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建材畳床について紹介します

公開日:2021.11.2 更新日:2024.4.10
建材畳床について紹介します

建材畳床に関連するさまざまな情報を分かりやすく紹介していきます。発売当初の建材畳床は非常に硬く、とても畳と言える商品ではありませんでした。しかしながら現在の建材畳床は、踏み心地やクッション性が非常に向上しています。それにともないマンションや戸建て住宅の畳でも多く用いられており、90%以上のシェアを誇っています。

そこで今回は建材畳床の特徴やメリット・デメリット、相場などの情報を紹介していきますので、畳選びに迷った時の参考にして下さい。

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1. 建材畳床の特徴とは?

建材畳床の主な特徴はリーズナブルな価格とダニが発生しにくいことです

ダニが発生している畳の写真

この芯材には木材の繊維を接着剤と混ぜて圧縮して作られているインシュレーションボード(以下ボードと表記)という板が使用されています。

建材畳床は大きく分けて3つの種類がありますので、個別に特徴を紹介していきます。まず最初に紹介するのはⅠ型建材畳床です。この建材畳床ボードのみを使用して作られている畳床で、特徴としては同じ種類の中では一番耐久性があるものの重量も一番重いので扱いづらいです。価格に関しても3種類の中では一番高額となっています。

次に紹介するのはⅡ型の特徴。この建材畳床はボードとポリスチレンフォームの二層構造となっています。床に接する面にポリスチレンフォームを使用していることにより、Ⅰ型よりも高いクッション性があることが特徴です。

ポリスチレンフォームをボードで挟むように三層構造で作られているのがⅢ型。この建材畳床は最もワラ床に近い感覚を味わうことが出来ることが特徴です。それ以外にもⅢ型建材畳床は価格が安く、ダニの発生も抑えることが出来ます。中間にあるポリスチレンフォームにより他のタイプより断熱性能が高いことも特徴の一つです。最近ではホルムアルデヒドを吸着するタイプや、お茶の成分が配合された建材畳床なども発売されています。一方で一度変形してしまうと修理が難しいという側面もあります。

2. 建材畳床のメリット

建材畳床の主なメリットは低価格と職人の腕に左右されないことです

職人が畳を制作している絵

この芯材には3種類あると紹介しましたが、そのどれも共通しているのが低価格と同一品質です。たとえば本格的なワラ床やサンドイッチ床では職人の手が入ります。つまり依頼する畳屋さんの腕によって、同じ寸法でも厚みなどが違うことがあるということです。

良い職人に発注することができれば、しっかりと目が詰まりそれでいて優しい手触りの畳が完成します。しかし未熟な職人に依頼してしまうと厚みにムラがある畳になることも。その点建材畳床でしたら完全に機械が製造しますので、いつどこの畳屋さんで頼んでも同じ畳を手に入れることができます。

それと価格。畳は消耗品ですから、こだわりが無ければ安いに越したことはありません。

そのほかのメリットとしてはダニが発生しづらいことです。ダニというのは暗くてエサ(ホコリなど)のある場所を好みます。しかし建材畳床はボードですのでダニやホコリが入り込む隙間がありません。

この芯材で最後に紹介するのは軽いことです。畳のあるお宅では年に一度、大掃除などで畳干しされますが、その時でも建材畳床は10~20㎏と非常に軽いので一人で持ち上げて移動させることができます。ワラ床の場合は二人で作業してもなかなか苦労します。以前はデメリットの方が多かった建材畳床ですが、現在では圧倒的にメリットの方が勝っています。

3. 建材畳床のデメリット

建材畳床の主なデメリットは一度破損してしまうと修復が困難な点です

建材畳床の畳が使われた和室の写真

この芯材のデメリットはいくつかあるのですが、最初に紹介するのは修復機能の弱さです。高級なワラ床を使用した畳でしたら、何かの衝撃でヘコんだとしても自然に直ります。仮に大きなヘコみになったとしても、ワラを調整することである程度は修復します。

しかし建材畳床は人工的なボードですので、一度でも傷つくと元に戻ることはありません。新調しない限りはヘコんだまま使用することになります。

建材畳床のデメリットとして次に紹介するのは、カビの発生です。特にポリスチレンフォームを使用しているⅡ型やⅢ型はカビが発生しやすくなっています。ボード自体は吸湿性・放湿性が優れているのですが、ポリスチレンフォームが水分を通しませんので内部の湿度が上昇し、カビが発生してしまいます。

そのほかのデメリットとしてはリサイクルの問題が考えられます。ボードは100%リサイクル出来ますが、ポリスチレンフォームは状態によってリサイクル出来ないことも。そうなると燃やすか埋めるかしか選択肢が無くなりますので、大気や土壌が汚染される可能性があります。

ここまで建材畳床のデメリットを紹介してきましたが、技術の進歩によりその問題も徐々に解決に向かっています。よって今まで以上に畳の芯材における建材畳床の使用率は上がっていくでしょう。

4. 建材畳床の相場はいくら?

建材畳床の相場は種類によって違う!!一般的には7,000円~15,000円

費用相場のイメージ写真

この建材畳床の相場は種類や大きさによって異なりますので個別に紹介していきます。

まず芯材である建材畳床の相場としてはⅠ型で6,000円、Ⅱ型で4,500円から5,500円、Ⅲ型で7,000円です。ただし防音加工をした建材畳床でしたら、Ⅰ型であっても8,000円以上する場合があります。

畳の表替えと芯材の交換を同時におこなう際の相場は、江戸間(176㎝×88㎝)で12,500円、京間(191㎝×95.5㎝)で15,000円です。

ここまで紹介した相場は一枚あたりの価格です。さらに使用しているイ草は4,000本、中国産となります。同じ京間の建材畳床でも国内産のイ草を5,000本使用している畳でしたら、相場は20,000円となります。

さらにこの金額以外にも古い畳の処分費用が加算されることがあります。処分費用の相場はワラ床で1,000円から1,500円、ワラサンドイッチ床や建材畳床で約1,800円です。

建材畳床を新調する時は、依頼する業者によって別途運送費や作業費が発生することがあります。なかには一枚だけの交換の場合に追加料金を請求してくる業者も存在しますので、よく確認してから依頼するようにしましょう。具体的には相場金額を把握した上で複数の畳屋さんから見積もりを取ることです。古くからの付き合いを大切にしている地域では、自治会長などに相談した方がいいケースもあります。

5. 建材畳床の情報まとめ

建材畳床に関するさまざまな情報のまとめと重要ポイントのおさらい

建材畳床の畳の写真

この建材畳床に関連する情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。

まず建材畳床はダニが発生しづらく価格も安価なため、多くの畳の芯材として使われています。Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型とありますので、ご自宅の環境に適したタイプを選ぶようにして下さい。

畳の形状やイ草の種類によっては建材畳床でも高額になることがありますので、いきなり契約するのではなく事前にしっかりと見積もりしてもらいましょう。

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