猫と安心して過ごせるベランダリフォームとは?安全で快適な空間づくりのポイント
公開日:2025.2.18
猫を飼っている方にとっては、ベランダは愛猫にとっての遊び場となる一方で事故のリスクが心配な場所といえます。特に高層マンションや集合住宅に住んでいる場合には、ベランダからの転落や脱走が心配になる方も多いでしょう。
そこで本記事では、猫のためのベランダリフォームについて具体的な方法や注意点を紹介します。
猫を飼っている方にとっては、ベランダは愛猫にとっての遊び場となる一方で事故のリスクが心配な場所といえます。特に高層マンションや集合住宅に住んでいる場合には、ベランダからの転落や脱走が心配になる方も多いでしょう。
そこで本記事では、猫のためのベランダリフォームについて具体的な方法や注意点を紹介します。
猫を飼っていると、冷蔵庫や大型家具の上、キャットウォーク、キャットタワーなどの高いところでくつろいでいる様子を見かけることも多いでしょう。
このように、猫は高いところが好きな習性があるのです。
高いところが好きな理由には、外敵から身を隠すために高い場所へ避難して周囲が安全かどうかをパトロールする習性が考えられます。
ベランダやバルコニーは外の景色を直接確認できますので、好奇心をくすぐられる場所として猫に好まれやすいです。
また、過ごしやすい温度を求めて高いところに移動している可能性も考えられます。
一般的に猫が快適と感じる温度は25度から28度といわれており、ベランダやバルコニーのような風通しや日当たりが良好な場所は猫にとっての安息の地といえるでしょう。
猫は他の動物と比べると平衡感覚が優れており、高いところから落ちても平気で着地することもあります。
この習性は、内耳にある三半規管の発達に関係しています。 猫は高いところから落下すると、三半規管が即座に上下の方向や頭や足の向きを把握し、顔、上半身、下半身の順に体をひねらせて着地に備えて姿勢を取ります。
これにより、怪我をせずに上手に着地することができるのです。2階程度からの高さであれば、着地した後も平気な顔で歩いているでしょう。
しかし、猫の運動能力や落下する場所によっては、2階の高さでも怪我をする恐れは十分にあります。
とくに子猫やシニア猫は筋力が十分に発達していない、あるいは低下しているため、思うような受け身がとれず怪我をしてしまうことがあります。子猫やシニア猫はベランダには近づけないよう注意しましょう。
また、落下した場所がコンクリートやアスファルトのような硬い場所であれば、たとえ上手に着地したとしても骨折をする可能性は十分あります。
仮に怪我をせず無事であっても、落下したことに驚きパニック状態となって脱走してしまう可能性もあるでしょう。
最近はベランダやバルコニーから突然飛び降りてしまう猫高所落下症候群(フライングキャットシンドローム)という病態も確認されており、猫が高いところから飛び降りる行為を完全に防ぐことは難しいかもしれません。
そのため、飼い主は猫が少しでも安全に暮らせるお家にリフォームしてあげることが大切なのです。
猫のベランダからの転落や脱走を防ぐには、ベランダやバルコニーに入らないようにリフォームする方法があります。
具体的には網戸にストッパーを付けて、外に出ないようにする方法がおすすめです。
ストッパーがあれば網戸や引き戸を自分で開けたり、虫や鳥に興奮してよじ登ったりしたときに網戸が開いてしまうような状況を防げるでしょう。
簡易的な網戸のストッパーなら100円均一ショップやホームセンターに売られており、簡単に取り付けできます。
しかし、網戸ストッパーを付けている状態で窓が開いていると、猫が網戸によじ登った際に網戸が破れる可能性があるので注意しましょう。
網戸の強度に不安があるときは、ベランダ前の扉を脱走防止扉にする方法も有効です。
ベランダのドアに近づけなくなるため、網戸が破られるリスクも減るでしょう。脱走防止扉を取り付ける際は、猫がジャンプで超えられないよう天井まで高さのある扉を選んでください。
しかし、これらの対策をしていたとしても、飼い主がベランダで洗濯物を干したり、取り込んだりする隙を狙って、猫が室内から出てきてしまう可能性も考えられます。
ベランダにある避難壁の下にわずかでも隙間があれば、猫が出入りして思わぬトラブルへと発展するおそれがあります。
このような事態を防ぐためにも、ベランダの隙間にフェンスを置いたり転落防止ネットを付けたりするとよいでしょう。
具体的には、ベランダの全面にフェンスを張り、手すりの上下にある隙間を木材で埋めることで、景観を大きく損なわずに猫の落下防止を図ることができます。
他にも、ベランダを窓で囲ってサンルームにすることで、猫が逃げ出す心配をなくしつつ、外の開放感を感じさせることができるでしょう。
賃貸物件に住んでいる場合は、ネットやフェンス、サンルームを取り付けても問題ないか大家さんや管理会社へ確認してから設置してください。
猫脱走防止フェンス
ベランダにフェンスやネットを設置するのはDIYでも可能ですが、猫の快適さや安全にも影響するため、専門のリフォーム業者に任せた方が安心です。
DIYだと家の大きさに合わせた道具や材料を揃えるだけでも大変ですし、仕事や家事の合間で作業を進めるとなると、完成までに数か月近くかかってしまう可能性もあります。
リフォーム業者に頼めば期日までに材料集めから、施工まですべておまかせで対応してくれるので、よほどこだわりがある人や、コストをとにかく抑えたい人でもない限りは、業者に依頼するのをおすすめします。
さらにリフォーム業者は豊富な経験と専門的な知識を持っているので、ベランダの状態や希望内容から、さまざまなリフォームの提案をしてくれますし、ホームページに過去の実績などがあれば、「こんな感じにリフォームをして欲しい」と具体的な要望を伝えることもできます。
また、猫のためのリフォームで重要なのは、猫が気に入るかどうかという点です。人間にも個性があるように猫にも1匹ずつ個性があるので、リフォーム業者とだけでなく、飼い猫の個性とも相談しながら判断してください。