切手の値段はいくら?種類別の買取価格と高く売るコツ
公開日:2021.11.1 更新日:2024.4.4いつか使うと思って引き出しにしまったままの切手、処分するとしたらいくらくらいの値段が付くのでしょうか。もちろん、額面が高ければそれだけ値打ちはありますが、安くても昔の切手なら、プレミアが付くことも?そこで、買取相場と買取評価を上げるコツについてご紹介します。
いつか使うと思って引き出しにしまったままの切手、処分するとしたらいくらくらいの値段が付くのでしょうか。もちろん、額面が高ければそれだけ値打ちはありますが、安くても昔の切手なら、プレミアが付くことも?そこで、買取相場と買取評価を上げるコツについてご紹介します。
希少性の高い人気の切手なら、使用済みかどうかで数万円の差が付く場合もあります。一般的な記念切手などは、未使用であれば、表示してある額面を超える査定はなく、交換や買取の際、手数料等が額面から差し引かれます。
額面が「80+20」のように書かれている場合、100円切手と誤解されることがありますが、「+20」の部分は寄附金なので、80円切手の扱いになります。100円で買って80円切手として使う、という意味です。最近では、2011年に東日本大震災寄附金付き切手として、7000万枚発行されました。
使用済み切手にも、価値はあります。外国切手を集めている収集家にとっては、その国のスタンプが重要で、どの地域でいつ使われたものか分かることからも喜ばれるようです。切手を買った後、記念の日付を残すため、スタンプを押してもらうこともあるといいます。
一般的には、額面通りに郵便物で使うのが、切手の最も価値ある使い方といえそうですが、熱心なコレクターにとってはプレミアの付くアイテムです。求められる先をいかにうまく見つけてマッチングするかが、切手の値段を上げるポイントになるといえるでしょう。
種類別に、代表的なものをピックアップしました。
国内切手
・絵柄などの人気が高い切手
有名な「見返り美人」や「月に雁」は、シートで状態が良ければ、数万円の値段が付くこともあります。額面の、実に1000倍以上に当たります。「見返り美人」はその後復刻版が出ていますが、価値があるのは1948年発行の初代のものです。
・時代背景から希少価値が認められる切手
1940年代の産業図案切手には額面500円のものもあり、当時としては破格に高く、発行数が少ないことからも人気です。1万円程度から取り引きされています。また戦前の切手は全体的に残存数が少ないため、未使用であれば、特に高額で査定される傾向があります。
・シリーズものやシートが揃っている切手
1960年代の切手ブーム以降発行された記念切手は、大量に流通していることもあり、シートで保存状態が良ければ、10%~20%オフくらいが目安と考えて良いでしょう。
外国切手
外国切手の中でも、中国のものは特に人気が高く、代表的な「赤猿」は10万円程度で取り引きされることがあります。また、毛沢東元主席関連の切手は種類も豊富で、同じく10万円ほどになるケースが多いようです。
19世紀ヨーロッパの切手や、第二次世界大戦前後のビルマ、フィリピンなどアジアの切手も、確認されている数が少ないため、高い値段で取り引きされています。
実際に切手を売り出すときは、できるだけ良い値段が付けられるように、次の3点に注意しましょう。
・アルバムに貼り付いている切手ははがす
切手保存用ではない、台紙に貼り付けるアルバムでコレクションしていた場合、アルバムごと持ち込むのではなく、一旦切手をはがす必要があります。切手の表面にドライヤーの熱風を当てて、接着部分をやわらかくし、角をピンセットなどでつまむときれいにはがせます。
・種類別にまとめる
シリーズもの、シート状のもの、外国ものなど、種類別にクリアファイルや透明袋にまとめて、整理しましょう。
・キズや汚れの取り扱いは慎重に
表面に付いた汚れは、下手に触らない方が良い場合もあります。昔の汚れを消そうとして、さらに傷つけてしまうことがないよう注意が必要です。折れ目なども、無理に伸ばすと破損することもありますから、慎重に扱いましょう。
切手のコレクターは、表面のキズや汚れを嫌うのはもちろんのこと、指紋も付かないようにピンセットを用いたりします。非常に繊細なものなので、状態に合わせて慎重に取り扱い、より高い値段が導けるように注意するのが良さそうです。
切手は、商品券などと違って小さく、裏には接着剤も付いています。扱いやすく、見やすく、数えやすい状態にするのがベストです。「引き取ってくれればいくらでも良い」というなら別ですが、買取業者にとっても手数がかからない方が、気持ちよく取り引きできますね。
次に、可能な範囲で、その切手の情報を調べましょう。祖父母や親戚のコレクションを引き継いだ場合など、高い価値に気づかないこともあります。特に古い切手であれば、使用済みでも思わぬ値段が付く可能性がありますから、事前に調べてメモしておくと良さそうです。
切手ストック用のアルバムに保存されていて、すぐに取り出せる状態なら、そのまま持ち込むのも良いでしょう。ただしその場合も、古い切手、シート、バラ、海外ものなどの大まかな分類はしておきましょう。
全ての切手がまとめてひと袋に入っていたのでは、いくら買取に慣れた業者でも、ちょっと困りますね。なるべく手間がかからず、効率的に査定できることは、買取の値段アップにもつながると考えられます。業者に持ち込む前に、できるだけ下準備をしておくことをおすすめします。
業者にとって回転の良い商品かどうか分からなければ、慎重な判断になるのはやむを得ないところですね。
同じ切手コレクターでも、シリーズものをシートで収集している人、歴史の古い切手を専門に集めている人、海外の特徴的な形状の切手が好きな人とさまざまです。その切手の価値を知るマニアにつながるためにも、知識の深い業者に買い取ってもらうのが効率的といえるでしょう。
また、切手は時流に乗って価格変動します。査定に納得がいかなかったときは、別の業者に相談してみたり、一旦持ち帰って検討し直したり、ということも必要かもしれません。
手元にある切手が、マニアにとって価値が高いものなのか、いつか自分でも郵便で使う可能性があるのか、すぐに現金に換えるのが一番なのか、一度吟味してみるのも良さそうです。せっかくのひと財産、最も高い値段で、賢く使いたいですね。