1.暖房器具ごとの電気代を比較
エアコンやファンヒーター、電気ストーブそれぞれの電気代を比較
暖房器具を選ぶうえで気になるのは、どの暖房器具が一番電気代を抑えられるのかという点です。暖房器具ごとの電気代を比較するためには、まず電気代の基本的な計算方法を知っておく必要があります。
1時間あたりにかかる電気代は、「消費電力(キロワットアワー)×電気料金の単価」で求められます。計算式自体はシンプルですが、数値の見方を理解しておくことが大切です。
たとえば、消費電力500ワットの暖房器具を1時間使用した場合を考えてみましょう。500ワットは0.5キロワットアワーにあたるため、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電気代の目安単価31円/キロワットアワーを掛けると、1時間あたりの電気代は15.5円になります。
この計算式に当てはめれば、家庭で使っている暖房器具のおおまかな電気代を把握できます。ただし、実際の電気料金は契約している電気事業者や料金プランによって異なるため、あくまで目安として考えてください。
ここからは、代表的な暖房器具であるエアコン、ファンヒーター、電気ストーブの電気代を比較していきます。
エアコンの1時間あたりの電気代は、約3.4円〜46.5円と幅があります。これは、機種の性能や設定温度、部屋の広さ、外気温との差などによって消費電力が大きく変わるためです。最近のエアコンは自動モードによる省エネ運転に対応したものも多く、長時間運転するほど消費電力が下がりやすい点が特徴です。
ファンヒーターには、電気ファンヒーターと石油ファンヒーターがあり、暖房費の考え方が異なります。電気ファンヒーターは電気のみで動くため電気代だけを見ればよいですが、石油ファンヒーターは電気代に加えて灯油代も必要になります。
たとえば、Panasonic社の電気ファンヒーター「DS-FZX1200」(2024年モデル)の場合、1時間あたりの電気代は約19.8円〜36.3円です。一方、ダイニチの石油ファンヒーター「FW-2525NE」(2025年モデル、木造7畳まで/コンクリート9畳まで)では、電気代が約1.52円〜2.54円に加えて、灯油代が1時間あたり約8.75円〜32.2円かかります。
この計算には、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電気料金目安単価31円/キロワットアワーと、資源エネルギー庁が公表している灯油価格132.5円/リットル(12月1日時点)を使用しています。石油ファンヒーターは灯油の消費量によって暖房コストに差が出やすいため、注意が必要です。
出典:
Panasonic DS-FZX1200 仕様・スペック
ダイニチ FW-2525NE 仕様
資源エネルギー庁 石油製品価格調査
暖房器具の中で、総合的に電気代を節約しやすいのはエアコンです。部屋全体を効率よく暖められ、長時間使っても電気代が上がりにくいため、用途や住環境に合えば冬の節約につながります。自宅の状況に合わせて、電気代を意識した暖房器具選びを行うことが、快適さと節約を両立するポイントです。
2.節約しつつ部屋を暖かくしたいなら、エアコンの使い方を見直そう
節約につながる設定温度や風向きを知っておこう
電気代を抑えつつ部屋をしっかり暖めたい場合は、まずエアコンの使い方を見直すことが重要です。エアコンは設定の違いによって消費電力が大きく変わる暖房器具であり、少し工夫するだけで快適さを保ちながら電気代の節約につながります。
エアコンの設定の中でも、特に効果が出やすいのが風向きと設定温度の調整です。暖かい空気は上にたまりやすいため、風向きを下向きに設定することで部屋全体に暖気が広がり、設定温度を上げすぎなくても過ごしやすくなります。設定温度を必要以上に上げないことが、電気代を抑えるための重要なポイントです。
また、資源エネルギー庁の省エネポータルサイトによると、暖房の設定温度を1度下げるだけでも、年間で約1,600円の電気代削減につながるとされています。無理のない範囲で温度設定を下げる意識を持つだけでも、節約効果が期待できます。
設定変更以外の工夫としては、自動運転モードの活用も有効です。自動運転は室温に応じて出力を調整する仕組みのため、手動で切り替えるよりもムダな運転を減らし、結果として電気代を抑えやすくなります。
一方で、エアコン暖房を使う際に注意したいのが、頻繁なオン・オフ操作です。エアコンは運転開始直後に電力を多く使うため、短時間の外出や一時的な冷え込みであれば、つけっぱなしのほうが電気代を抑えられる場合があります。
このような使い方の見直しを積み重ねることで、無理をせずに電気代を抑えながら、部屋を暖かく保つことができます。
3.部屋の暖かさを保つアイテムを活用する
厚手のカーテンや加湿器を一緒に使ってみよう
電気代を抑えながら部屋を暖かく保つには、エアコンなどの暖房器具だけに頼らず、部屋の暖かさを保つアイテムを取り入れることも有効です。特に効果を感じやすいのが、窓まわりの断熱対策、部屋の加湿、空気を循環させる工夫です。
■厚手のカーテン
カーテンには、窓から入り込む冷気を防ぎ、室内の暖気が外へ逃げるのを抑える役割があります。生地が薄いカーテンでは効果が弱いため、できるだけ厚手のものを選ぶことが重要です。冬場は、室内の熱のうち半分以上が窓やドアなどの開口部から逃げていくといわれており、窓をしっかり覆うカーテンを使うだけでも暖房効率は大きく変わります。窓のサイズに合った厚手のカーテンを取り付けることで、外からの冷気の影響を受けにくくなり、部屋の暖かさを保ちやすくなります。
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や冬になると、窓からの冷えが気になる部屋に取り入れやすい1級遮光カーテン「K-wave-D-plain」。遮光性のある生地を使っており、窓際から伝わる冷気をできるだけ抑えたいときに役立ちます。形態安定加工により、閉めたときの形が整いやすく、見た目が乱れにくいのも特徴です。日本製の丁寧な縫製で、40色・140サイズから部屋に合うものを選べます。
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- カーテンくれない
■加湿器
部屋の湿度を保つことで、体感温度を上げることができます。湿度が約10%上がると、体感温度が1〜2度ほど高く感じられるとされており、暖房と加湿器を併用すれば、設定温度を低めにしても暖かさを感じやすくなります。加湿器がない場合でも、洗濯物を室内に干すだけで湿度を上げることは可能なので、無理のない方法から取り入れてみるとよいでしょう。
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乾燥しがちな季節の室内環境を整えたいときに役立つ、アイリスオーヤマの加湿空気清浄機。空気をしっかり取り込み、集じん脱臭フィルターで汚れを抑えながら、加湿を同時に行えます。加湿は弱・中・強の3段階で切り替えができ、使うシーンに合わせて調整可能。ヒーターを使わない気化式のため、ペットがいる家庭でも使いやすい設計です。上から給水できる仕様で、日々の手入れが負担になりにくい点も特徴です。
- 参考価格
- ¥13,300(税込)
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- アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)
■サーキュレーター
サーキュレーターは、空気を暖める暖房器具ではありません。そのため、置いただけで部屋の温度が上がることはありません。ただし、使い方を間違えなければ、同じ暖房設定でも部屋が暖かく感じやすくなります。
暖房をつけている部屋では、暖かい空気が天井付近にたまり、冷たい空気は床の近くに残りやすくなります。この状態では、設定温度を上げても足元が冷えたままになりやすく、「思ったほど暖かくない」と感じがちです。
そこでサーキュレーターを使って空気を上下に動かすと、天井にたまった暖かい空気が床まで下り、部屋全体の温度ムラが小さくなります。暖房の設定温度を変えなくても、足元まで暖かさを感じやすくなるため、体感としてはしっかり暖かくなったと感じやすくなります。
サーキュレーターは暖房の代わりになるものではありませんが、暖房の効きを高める補助として使えば、快適さを保ちながら電気代の節約にもつながります。
▶ 【Amazon.co.jp限定】アイリスオーヤマ サーキュレーター AZCF-BC15TEC-W

暖房をつけても部屋にムラを感じやすいときに使いやすい、アイリスオーヤマのサーキュレーター。コンパクトな見た目ながら風量がしっかりあり、上下左右に風を送ることで、部屋の空気を動かしたい場面で役立ちます。エアコンとあわせて使うことで、暖かい空気を循環させたいときにも便利です。分解して丸洗いできるため、手入れがしやすいのも特徴。リモコン付きで操作が簡単なのも、日常使いしやすいポイントです。
- 参考価格
- ¥6,980(税込)
- ブランド
- アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)
これらのアイテムを組み合わせて使うことで、暖房効率が高まり、結果として電気代の節約にもつながります。大がかりな対策をしなくても、日常の工夫次第で部屋の暖かさは大きく変わるため、できるところから取り入れてみてください。
4.根本的な見直しで部屋を暖かくする方法
住まいの断熱性を高めることで夏も冬も快適になる
エアコンの使い方を見直したり、部屋の暖かさを保つアイテムを取り入れたりしても暖かくならない場合、住宅自体の断熱性能が足りていない可能性があります。断熱性能が低いと、せっかく暖めた空気が外へ逃げやすく、暖房の設定温度を上げても室温が上がりにくくなります。
このような状態が続く場合は、暖房や工夫だけで対処しようとせず、住まいの断熱性能そのものを見直す必要があります。断熱が不十分なままでは、どれだけ暖房を使っても効率が上がらず、電気代だけがかさんでしまいます。
住まいの断熱性能を高める方法として検討したいのが、断熱リフォームです。断熱というと冬の寒さ対策のイメージが強いかもしれませんが、実際には夏の冷房効率にも大きく関係します。窓まわりだけでなく、床下や外壁の断熱性を高めることで、冬は外からの冷気を防ぎ、夏は日差しや地面から伝わる熱による室温上昇を抑えやすくなります。
断熱リフォームには初期費用がかかりますが、一度施工すれば効果が長く続く点が大きな特徴です。家電のように定期的な買い替えが必要なく、適切に施工された断熱材は長期間にわたって機能します。その結果、電気代や光熱費の削減効果が積み重なり、長い目で見ればリフォーム費用を上回るケースもあります。快適さと節約の両方を重視するのであれば、根本的な対策として断熱リフォームを検討する価値は十分にあるでしょう。
5.部屋を暖かくするリフォームならプロに相談を
口コミや費用を比較して優良業者を見つけましょう
部屋を暖かくするリフォームを検討している場合は、信頼できるプロのリフォーム業者に相談することが大切です。断熱リフォームは専門性が高く、施工の良し悪しによって効果に大きな差が出るため、業者選びが仕上がりを左右します。
リフォーム業者を選ぶ際は、これまでの実績や施工経験を確認しましょう。断熱リフォームを多く手掛けている業者であれば、住まいの状態に合わせて無理のない工事内容を提案してくれます。また、工事中に追加の補修が必要になった場合でも、経験豊富な業者であれば内容や費用について丁寧に説明してくれるため、後からトラブルになるリスクを減らせます。
さらに、業者選びでは口コミの確認や費用の比較も欠かせません。一社だけで決めず、必ず相見積もりを取って比較することが重要です。複数社の見積もりを比べることで、費用の相場や提案内容の違いが見えてきます。口コミやランキングサイトでは、実際に依頼したかたの感想を確認できるため、価格だけでなく対応や施工後の満足度も含めて総合的に判断し、信頼できるリフォーム業者を選びましょう。