1. 窓ガラスの修理には火災保険が適用できるかもしれません
家を建てるときや賃貸契約を交わすとき、ほとんどの人が「火災保険」に加入します。
細かな内容はプランにより異なりますが、共通しているのは火災以外の自然災害(地震を除く)にも対応してもらえる点です。
ふつうに生活を送るうえで、窓ガラスが割れることはそうそうありません。それゆえ、何らかの理由で割れてしまったときに「どうすべきかわからない」とパニックになる方も多いでしょう。なかには、自分で材料を買い集めて修理を済ませる方も少なくありません。
もし窓ガラスが割れてしまったら、まずは加入している火災保険の内容を確認してみましょう。火災や台風などの避けられない被害を受けた場合、保険が適用される可能性が多いにあります。
また、火災保険は、自動車保険のように「等級(事故の回数にしたがって割引率が変動)」がありません。したがって、しかるべき理由があれば何度でも保険を活用することができるのです。「受けられるときに受ける」。これが火災保険を上手に活用する鉄則とも言えます。
2. 窓ガラスが割れた際にやるべき流れ
修理業者に依頼する前に、まずは加入している火災保険についてしっかりと確認しておきましょう。
契約書に記載されている「保険が適用される場合」の内容。さまざまな文言が網羅されているので、ガラスが割れた原因が当てはまるかチェックします。反対に「保険が適用されない場合」の項目があるなら、こちらも同様にチェックしておくと安心です。
適用されるかわからない場合、または急を要する場合は、直接保険会社に問い合わせるのもいいでしょう。保険の適用が判明したら、そのまま手続きに必要な書類等の準備を教えてもらえます。書類不備にならないよう細かく確認しておくのがポイントです。
また、修理業者が行う修理方法によっては、保険の適用外となる可能性もあります。これらの注意事項も保険会社から知らされるでしょうから、両者との齟齬がないよう進めましょう。仮に業者への連絡を先に行った場合は、保険会社に必ずその旨を伝えます。
雨風から身を守るためのガラスが割れてしまっては、焦る気持ちを抑えるのも大変。しかし、段取りよく進めば修理業者もすぐに訪問してくれます。割れたガラスでケガをしないよう気を付けながら、保険会社の指示に注意して準備していきましょう。
3. 窓ガラス割れで火災保険が適用される事例
では、窓ガラスが割れたときに火災保険が適用されるケースにはどんなものがあるのでしょうか。
火災保険という名前から「火災時のみ」と思っている人も少なくありませんが、その他さまざまな状況で保険を適用することができます。
火災保険が適用されるケースとして多いのは、台風が原因の被害です。「風災補償」と言われ、風で飛来したものによってひびが入った・割れた際に適用範囲内となります。
また、盗難補償と呼ばれるものもあり、「泥棒に窓ガラスを割られた」といった場合にも適用される可能性があります。こちらは風災被害に比べて危機感が少なく、大丈夫だろうと補償を付帯しない方も多いでしょう。盗難補償では、盗まれた家財に対しても補償を受けられます。万が一の事態に備え、防犯と併せて保険内容をチェックしておくと安心です。
そのほか、自身の不注意で割れてしまった場合に補償してもらえるサービスもあります。例えば「家具を動かした際に窓ガラスにぶつけてしまった」といったケース。
もちろんこれはほんの一例で、細かな条件は火災保険の契約内容により異なります。とくに窓ガラスに被害が及びやすい風災は多くの場合で適用可能と言えるため、もし割れてしまった場合は保険会社に早急に相談しましょう。
4. 窓ガラス割れで火災保険が適用されない事例
火災保険を利用する際に一つだけ注意すべきなのは、「地震が原因の破損は適用されない」ということ。
火災保険と地震保険はまったく別の保険になるため、原因が地震だと判断された時点で火災保険の補償を受けることはできません。 例えば、近隣の建物の一部が倒壊して自宅の窓ガラスが割れた場合。通常であれば「外部からの衝撃による破損」として適用される可能性があります。しかし、これが地震によって引き起こされた倒壊であれば地震保険の適用範囲となるのです。
地震保険は、地域によっては「加入しなくてもいいだろう」と考える人が多いのも事実。予想外の地震で窓ガラスや家財に被害を受けたにも関わらず、すべて実費で改修せざるを得ない結果になりかねないのです。
窓ガラスが割れて火災保険を利用したい場合、風災補償はOKでも地震はNG。「台風が適用されるなら地震も・・・」と安易に考えるのではなく、まずは火災保険と地震保険についてしっかり理解しておきましょう。
また、「窓ガラスが割れた理由がわからない」場合も補償適用外となります。これは当然ですが、少なくとも被害を受けた理由・原因は明確にする必要があるということ。反対に、証拠としてわかりやすいものがあればスムーズに手続きが進められるため、写真や動画といったかたちで残しておくと安心です。
5. 免責金額に注意しよう
「窓ガラスが割れて、明らかに火災保険が使えるのに適用されない」といった事態に遭遇する可能性もあります。
このときに関係してくるのが「免責金額」です。免責金額とは、保険適用時に少なくとも自分で支払う金額、つまり「自己負担額」。
窓ガラスの修理費用が免責金額を下回った場合、火災保険の保証を受けることはできません。例えば、免責金額を1万円に設定していたとします。修理費用が合計2万円になった場合は、自己負担額は1万円、補償金額が1万円です。
しかし、免責金額を3万円に設定していた場合は、修理費用が免責金額を下回るため2万円が全額自己負担になります。
実は、この免責金額が原因で保険が適用されないケースが比較的多いのです。修理費用はガラスの種類により異なりますが、1万円以内に収まることも珍しくありません。火災保険の免責金額を正確に覚えていないために未確認のまま申請してしまい、結果的に自費で修理せざるを得なくなるかもしれないのです。
したがって、保険を利用する際は免責金額の確認が必須。加えて、窓ガラス以外の被害もチェックしておくといいでしょう。外壁や屋根に破損が見られた場合は、併せて修理可能になる可能性も。それらの修理費用の合計が免責金額を上回れば、補償を受けることができますよ。