玄関からの冷気を徹底対策!手軽にできる方法から根本的な解決策までを徹底解説
公開日:2025.1.20
寒い季節になると、玄関から侵入してくる冷気に悩まされることはありませんか?冷気は室内の温度を下げるだけでなく、光熱費の増加にもつながる厄介な問題です。
この記事では、すぐにできる即効性のある対策から、断熱リフォームによる根本的な解決方法まで詳しく解説していきます。
寒い季節になると、玄関から侵入してくる冷気に悩まされることはありませんか?冷気は室内の温度を下げるだけでなく、光熱費の増加にもつながる厄介な問題です。
この記事では、すぐにできる即効性のある対策から、断熱リフォームによる根本的な解決方法まで詳しく解説していきます。
玄関から冷気が入ってくるのは、さまざまな原因が考えられます。
・玄関が北向きだから
玄関が北向きの方向にあると冷気が入ってきやすくなります。
日本は冬に北風が強く吹くことが多いです。そのため、北向きに玄関があると直接その風を受けやすく、室内にも冷たい空気が入ってきやすくなります。
また、北向きの玄関は太陽が当たりにくい位置でもあります。日当たりが悪いので、玄関周りが寒く感じることが多いです。
長時間過ごすことの多いリビングやダイニングは、日当たりがよくて快適に過ごせる南向きの方角が人気です。ただし、南向きのリビングを優先すると、間取りによっては玄関が北向きになることもあります。その場合、玄関が冷気の影響を受けやすくなる点に注意が必要です。
・冷気が入りやすいドアの素材だから
玄関のドアに使われている素材も、冷気が入ってくる原因になります。
ドアの素材には、木製やアルミ製、スチール製などがあります。特に人気なのは、アルミ製やスチール製といった金属製です。
金属製は、軽くて加工がしやすいという特徴があり、玄関ドアの主流となっている素材です。近年はデザインの種類も豊富なことから、人気が高まっています。
しかし、金属製のドアは熱伝導率が高く、冷気がそのまま室内に伝わりやすいというデメリットも存在します。
ドアそのものが冷たくなるので玄関周りの温度を下げてしまい、「玄関が寒い」といった状況になります。
・ドアに隙間があるから
玄関ドアのちょっとした隙間も冷気が入り込む原因です。
本来の玄関ドアは、ドア本体と枠に取り付けられたゴムパッキンがぴったりくっつくことで、隙間をなくし、隙間風の侵入を防いでいるものです。
しかし、年数が経つにつれて、玄関ドアが徐々にゆがんだり、ゴムパッキンが劣化したりして、わずかな隙間が生まれてしまいます。
それにより、日当たりのいい位置に玄関があったり、玄関ドアをしっかり閉めていたりしても、「隙間風のせいで寒い」といった状況になります。
さらに、隙間があると冷気が入りやすくなるだけではありません。虫が侵入しやすかったり、防犯性能が落ちたりという問題もあるので、特に気を付けたい部分でもあります。
「急に寒くなってきたから今すぐ寒さ対策したい」という方は、以下の方法を試してみましょう。
・隙間テープを貼る
まずおすすめなのは、玄関ドアに隙間テープを貼ることです。隙間テープとは、ドアや窓の隙間に貼るシール状のもので、貼るだけで冷気や風の侵入を防げる便利グッズです。
さらに、花粉や虫の侵入を防いだり、ドアを閉めるときの音を小さくしてくれたりと、寒さ対策以外にも役立ちます。
隙間テープは、100円ショップやホームセンターなどで手軽に入手できるので、ぜひ取り入れてみてください。
・玄関マットを敷く
玄関マットを敷くのも寒さ対策には有効です。冷えた床にふわっと暖かい素材のマットを敷けば、足元が冷える心配も減ります。
特におすすめなのが、天然素材でできたウールや、厚手の玄関マットです。ウールは保温性が高く、厚手のマットは床からの冷気を遮ってくれます。
玄関マットは毛足が長いほど寒さ対策になります。ただ、玄関は汚れやホコリが溜まりやすいので、こまめにお手入れして清潔に保ちましょう。
・断熱カーテンを設置する
玄関のドアの内側に、断熱カーテンを取り付ける方法もあります。断熱カーテンとは、外の冷気や熱を遮断してくれる特殊なカーテンです。
通常のカーテンに比べて厚手で、断熱性に優れた素材を使用しています。断熱機能のおかげで冬は暖かく、夏は涼しく過ごせます。お部屋の冷暖房効果も高まるので、省エネ効果も期待できます。
出入りのたびにカーテンをくぐる手間はありますが、工事不要でその日から使えるので、すぐに寒さ対策をしたい方におすすめです。
玄関から入ってくる冷気を根本的に解決したいなら、断熱ドアへの交換がおすすめです。
断熱ドアは、ドア本体に断熱材が入っており、ガラス部分には複層ガラスを使っているのが特徴です。これによって、外の冷たい空気をしっかり防ぎつつ、お部屋の暖かさをキープできるので、暖房の効率も上がります。
断熱ドアは、主にD2仕様とD4仕様という2つのタイプがあります。
D2仕様は、特に寒さが厳しい北日本の地域にぴったりです。気密性が高くて冷気の侵入を防ぐだけでなく、断熱性能に優れた「Low-E複層ガラス」を使っているので、雪の多い地域でも快適な暖かさを保ちます。
一方、D4仕様は、比較的温暖な地域におすすめです。ガラス部分には複層ガラスを使っており、標準的な断熱性能で寒さをしっかり防いでくれます。お住まいの地域に合わせて、最適なタイプを選んでくださいね。
さらに嬉しいのが、断熱ドアには結露防止効果があることです。外の冷気をしっかりガードするので、ドアの表面が冷えにくくなり、温度差が少なくなることで結露が発生しにくくなるのです。
そして、断熱ドアは気密性が高く、隙間が少ないのも特徴です。防音効果も期待できるので、外の騒音が気になる方や、静かな環境を求める方にもぴったりです。
断熱ドアは一度交換すれば長くその効果を実感できるので、特に寒い地域にお住まいの方にとてもおすすめします。冷気を遮断して暖かさを保つことで、冬でも快適な暮らしを実現します。
「断熱ドアにリフォームしたいけれど、工事期間や費用が気になる」という方におすすめなのが、カバー工法です。
カバー工法とは、今あるドア枠をそのまま使って、その上に新しいドア枠を取り付けるリフォーム方法です。この方法を使うと、通常のリフォームよりも工事期間や費用を大幅に抑えられます。
カバー工法の大きなメリット は、工事の手間が少ない点です。
一般的な玄関リフォームでは壁を壊す必要があり、工事に約5日かかります。一方、カバー工法なら既存の枠を活用するため、周囲の壁や床を壊す必要がありません。工事はわずか1日で終わり、騒音も最小限に抑えられます。
ただし、カバー工法を採用すると、ドア幅が約5センチメートル、高さが約3センチメートル狭くなることがあります。特に片開きのドアだと通りづらくなりやすいので、リフォームを考えるときは、どれくらい幅が狭くなるのかを事前に業者さんに相談しておくと安心です。
カバー工法による断熱ドアのリフォーム費用の相場は、取り付けが約4〜6万円、古いドアの撤去・処分が約1〜2万円です。
ただし、「間口を広げたい」という場合にはカバー工法が使えなくなることもあります。そのときは外装や内装も工事が必要になり、費用が10〜20万円ほど上がりやすいです。
このように、カバー工法をうまく活用すれば費用を抑えつつ、断熱性能の高いドアに変更できるので、コスパ重視の方にはぴったりの方法です。
玄関の冷気をしっかり防ぐなら、相見積もりや補助金を上手に活用しましょう。これらを活用すれば費用を抑えつつ、満足度の高いリフォームができます。
まず、リフォーム業者を選ぶ際は、何社かから見積もりを取る「相見積もり」を試してみましょう。
1社だけでは価格やサービスの比較が難しく、思わぬ高額契約につながるリスクがあります。そこで、3社以上から見積もりを取り、料金や施工内容をじっくり比較することで、自分に合った業者を選べます。
なかには、ドア交換だけでなく、隙間テープや断熱カーテンの設置を提案してくれる業者もあるので、こうした点もあわせて確認しましょう。
また、自治体や国の補助金制度を利用すると、さらに費用が抑えられます。例えば「子育てエコホーム支援事業」や「先進的窓リノベ事業」などがあるので、条件が合う場合は申請してみましょう。詳しい情報は、自治体やリフォーム業者に相談すると安心です。
そのほか、リフォームで優先したい点を事前に考えたり、ドア本体の価格が手ごろなものを選んだりするだけでも、ちょっとした費用削減につながります。
相見積もりや補助金をうまく活用すれば、コストを抑えつつ快適な住まいが手に入ります。すぐにできる冷気対策から、大掛かりなリフォームまで、自分に合った方法を取り入れてみてくださいね。