い出す人も多いと思います。
実際にイノシシは時速45km程度、猟犬でも追いつけないほどのスピードで走ることができます。
しかし、実はイノシシは直進しかできないわけではなく、急な発進や停止、方向転換なども可能です。
ただ、突進力が強いのは本当で、大人でも跳ね飛ばされれば大怪我を負うため、注意が必要です。

6. タヌキの生態について

タヌキの生態について。環境への適応能力さや、狸寝入りの意外な語源

木製の橋の上に立つタヌキの写真

タヌキは昔話などにもよく登場し、日本人にとって馴染みの深い動物です。

そんなタヌキは日本中のかなり広い範囲で生息しており、さまざまな環境への適応力が高い動物です。
なお、タヌキというと丸々としたフォルムを思い浮かべる人が多いと思いますが、これは冬場の姿で、夏場になると毛が生え変わり、ややほっそりした姿になります。

タヌキの生態の特徴としては、夜行性であることや、つがいもしくは家族で生活するといった点が挙げられます。
ちなみにタヌキのつがいはどちらか一方が死ぬまで解消されません。
また、動植物どちらも食べるために、人里ではゴミを漁ることもあるほど雑食なタヌキですが、実は視力はあまりよくなく、獲物は嗅覚を頼りに捕獲します。

なお、タヌキは自分の縄張りの中で複数の糞をする場所を持っています。このように決まった場所で糞をする習性を「ため糞」といいます。

タヌキの生態をとらえる上で、臆病な性格をしていることは、外せない特徴のひとつです。
どれくらい臆病かというと、猟師が打った銃の音に気絶してしまうほど。

実は「狸寝入り」という言葉の語源も、こうしたタヌキの臆病な性格に由来しているとも言われています。
また、こうした背景から、タヌキは他の個体が自身の縄張りに入り込んでも争うことはありません。

7. シカの生態について

シカの生態。全国に生息するシカの立派なツノや食習慣についてなど。

餌を探している2匹の鹿の写真

国の天然記念物にも指定されており、奈良公園に生息しているものが特に有名な鹿。
日本に生息しているシカというとニホンジカを指すことが一般的ですが、そんなニホンジカは、エゾシカ・ホンシュウジカ・キュウシュウジカ・マゲシカ・ヤクシカ・ケラマジカ・ツシマジカの7つの亜種に分類されていて、日本全国の森林でその生態を確認することができます。

北に生息している個体ほど体が大きいという特徴があり、夏と冬に換毛期を迎えることも有名です。
また、オスにだけ見られる立派なツノは、毎年春に抜け落ちて生え変わるというサイクルを繰り返しながら、4年ほどかけて成熟した立派なツノに育っていきます。

なお、野生のシカは草や葉っぱ、木の実などを主に食べますが、1,000種類を超える植物を餌としているために、シカによる食害も多く、土壌の流出や土砂災害の原因にもなってしまっています。

その他のシカの生態の特徴としては、優れた跳躍力などが挙げられます。
高さ1.5mほどであれば助走もなく飛び越えることができ、危険が迫っている場合は3mほどの幅で飛び跳ねるように逃げていきます。
また、奈良公園で信号を守っているシカの姿が一時期話題になったことがありますが、実はシカは色盲で、色を判別することができません。

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