給湯器の異臭トラブルに関する情報を個別に分かりやすく紹介します。このトラブルは本体の故障に繋がっているケースが多いので注意が必要です。さらに室内給湯器の場合は一酸化炭素中毒を引き起こすことがありますので、少しでもガスの臭いを感じたら使用するのを止め、室内を換気して下さい。室外にある給湯器から異臭がした場合は絶対に近づかず修理業者に相談しましょう。今回は異臭の種類や原因、防止法などの情報を紹介しますので参考にして下さい。
このトラブルでの症状で一番怖いのが一酸化炭素中毒です。気づくのが遅れると命にも影響があります。特に室内給湯器をご使用しているご家庭では気を付けましょう。
また室内・室外問わず恐ろしいのがガス爆発。実際に起こった室内給湯器の爆発事例を紹介します。
お湯を出そうとスイッチを入れ、カチカチと音がしたのに点火しませんでした。若干ガス臭かったのですが、急いでいたため再度点火しようとした瞬間に「ボンッ」と言う音と共に給湯器から青白い光が見え、恐る恐る目を開けると給湯器がボコボコに変形していました。
このケースでは幸い怪我はなかったのですが、かなりの衝撃です。ガス臭かったということは給湯器内にガスが過剰に充満していたものと考えられます。そこに点火したので一気に爆発したのでしょう。この事例からも分かるのですが、給湯器から異臭がするということはかなり危険な状態ということです。ガス臭以外にも焦げ臭かったり、オイル臭がしたりと症状はさまざま。故障以外でもプロパンガスの残量が少なくなると給湯器から酸っぱい臭いがすることもありますし、原因箇所によっては生臭い臭いがすることもあります。いずれにしても異臭トラブルが起きたときは故障の可能性が非常に高いので、まずは業者に依頼して調査してもらいましょう。
このトラブルが起きる原因はいくつかありますので個別に紹介します。
少し酸っぱい薄めたガスの臭いがした場合はプロパンガスの残量が少なくなっていることが原因と考えられます。同じ酸っぱい臭いでも目がチカチカするくらい強烈でしたら、給湯器本体の故障が原因です。
給湯器から焦げ臭いにおいがした時は不完全燃焼の可能性があります。給湯器の内部や排気口に溜まったホコリが焼けた時にも同様の症状が表れます。放置しておくと一酸化炭素中毒や火災に発展する危険があります。
新たに給湯器を購入して最初に使用した時にオイルが焦げた臭いがすることがあります。これはどの給湯器でも起こる症状ですので故障ではありません。ただし1週間以上継続している時は不良品の可能性がありますので、取り付け業者に相談して下さい。何も操作していないのに給湯器の周辺からガス臭がしている時はガス漏れを疑って下さい。
このトラブルで最後に紹介するのが生臭い臭いがした場合の原因です。多くのケースで給水管のトラブルが原因となっています。放置しておくと近所迷惑になるばかりか水漏れを起こすことがあります。給湯器のニオイトラブルはここで紹介しただけでも数種類あり、原因もどこにあるのか限定することが難しいので、まずは専門業者に調査を依頼することから始めて下さい。
このトラブルの解決方法はいくつかあるのですが、取り合えずすべきことはガスと給水管の元栓を閉めることです。煙なども発生して給湯器に近づくのが困難な場合は屋外に全体の元栓がありますので、そこを閉めて下さい。これをしておかないと原因の確認や対処中にガス爆発や火災が起こる危険があります。
具体的な解決方法として吸排気口に詰まった汚れが異臭の原因でしたら取り除くことで解決するかと思われます。しかしそれ以外の異臭トラブルを解決するには、修理業者やメーカー、ガス会社に依頼するしかありません。
異臭がするということは給湯器の中で何らかのトラブルが起きています。基盤の故障かも知れませんし、燃焼室に問題があるのかも知れません。さらに給水管のつまりや部品の破損の可能性もあります。
給湯器の修理や交換にはさまざまな国家資格やメーカ認定資格があります。もちろん無資格でも異臭トラブルを解決することが出来ない訳ではありませんが、素人が修理することで電気系でしたら漏電、ガス系でしたらガス漏れ、水系でしたら水漏れのリスクが高くなります。これらの症状が表れた時は自宅や自部屋だけでなく、周りに住まわれている方にまで被害が及ぶ可能性があります。ですので給湯器から異臭がした時は速やかに専門業者に相談して下さい。
このトラブルを防ぐ方法としては、異音トラブルと同様に日頃のメンテナンスが非常に有効です。
しかしながら異臭と言うのは給湯器が故障している可能性が高く、そう考えると交換することをおすすめします。
メーカーにより若干異なりますが、給湯器の寿命は10年とされています。もちろん1年で故障するものもあれば20年が経過しても故障ひとつない給湯器もあります。ですが一般的には7～8年を経過したあたりから徐々に機能低下や異音、異臭トラブルが増え始めると言われています。室外の壁に取り付ける給湯器でしたら約4万円から13万円くらいで、トラブルの解決を業者やメーカーに依頼した場合の費用は原因の調査だけでも6千円程度は必要となります。そう考えるとトラブルが増えやすい7～8年以降は買い替えを検討するのも一つの防止策となりますし、何より安全な環境で給湯器を使用することが出来ます。
ちなみに賃貸の場合でしたら、一般的に交換費用や修理費用は家主の負担となっていますので異音や異臭がした時は必ずオーナーか管理会社に相談して下さい。入居後のトラブルを防ぐためにも、下見の段階で給湯器の設置年月日や製造年月日をチェックしておくことも忘れずに。それと異変にいち早く気付くためにも、気が向いた時でいいので通常運転の時の音や臭いを知っておきましょう。
このトラブルにまつわる情報をお伝えしてきましたが、最後に重要なポイントだけをおさらいします。
給湯器から異臭がするということは故障の可能性が高く、場合によっては発火や爆発の危険もあります。少しでもおかしいと感じたら取り合えず元栓を閉めて下さい。そして出来れば自分で直そうとするのではなく、専門業者やメーカーに原因の調査及び解決を依頼して下さい。
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