1.黒い羽アリの正体とは?
4~5月に大量発生する黒い羽アリの正体は”ヤマトシロアリ”!
家の中や周辺で黒い羽アリを見かけたとき、黒いからシロアリじゃないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ただし、それは間違いで、中には黒いシロアリの羽アリも存在します。
そんな黒い羽アリの正体はヤマトシロアリです。
なぜシロアリなのに、羽アリになると黒くなるのかというと、それは羽アリの役目に由来します。
巣の中にいるヤマトシロアリのなかの約1~3%は、生殖時期(4月下旬~5月)を迎えると、新たな場所への巣作りのために羽アリとなって飛び立ちます。
その際に紫外線から身を守るために、外皮にメラニン色素を持つため黒くなるといわれています。
そのため、5月ごろに家のなかで大量の黒い羽アリが発生した場合は、すでに自宅が食害を受けている可能性があります。すぐにシロアリ駆除業者に連絡しましょう。
また、ヤマトシロアリの羽アリの飛行距離は最大約100mと言われているので、黒い羽アリを見かけた場合は自宅または両隣の家から出てきたと考えられます。
ヤマトシロアリは飛び立ったあと、地面に着地するとその羽をすぐ切り落とします。
羽を落とす前後ではまったく違う虫にも見えるので、はじめて見た人はこれがシロアリであるということに気付かないかもしれません。
掲載写真を参考に羽の落ちたヤマトシロアリの姿を覚えておくとよいでしょう。
羽の落ちたヤマトシロアリは営巣を目指して活動を始めるので、自宅が狙われないように対処が必要です。
営巣できる場所を見つけるとすぐに子孫を残すため生殖活動を始めます。
2匹の羽の落ちたヤマトシロアリがぴったりと連なって移動しているのを見かけたら、それが雄と雌のペアなので、すぐにティッシュなどで潰して駆除しましょう。(※掲載写真参照)
スプレーで駆除すると風圧で飛んで行ってしまう恐れがあるので注意です。
また、家の付近でヤマトシロアリの羽が落ちているのを見かけた場合、自宅に営巣されている可能性があるので、シロアリ駆除業者に点検を依頼することをおすすめします。
2.黒い羽アリの特徴と見分け方
ヤマトシロアリの特徴と、クロアリの羽アリとの見分け方を解説!
ヤマトシロアリの羽アリは体が黒いため、クロアリの羽アリと間違えてしまうこともあるでしょう。
ヤマトシロアリの羽アリと、クロアリの羽アリとの見分け方は以下になります。
■ヤマトシロアリの羽アリ
体長:5~10mm程度
色:首元だけ黄色でその他は黒い
触覚:まっすぐで数珠状
羽:前後の羽がほぼ同じ大きさ・形
胴体:くびれがなく寸胴
発生時期:4月下旬~5月
■クロアリの羽アリ
体長:2~20mm程度
色:全体的に黒い
触覚:くの字型
羽:後羽に比べて前羽が大きい
胴体:胴体にくびれがある
発生時期:6~11月
また、ヤマトシロアリの生息域は国内全域にわたり、シロアリの中でも日本で一番被害が多い種類とされています。
比較的寒さに強いシロアリとしても知られ、北海道北部以外の寒い地域でも目撃されることがあります。
この寒さに強い性質から、冬でも冬眠せずに活動できるため1年中注意が必要です。
他のシロアリのように、ヤマトシロアリも湿気が多く、エサとなる木材が豊富にある場所に現れます。
水分を含んだ木材や段ボールを好んで食害し、食い荒らした場所にそのまま巣を作って生活する習性があります。
警戒心が強いことから、少しでも身の危険を感じるとすぐ別の場所へ移動してしまうため、駆除の際は注意が必要です。
3.黒い羽アリをそのままにしておくとどうなる?
放置しておくリスク
国内ではヤマトシロアリによる家屋への被害が多く報告されています。
被害を放置しておくと、家屋やそこで暮らしている人に悪影響を及ぼすことになります。
ヤマトシロアリがもたらす被害は次の通り。
・家屋への損害
家屋には大好物である木材があるため、ヤマトシロアリを寄せ付けやすいです。中でも床下は高温多湿で暗い場所であるため、ヤマトシロアリが住み着くには絶好の環境です。
たとえわずかな隙間であっても簡単に侵入されてしまうので、コンクリートのベタ基礎でも油断できません。床下や柱が被害を受けると耐久性や耐震性の低下につながります。
特に浴室や洗面室は湿気がこもりがちであり、水回り下の木材が食べられることがあります。
タイル下の木材がダメージを受けると、床が抜けることがあります。
壁内部にもヤマトシロアリが侵入してくることがあり、内部の柱や土台がダメージを受けると家屋全体の耐震性が低下します。
・健康への被害
ヤマトシロアリは毒を持っていないものの、噛まれるとアナフィラキシーショックで意識の低下や皮膚の腫れなどが引き起こされることがあります。
また、家屋が被害を受けていると考えると、倒壊などの心配で精神的にダメージを受けてしまうことがあります。
4.黒い羽アリの駆除方法
家の中にシロアリが営巣している可能性があるため、駆除業者の点検が必要
黒い羽アリであるヤマトシロアリを見かけた場合は、羽アリの退治を行うことはもちろんですが、家の中にシロアリの巣が作られている可能性についても考えないといけません。
もし家の中にシロアリがいるならば、羽アリだけでなく巣全体を駆除する必要があります。
シロアリの巣は地中の奥深くに作られていることもあり、素人が対処するのは難しいです。
半端な対処をしてしまうと、根本的な解決にならず再発するリスクがあるので、自分で対処しようとせず、専門業者に依頼しましょう。
ただ、駆除業者が来るまでに大量に発生した黒い羽アリを自分でどうにかしたい場合もあるでしょう。
そんなときの応急処置として使えるのが掃除機です。
掃除機で吸い上げることで、風圧によりほとんどのヤマトシロアリは死滅します。ヤマトシロアリの死骸は可燃ごみとして処分します。
羽アリ退治の際は、すべての羽アリを駆除してしまうのではなく、数匹を粘着テープやティッシュなどで捕獲しておきましょう。
それを駆除業者に確認してもらうことで、羽アリの種類の特定や駆除作業などがスムーズになります。
また、羽アリを駆除する際に絶対に殺虫剤は使用しないでください。
前述したとおりヤマトシロアリは、警戒心が強いため危険を察知すると、既存の巣を捨てて、床下のさらに奥深くへと潜り込んでしまいます。
そうなると、プロの業者であっても駆除が難しくなります。
5.黒い羽アリ駆除の費用はいくら?
シロアリ点検は無料!
黒い羽アリが家の中で大量発生した場合、まずは業者に自宅がシロアリ被害に遭っているかどうか調査してもらいます。
この調査費用は、ほとんどの業者では無料で行ってくれます。
理由としては、あくまでもシロアリがいるかどうかの点検ですので、薬剤の使用といった作業が発生しないことから基本的に無料のサービスとなっています。
もし調査のなかでシロアリが見つかったら、駆除作業を行います。
ヤマトシロアリの駆除を依頼した際にかかる費用の相場は以下の通りです。
・ベイト工法:4,000~8,000円(1mあたり)
・バリア工法:6,000~10,000円(坪単価)
上記はあくまでも目安で、被害状況やシロアリ駆除のやり方などによってかかってくる費用は前後します。駆除方法の違いについては次項で解説します。
このように、プロのスタッフにシロアリ駆除をお願いするとそれなりの費用が発生してしまいますが、少しでも安くできる方法がありますので、ご紹介します。
まず一つは、複数の業者の見積もりを見比べる方法です。
ほとんどの業者では、正式に依頼する前に見積もり金額を提示してくれます。少なくとも3社以上から見積もりを取っておくと、費用相場を把握しやすくなります。
また、見積もりをとっておけば、競合他社と価格交渉する際の材料に利用できます。
もう一つは、自宅にシロアリがいると分かったらすぐに業者に来てもらうことです。
早めに業者に連絡して駆除してもらえば被害が少なくて済む上、かかる費用も安くなる場合があります。
6.ヤマトシロアリの駆除方法について
ベイト工法とバリア工法
一般的なヤマトシロアリの駆除方法としては、毒エサを使うベイト工法と、木材に薬剤を注入するバリア工法の2つがあります。
・ベイト工法
ベイト剤はシロアリに対して効果を及ぼすものであるため、お子様やペットがいる場合でも安心して使用することができます。
使い方としては、まずベイト剤(毒エサ)をステーション(容器)にセットしておきます。
次に建物の基礎から20~30cm離れた場所に穴を掘り、そこにステーションを埋めておきます。
木部に設置する際は粘着テープで固定します。
設置して1ヶ月後にステーションを調べ、シロアリがいたら駆除中の証拠です。
再びステーションを確認し、生きているシロアリがいなくなったら駆除は終わりです。
・バリア工法
床下や壁に穴を開けて薬剤を注入する方法です。
ただし家屋に直接散布するため、小さなお子様やペットのいるご家庭の場合は使用の際に注意が必要です。
まず被害が見られる箇所にドリルで10mmほどの穴を開けて、薬剤を注入します。
穴を開けた箇所の表面にもムラ無く薬剤を散布します。
その後、穴を開けた箇所の周辺に薬剤を散布しておきます。
シロアリの駆除は必要な道具をそろえることで自分でも行うことは可能です。
ただ、中途半端な作業をしてしまうと、シロアリの巣を完全に駆除できずに被害が再発してしまいます。
また、自分で駆除するとなると、作業時に怪我をしたり、大事な家屋を損傷させたりといったリスクがあります。
さらに、薬剤を使用するので取り扱いには十分注意が必要です。駆除に必要な道具をそろえるのにも手間がかかります。
その点、プロの駆除業者であれば、知識と経験を活かして安全かつスピーディーに対処してくれます。
もちろんある程度の費用は必要になりますが、自分で駆除する際のリスクを考えると駆除業者に依頼することをおすすめします。