ワラサンドイッチ床について紹介します
公開日:2021.11.2 更新日:2024.4.10![ワラサンドイッチ床について紹介します](https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/prd-rescue-static-contents/column_image/thumbnail_discover/bPXMZGnEG7QDow9eUg8Ixs9KlXeC34Zhp8f6F49I.webp?v=1738721544)
ワラサンドイッチ床に関するさまざまな情報を分かりやすく紹介します。ワラ床と非常によく似ている感触で、なおかつワラ床が持つ問題点を解決してくれるのがこの芯材です。ワラサンドイッチ床はその名の通りワラで人口のボードを挟んだ畳床となっています。ここからはワラサンドイッチ床の特徴やメリット・デメリット、価格など情報を紹介していきますので、芯材選びで悩んだ際の参考にして下さい。
ワラサンドイッチ床に関するさまざまな情報を分かりやすく紹介します。ワラ床と非常によく似ている感触で、なおかつワラ床が持つ問題点を解決してくれるのがこの芯材です。ワラサンドイッチ床はその名の通りワラで人口のボードを挟んだ畳床となっています。ここからはワラサンドイッチ床の特徴やメリット・デメリット、価格など情報を紹介していきますので、芯材選びで悩んだ際の参考にして下さい。
ワラ床は感触が良いけど値段が高いしカビが心配、建材床は安いしダニやカビが発生しづらいけど硬いのがちょっと・・・。そんな方のために開発されたのがこの畳床です。
サンドイッチ床は藁の使用が少なく済むのでワラ床より安価ですし、中間にポリスチレンフォームやエコボードを挟むことでダニやカビを抑制することが出来ています。さらに軽量化もしてあるので少ない力で畳上げをすることが可能です。
一方で上下面あわせて60㎜の藁の厚みがありますので建材床のように硬くなく、一定の復元力も持ち合わせています。詳しい価格については後ほど紹介しますが、ワラ床と建材床のちょうど中間くらいの価格となっています。
中間に挟んであるポリスチレンフォームにより、ある程度の断熱効果も期待できる芯材です。発売当初いいとこどりのワラサンドイッチ床は人気があり、多くの住宅で用いられてきました。しかし建材床の素材や技術が進歩するにつれ使用率が減少し、現在ではわずか数パーセントとなっています。それにともない新規の製造やメンテナンスを取り扱っていない畳屋さんも増えてきています。特徴があるようでない部分と世界的なエコブームなどがマイナスに作用したようです。
この芯材のメリットとして最初に紹介するのは防水性能の高さです。
中間にポリスチレンフォーム(発泡スチロール)を挟んでいることによって、畳全体が湿気でおおわれることを防止することが出来ます。それによりカビの繁殖もある程度防ぐことが可能となっています。
次に紹介するメリットは軽いこと。ワラ床の特級品の重さが32㎏~36㎏に対しワラサンドイッチ床の重量は25㎏前後ですので、年に一度の畳干しの際にも運びやすくなっています。
そのほかのメリットとしては断熱です。これも発泡スチロールがもたらす効果のひとつです。とくに築年数が長い戸建て住宅にお住まいでしたら、ワラ床からワラサンドイッチ床に交換するだけで床下からのすきま風を防ぎ、お部屋を暖かく保つことができます。
この芯材は品質にムラがない事もメリットです。依頼する畳屋さんを変更したとしても、問題ありません。ワラ床でしたら職人の癖が出てしまうこともありますので、現場での微調整が必要になることがあります。その点ワラサンドイッチ床は同一品質ですので、どこの畳屋さんに依頼してもスムーズに作業してもらうことが出来ます。現在シェアが減少しているワラサンドイッチ床ですが、良い部分も沢山ありますので気になる方はお問い合わせ下さい。
この芯材のデメリットとして最初に紹介するのは、環境に対し悪影響を与える可能性があることです。
ワラサンドイッチ床にはポリスチレンフォームが使用されています。このポリスチレンフォームの有害性は低いとされ弁当の容器などでも使用されていますが、自然界に廃棄してしまうとさまざまな環境問題の原因となります。
その点を考慮され、現在ではポリスチレンフォームに代わり、100%リサイクルできるエコボードが用いられています。
エコボードの使用でデメリットとなるのがダニの発生です。もともとワラサンドイッチ床はダニが発生しやすいとされてきたのですが、中間に紙を使用することによりチャタテムシも発生してしまうリスクが高くなります。畳表の隙間に茶色い粒がある時はダニではなくチャタテムシの可能性が大きいです。
ここまで紹介したように、ワラサンドイッチ床にも複数のデメリットがあります。さらに建材床の急速な発展により、あえてワラサンドイッチ床を使用する必要が無くなっているのが現状です。本当の畳の感触を味わいたい方はワラ床、ダニやカビの発生を抑えたい方は建材床、と二極化しつつあります。ワラサンドイッチ床は現在でも官舎などの畳で使われていますが、徐々にその役目を終えつつあるのかも知れません。
この畳床の相場は大きさによって異なります。別名関東間と言われている五八間(176㎝×88㎝)の相場は5,300円、別名京間とも言われている本間(191㎝×95.5㎝)の相場は5,500円です。ただしこの金額はあくまでも芯材だけの価格です。
実際に畳を新調する際は上記の金額以外に畳表や畳べりの料金、作業料金、古い畳の廃棄費用、出張料などが加算されます。さらにピアノなどの重量物を移動させる必要がある時は別途費用が発生します。
ワラサンドイッチ床を使用した畳は特級・一級・二級・三級の4種類に分かれています。全て込みの相場は特級で27,300円、一級で22,050、二級で13,650円、三級で12,600円です。重量物の移動費用は2,000円、廃棄費用は一枚あたり1,000円が相場となります。
ワラサンドイッチ床に交換する際は、相場も大事ですが、肌触りや感触も大切ですので、実際に触ってから選ぶようにしましょう。同時に業者によっては出張費や運搬費、見積もり費などが必要になることがあります。また畳の交換後に高額費用を請求されるトラブルに巻き込まれないためにも、知り合いの畳店に依頼するか複数社から見積もりを取るようにして下さい。
この芯材に関連するさまざまな情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。
ワラサンドイッチ床はワラ床と建材床それぞれの特徴を持っている芯材です。以前は多くの畳で使われてきましたが、近年では数パーセントのシェアとなっています。
もしワラサンドイッチ床を使った畳の新調を考えている方は、建材床も視野に入れてじっくりと検討して下さい。