給湯器の点火不良の直し方とは?原因と対処法を解説
公開日:2025.3.7
給湯器の点火不良が発生してしまうと、給湯温度が安定しなかったり、お風呂の追い焚きができなかったりと、お湯を使うさまざまな場面で支障をきたしてしまいます。
この記事では、給湯器の点火不良が発生する主な原因と、直し方について詳しく解説します。
給湯器の点火不良が発生してしまうと、給湯温度が安定しなかったり、お風呂の追い焚きができなかったりと、お湯を使うさまざまな場面で支障をきたしてしまいます。
この記事では、給湯器の点火不良が発生する主な原因と、直し方について詳しく解説します。
給湯器の点火不良はよくある故障の一つとして挙げられますが、その原因はいくつか考えられます。
原因として最も多いのが「着火部分」や「ガスの供給部」の不具合です。
通常の給湯器は、着火部分(イグナイター)から火花を発生させてガスに着火する仕組みとなっています。
その着火部分を制御する基盤が不良を起こしていたり、着火部分が湿っていたり、電極が劣化していたりすると、ガスに着火できるほどの火花を発生できなくなります。
同時に、火花は発生できてもガスが供給されないと着火できないため、ガスの供給部分も正常に作動していなくてはいけません。
ガスの供給ができないのはガス管の劣化や破損、ガス切れなどが多いですが、ガスの元栓を閉めたままにしていたケースもあります。
ガスが供給されていないときには元栓やガス管に異変がないかを確認してみてください。
給湯器を使っていて下記のような前兆がある場合、点火不良が発生している可能性が高いです。早めの対応を心がけましょう。
・お湯の温度がぬるい、安定しない
・追い焚きができない
・お湯が出るまでに時間がかかる
・給湯器から異音や異臭がしている
まずは目視で確認できる着火部分などを確認してみて、着火部分に問題が無ければ他の部分の不具合を疑ってみましょう。
お湯の温度がぬるかったり、追い焚きができなかったりする場合は、給湯器が点火不良を起こしている可能性が高いです。給湯器が点火不良を起こしているかどうか、自分で確認できる箇所はあるのでしょうか。
ここでは、自分で確認できる給湯器のチェックポイント3箇所を押さえておきましょう。
①給湯器のリモコン
まず最も確認しやすいのが「給湯器のリモコン」です。給湯器のリモコン画面にエラーコードや、いつもと違う表示が出ていないかチェックしてみてください。
エラーコードは点火不良の原因を特定できる手がかりになるため、もしエラーコードが表示されているのであれば、リモコンの取扱説明書や給湯器メーカーのホームページでエラーコードの内容を確認してください。
②ガスメーター
次に確認しやすいのが「ガスメーター」です。ガスメーターには安全装置が搭載されており、強い地震の発生後や長時間ガスを使い続けると「異常」と判断され、自動的にガス供給が止まる仕組みになっています。
外に設置されているガスメーターを目視で確認して、ガスメーターが閉まっていないかどうかを確認してみましょう。
③給湯器の元栓
そのほか、給湯器のリモコンやガスメーターに異常な点が無かったとしても、給湯器の元栓が閉まっていると点火しません。
念のため元栓が閉まっていないかどうかを確認し、もし閉まっていた場合は手動で元栓を開けて給湯器が点火するかどうか確認してください。
給湯器に点火不良が起きた場合、自分で直す方法はないのでしょうか。実は原因によっては、自分で直せる可能性があります。
先述のとおり、給湯器の点火不良は「着火部分」や「ガスの供給部分」の不具合である場合が多いと説明しました。
原因が基盤の不良や電極の劣化だと自分では対処が難しいですが、「着火部分の水濡れ」や「ガスメーターの安全装置が作動」したのが点火不良の原因であれば、自分だけでも対処可能です。
まず「着火部分の水濡れ」についてですが、着火部分に水が侵入して濡れていたり、湿気がたまっていたりするのなら、着火部分を自然乾燥させることで解決する場合があります。
ここで大切なのは「時間をかけて自然乾燥させる」ことです。早く乾燥させようと風を送ったりドライヤーで熱風を加えたりすると、着火部分の故障に繋がりかねませんので行わないようにしてください。
そして「ガスメーターの安全装置」についてですが、基本的にガスメーターの安全装置は、何か異常を検知した際に自動的に作動する仕組みです。地震などで大きな揺れを感知したときや、長時間ガスを出し続けた場合など、ガスの爆発事故などを予防できるようになっています。
このガスメーターの安全装置は、機種によって手動での解除が可能です。解除方法はガスメーターを管理しているガス会社のホームページなどで紹介されていますので、一度確認してみてください。
自分で直せる可能性がある点火不良の原因を紹介しましたが、点火不良がそれ以外の原因であったり、原因が特定できなかったりするのであれば、無理に自分で修理をしないでください。
給湯器は精密機器であり、火とガスを使ってお湯を作る仕組みである以上、給湯器に関する詳しい知識を持っていない人が修理をするべきではありません。
給湯器の故障箇所によっては有資格者にしか修理が認められていない部分もあり、誤った知識で給湯器を分解してしまうと、最悪の場合、給湯器が壊れて二度と使えなくなる可能性や、ガスに引火して爆発する危険性もあるので非常に危険です。
他にもかえって症状を悪化させたり、一酸化炭素が漏れてしまったり、部品を破損させてしまったりなど、最初から修理依頼していれば安い修理費用で対応できた…といったことにもなりかねないので、やはり専門業者に依頼するのが無難だといえるでしょう。
どこまで自分で対処していいのか判断に困る場合は、給湯器の取扱説明書を確認してみてください。発生している状況別にどの部分を確認すればいいのか、自分で対処できるのかどうかが細かく記載されています。
まずは取扱説明書を確認し、書かれている範囲内で対応できそうになければ専門業者に修理を依頼するようにしてください。
給湯器の点火不良が直らないのであれば、修理を依頼してください。ただし、修理を依頼する前のポイントをいくつかチェックしておきましょう。
・トラブル内容を具体的に調べる(説明できるようにする)
まず、給湯器にどんなトラブルが起きているのかを具体的に説明できるようにしておきましょう。
「お湯が出ない」というだけでも様々な原因が考えられ、リモコンにエラーコードが出ている、給湯器から異音がしているかでは修理内容が異なりますので、目に見える範囲の状況はすべて伝えることをおすすめします。
・給湯器が誰の所有物かを確認する
また、給湯器が誰の所有物であるかも確認しておきます。持ち家であれば、一般的に給湯器の所有者は自分自身です。
しかし、賃貸住宅の場合は管理会社や大家さんの所有物であり、勝手に修理をしてしまうとトラブルになりかねないので事前に確認しておきましょう。
・修理は有資格者が対応してくれるか確認する
そして、修理を行うのが有資格者であるかどうかも非常に重要です。給湯器はガスを利用する機器なので、ただ修理をするだけでもさまざまな関連資格が必要となります。
資格を持たない業者が修理を担当すると、法律や基準を遵守せずに工事を行い、最悪の場合は一酸化炭素中毒などの重大事故が発生する可能性もゼロではありません。
給湯器の修理を依頼する場合は、業者が資格を保有しているか確認し、修理費用を比較するため複数の業者から相見積もりを取るのがおすすめです。